記者会見室に入ってきた名将・西野 朗監督が最初に発した言葉をまず、記しておく。
「ご覧のとおり、守備の崩壊。広島の戦略・戦術にはまってしまった」
さらに言葉を続ける。
「今季の広島は、カウンターが鋭い。もちろん警戒していたのだが、自分たちが相手にプレゼントしたかのようなイージーなミスの連続では……。精度の高い(広島の)攻撃陣に対して、よく5失点でおさまったなという試合だった」
西野監督の言葉が、名古屋にとっての全てだろう。6分、DF本多 勇基のパスはスペースに走る小川 佳純を狙ったものだったが、その仕掛けのボールをミキッチにカットされる。カウンターを受けたものの、それでも守備の人数は揃っていた。ただ、クロスに反応したドウグラスに競ることができない。頭ですらせたボールは名手・楢﨑 正剛をもってしても弾くことができず、ネットに収まった。