明治安田J2リーグは9月に第30節から33節までの4試合分が行われた。
再び首位に立ったのは清水だ。9月は中止となった29節の徳島戦もこなし、3勝2分と無敗で乗り切った。横浜FC、長崎と上位陣には勝ち切れなかったものの、ふたつの逆転勝利を挙げるなど、勝負強さが際立った。横浜FCとの国立決戦ではJ2史上最多となる5万5,598人を記録するなどインパクトを放った清水は、次節にも昇格が決定する状況にまでたどり着いている。
その清水を追いかける横浜FCも安定した戦いを続ける。大分戦、清水戦と2試合連続で引き分けに終わったが、15節から続く無敗を19試合に伸ばしている。堅守を軸に勝点を積み重ねてきた横浜FCの昇格の瞬間も着実に近づいてきている。
2強が抜け出した一方で3位の長崎の逆転優勝は厳しい状況となった。未勝利に終わった8月から巻き返したものの、2位の横浜FCとのポイント差は11に拡大。3位を維持することが残り5試合のテーマとなりそうだ。
プレーオフ出場争いは混迷を極めている。残り試合数を考えれば、6位の千葉と5ポイント差につける9位の山口までチャンスがありそうだ。
千葉は9月に3勝を記録。驚異的なペースでゴールを量産する小森 飛絢がプレーオフ出場のカギを握るだろう。勢いに乗るのは山形だ。9月は4戦全勝で12ポイントを上積みし、前月の9位から7位にまで順位を上げている。この勢いを保ち、プレーオフ出場圏内に滑り込めるか。一方、8月終了時で6位だった山口は、9月に入って4連敗。複数失点が続く守備の立て直しが求められるだろう。
中位陣では3勝を挙げた秋田が13位から10位に浮上。4連勝の熊本が17位から一気に12位にまで順位を上げている。逆に健闘していた愛媛は4連敗で16位にまで下降した。
残留争いに目を向けると栃木と鹿児島は1勝を挙げて望みをつないだが、未勝利に終わった群馬は5試合を残して、今季の18位以下が確定した。