明治安田J2リーグは4月に第8節から12節までが行われ、清水と長崎の上位2チームが頭ひとつ抜け出した。
3月終了時点で2位だった清水は、4月の5試合を4勝1分と無敗で乗り切り、首位に浮上した。エースの北川 航也が3試合連続ゴールと好調を維持し、11節の仙台戦では17歳の西原 源樹にも初ゴールが生まれるなど、チームに勢いが生まれている。
清水を上回る勢いで勝点を積み上げたのは長崎だ。4月は5戦全勝と圧倒的な強さを示し、3節からの無敗記録を10試合に伸ばした。マテウス ジェズスとエジガル ジュニオが4得点、フアンマ デルガドも2得点を記録するなど、強力な外国籍選手がゴールを量産し、5試合で15得点を奪う圧巻の攻撃力を見せつけた。
一方、3月終了時点で首位に立っていた岡山は、4月に入って失速。1勝2分2敗と思うように勝点を伸ばせなかった。8節にその岡山に初黒星をつけた横浜FCは3勝を挙げて4位に浮上。同じく3勝を挙げたいわきの健闘も光っている。
もっとも中位争いは、5位のいわきから13位の山形までが勝点3差にひしめく混戦となっている。8節に栃木を8-0で下した千葉は3勝を挙げて10位に浮上した一方、失点が増えてきた仙台はわずか1勝に留まり11位へと順位を下げた。
下位に目を向けても14位の熊本から19位の藤枝までが勝点1差の混戦状態にある。復調の気配を示したのは徳島だ。4月から増田 功作暫定監督の下でリスタートを切ったチームは、10節の長崎で1-6と完敗を喫するなどなかなか好転のきっかけを見出せなかったものの、11節の藤枝戦に勝利すると、続く山形戦でも勝点3を手にし、2連勝を達成。いまだ18位に留まっているものの、ここから浮上していく可能性は十分だ。
苦しくなったのは群馬だ。4月は1分4敗とひとつの勝利も挙げたれなかった。得点力に課題を抱える一方で、10節、11節と2試合連続で4失点を喫するなど守備面にも不安を抱えている。この苦境からいかに脱していくのか。チーム一丸となった戦いが求められるだろう。