明治安田生命Ｊ３リーグは、4月に第5節から8節までの4節分が開催された。
3月終了時点で首位に立っていた松本を始め、2位の今治、3位の岩手、4位の鳥取が軒並み順位を落とすなか、首位に浮上したのは5位に留まっていた富山だ。
松本との上位対決を制するなど、4月は3勝1敗で9ポイントを加算。得点源のアルトゥール シルバが負傷離脱を強いられるなか、34歳の高橋 駿太がハイパフォーマンスを保ち、チームに活力をもたらしている。
富山を上回る勢いを見せたのが参入チームの奈良だ。6節から3連勝を達成するなど、3勝1分と無敗で乗り切り、3月終了時点の11位から2位にまで順位を上げている。3試合連続完封勝利と堅い守りが光る一方、攻撃ではエースの浅川 隼人がゴールを量産。躍動感溢れるサッカーを続け、今季のＪ３に旋風を巻き起こしている。
愛媛も2勝2分で負けなしとし、10位から3位に浮上。長野は5節のYS横浜戦から3連勝を達成し一時は首位に立ったが、8節の福島戦で逆転負け。それでも3月終了時の13位から4位にまで順位を上げている。
一方で松本、今治、岩手はいずれも1勝しか挙げられず、厳しい4月となった。未勝利に終わった鳥取は、4試合中3試合で無得点と、決定力不足を露呈している。
中山 雅史監督率いる沼津は松本との撃ち合いを制すなど2連勝を達成し、上昇の気配を漂わせている。上野 優作新監督が指揮を執る岐阜は6節から3連敗と苦境に陥っている。
さらに苦しいのは北九州と相模原だ。両チームともに4月は未勝利に終わった。前者は失点の数が目立ち、後者は得点力に課題を抱えている。田坂 和昭、戸田 和幸の両監督がいかにチームを立て直していくのか。その手腕に注目が集まる。
未勝利が続いていたYS横浜は8節の今治戦で待望の今季初勝利。いまだ最下位に沈んでいるものここ3試合は負けておらず、好転の予感を漂わせている。
