明治安田J1リーグは8月に25節から29節までの5節分が開催された(9月1日開催分も含む)。ただし、雨天中止で消化できない試合も多かった。
5戦全勝で首位に浮上したのは広島だ。7月から続く連勝を7に伸ばし、9ポイント離れていた町田を捕らえ、得失点差で上回った。圧巻のパフォーマンスを見せたのは、新戦力のトルガイ アルスランだ。26節のC大阪戦で2ゴールを叩きこむと、29節のFC東京戦ではハットトリックを達成。ドイツ出身のMFが広島の躍進の立役者となった。
7月終了時で首位だった町田は、1勝3分1敗と思うように勝点を伸ばせなかった。27節の磐田戦では4ゴールを奪ったものの、5試合中3試合で無得点に終わるなど、攻撃面に課題を残した。
3勝を挙げた神戸が3位に順位を上げた一方、前月は2位だったG大阪は4試合連続引き分けと勝ち切れず、5位に後退。鹿島も1勝に留まり、4位に順位を下げている。
ジワリと浮上してきたのは横浜FMだ。26節の神戸戦には敗れたものの、4試合で11得点と攻撃力が蘇り、3勝1敗で11位から一気に6位に上昇。監督交代の効果がはっきりと表れている。
一方でC大阪、福岡、FC東京の3チームはひとつも勝利を挙げられず、上位争いから後退。2試合が中止となった浦和も勝利がなく、29節の町田戦を前に、ペア マティアス ヘグモ監督を解任した(町田戦は池田 伸康コーチが暫定監督を務めた)。後任には昨季まで指揮したマチェイ スコルジャ氏が就く予定で、9月以降の巻き返しを狙う。
下位では3勝挙げた京都が17位から15位に浮上。新戦力のラファエル エリアスの活躍が光った。20位に沈んでいた札幌は攻撃力を取り戻し、27節からの3連勝で最下位から抜け出した。17位の湘南とは未だ7ポイント差あるものの、残留への希望を見出している。一方で主力の移籍が相次いだ鳥栖は川井 健太監督から木谷 公亮監督に交代したものの、結果はついてこず、札幌に代わって最下位に転落した。