Jリーグは、Yahoo! JAPANとともに今年も防災意識を高める「ソナエルJapan杯」を開催している。8月31日(水)、決勝ラウンドスタートに際しメディア向けのイベントを行なった。
昨年に続き、2度目の開催となる「ソナエルJapan杯」は、各クラブのファン・サポーターが、「ヤフー防災模試」の結果を競い合うJクラブ対抗の企画(J1、J2、J3の全58クラブが参加)。防災意識を高めることを目標に、今年も8月19日に予選1stラウンドの『速習編』が始まり、24日からの予選2ndラウンド『台風・豪雨編』を経て、31日から決勝ラウンド『地震編』がスタート。
決勝ラウンドに進んだ19クラブは以下の通り。
・GROUP A:浦和レッズ、鹿島アントラーズ
・GROUP B:清水エスパルス、名古屋グランパス
・GROUP C:ガンバ大阪、ヴィッセル神戸
・GROUP D:ベガルタ仙台、モンテディオ山形
・GROUP E:アルビレックス新潟、FC町田ゼルビア
・GROUP F:V・ファーレン長崎(昨年優勝)、大分トリニータ、ファジアーノ岡山
・GROUP G:松本山雅FC、福島ユナイテッドFC
・GROUP H:藤枝MYFC、FC岐阜
・GROUP I:テゲバジャーロ宮崎、ギラヴァンツ北九州
イベントに出席したJリーグの野々村 芳和チェアマンは、今回の企画におけるサッカーの役割について次のように説明している。
「Jリーグとして2018年から地域課題や社会課題に対する活動を協働者とともに、シャレン!活動と称しクラブを中心に行ってきました。Jリーグとしても、今年で2回目になりますが、オフィシャルパートナーであるYahoo! JAPANとともにソナエルJapan杯を開催しています。日本でも世界でもそうですが、災害はいつどこで起こるか分かりませんし、頻発してきており、防災は本当に重要な地域課題の一つであると言えます。サッカーも温暖化や異常気象の影響を受けるスポーツでありますし、サッカーから防災の意識をどうつくっていくか。そういう発信をして多くの人に認識されることは、サッカーの役割でもあると思っています。
先日、 発表しましたが、Jリーグには世界一クリーンなリーグを目指していこうというスタンスがありますし、脱炭素に取り組んでいきますが、並行して災害にどう備えていくかということも、しっかりと考えていきたい。いろいろな情報や知識を得ることはもちろん大切なことですが、普段の生活の中で少しでもその意識を持つことも、より大切なことだと思っています。今回のソナエルJapan杯という取り組みが多くの人の普段の生活の中で、防災の意識を持つきっかけになることを期待しています」
同じくイベントに出席したヤフー株式会社の西田 修一執行役員・SR推進統括本部長は「災害大国」と称される日本において、日ごろから防災意識を高める重要性を強調し、Jリーグとともに取り組んでその可能性が高まると語った。
「最近では気候変動の影響もあってか、雨の量というのが非常に多くなっております。またそれに伴って水害も頻発するようになりました。この国では誰もが被災する可能性というものが以前よりも増していると言えると思います。ですが被災者にならない、あるいは災害が差し迫っていないタイミングで、災害に備えるという意識を持つというのは非常に難しいものです。私たちもそのきっかけをどう作ればいいかというものを模索してきました。このきっかけを作る上で大事なのは二つの要素があると思います。一つがコミュニティで、もう一つがコンテンツです。
Jリーグというのはサッカーという強力なコンテンツのもとに、クラブ、選手、そしてファン・サポーターや協賛者、さらに地元や地域が一体になって作られるコミュニティです。一方、私たちは、ヤフー防災模試という試験形式で防災力を図れる、高められるコンテンツを持っております。Jリーグというコミュニティに、このヤフーの防災模試というコンテンツを掛け合わせたときに、どんな効果が生まれるか。その試みが、このソナエルJapan杯です。昨年に引き続き、今年もJリーグと一緒に取り組めること非常にうれしく思っております。サポーターの皆さんや、あるいはお友達やご家族、そういった方々を巻き込みながら、少しでも防災力を高められたら幸いです」
イベント中盤には長くJリーグで活躍した元日本代表の福西 崇史さんが加わり、実際にソナエルJapan杯の速習編の問題に挑戦。クイズに答えながら防災に関する知識を得られることを「体験」した。
「サッカーでは当然、想定外を考えた上で練習をしなければいけない。それが積み重なっているチームこそ強い。対応力とよく言いますが、(相手の)システムが違ったからチームとしてどう戦い方を変えようか、チームのみんながそれを分かっていないといけない。それはチームとしてどういう備えがあるかということにつながります。もう一つ、11人対11人で試合をやるわけですが、やっぱり相手があってのサッカーなので、相手の逆を取らなければいけないですし、自分が仕掛けて相手に対応されてしまった場合に、次の対応策があるかどうか。たくさん情報なりを集めて備える中で判断する。過去の大災害にしても、いろんな知識を得て、その中で今、この現状で一番いい方法、解決法を選択するのが重要だと思います。そこはサッカーと同じだと思います」
より多くの人々の防災意識が高まることを目指して開催中のソナエルJapan杯は決勝ラウンドの結果は、9月6日頃発表される。
■「ソナエルJapan杯」概要とスケジュール
防災意識を高め災害に強い地域を作るため、Yahoo! JAPANが提供する「ヤフー防災模試(速習編/地震編/台風・豪雨編)」をJリーグ、Jクラブのファン・サポーターが受験。その結果の点数に応じて応援するクラブに勝ち点が付与され、勝ち点が最も高いクラブが優勝となる。
・予選1stラウンド<ヤフー防災模試 速習編>:8月19日10時00分~23日23時59分
・予選2ndラウンド<ヤフー防災模試 台風・豪雨編>:8月24日0時00分~28日23時59分
・決勝ラウンド<ヤフー防災模試 地震編>:8月31日10時00分~9月4日23時59分
・結果発表:9月6日頃
【参加方法】
1)特設サイトの画面から参加ボタンをタップする。
2)応援するクラブを選択する。
3)防災模試回答が完了したら、クラブ名称とニックネームを入力し、「結果を見る」をタップする。
※優勝クラブ賞品:優勝クラブに盾を贈呈。
【勝敗決定】
1)「勝ち点」×「その勝ち点を取得した人数」
ソナエルJapanはサポーターのヤフー防災模試受験結果の点数に応じ「勝ち点」を付与。
「勝ち点」×「人数の合計得点」で勝敗を決定。
一人でも多くの方が受験・高得点をとり、ツイッターに投稿することで応援クラブの勝利につながる。
※受験結果:60点未満 勝ち点1
60点以上80点未満 勝ち点2
80点以上 勝ち点4
2)防災・災害への備えをする「#防災ワンアクション」と「#クラブ名」をつけてツイッターに投稿すると勝ち点1を獲得。
3)クラブが指定したツイートをリツイートし、リツイート件数が最も多かったクラブが勝ち点1を獲得。
主催:公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)、ヤフー株式会社
後援:内閣府(防災担当)
■「ヤフー防災模試(速習編/地震編/台風・豪雨編)」について
地震や台風、豪雨などの災害時に役立つ知識を身につけていただきたいという思いから、Yahoo! JAPANがスマートフォン向けに提供しているコンテンツです。災害時の知識を問う問題を、選択肢による解答のほか、タップ機能などスマートフォンの特性を活かしたインタラクティブな形式で提供し、体験を通じて防災知識の習得ができる。
https://bousai.yahoo.co.jp/exam/