2022年10月19日(水) 18:40
コロナ対策の側面から見ると3年間で積み上げてきたものをしっかり出せるように、かつスタジアムが良い作品になるようにリーグとしてもしっかりとやっていきたい。第65回新型コロナウイルス対策連絡会議
一般社団法人日本野球機構(NPB)と公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)が連携する「新型コロナウイルス対策連絡会議」の65回目が、17日に開かれた。
今回の会議では、これからの季節で懸念される新型コロナウイルス感染症とインフルエンザの同時流行への対策が主な議題となった。
会議後のリモート会見で専門家グループの舘田 一博氏は、「インフルエンザとの同時流行が起きると、また1000万人を超える感染者が出て、1万人を超える亡くなる方が出てきてしまうリスクがあるということをもう一度しっかりと認識して今年を終わらないといけないし、来年のシーズンに向けて準備をしていかないといけない」とコメント。
Jリーグの野々村芳和チェアマンは「この冬をどうやって乗り越えていくか。サッカーはシーズンオフの期間にあたる可能性が高いですけど、そこの対策は各クラブと入念にやっていかないといけないと思っています」と、意向を示している。
一方で野々村チェアマンは、終盤戦に差し掛かったJリーグの現状についても言及し、「昨日は天皇杯の決勝が行われ、約3万8000人のお客様が来場されました。声出し応援の良い空気の中で、良い作品ができたのではないかと思っています。今週末にはJリーグYBCルヴァンカップの決勝もありますし、注目度の高いゲームが続きます。コロナ対策の側面から見ると3年間で積み上げてきたものをしっかり出せるように、かつスタジアムが良い作品になるようにリーグとしてもしっかりとやっていきたいと思いますし、スポーツの価値をしっかりと表現できるようなゲームがたくさんできることを望んでいきたいなと思っています」と、残りのシーズンへ向けての意気込みを示した。
もっとも重要な試合が続くなかで、来場が振るわない課題もある。これについて野々村チェアマンは「リーグ全体で見ると、今季はコロナ前の2019年比でだいたい60%後半までは戻っていて、去年よりも倍くらいの戻りになっています。地域やクラブによって入りの数も違うので一概には言えないですけど、現状は70%弱くらいまでしか回復していないので、引き続きどうしたらスタジアムに戻ってきてもらえるのか。リーグはもちろん、各クラブや地域といろんなスタンスを持って、協力してやっていきたい」と話した。
すでに8割以上のクラブが声出し応援エリアを導入するなど、徐々に日常は戻りつつあるものの、コロナ禍以前のJリーグを取り戻すためには、具体的に何が求められるのだろうか。野々村チェアマンは「まずはピッチ上でのパフォーマンスも含め、スタジアムの空気を今来てくれる人たちで見せていくことが何より大事なのかなと思っています。そういう意味では昨日の天皇杯は素晴らしい作品だったと思いますし、今週末のルヴァンカップでも良い作品が見せられれば、まだスタジアムに来ることを躊躇しているような人たちの背中を押すような結果になるのかなと思っています」と、期待を込めた。