2021年12月14日
第3回社員総会後記者会見発言録
2021年12月14日(火)14:00~
Webミーティングシステムにて実施
登壇:チェアマン 村井
組織開発本部 本部長 青影
陪席:クラブ経営本部 本部長 鈴木
財務室 太田
〔司会より説明〕
本日行なわれました、社員総会後記者会見を実施します。まず社員総会の決議事項についてご説明いたします。今日決議されたのは5件でございます。
D-1.2022年度事業計画の件
D-2.2022年度収支予算書の件
D-3.2022年度資金調達及び設備投資の見込みの件
D-4.Jリーグ定款改定の件
D-5.Jリーグクラブライセンス交付規則改定の件
事業計画については計画書をホームページに掲載しております。収支予算書はプレスリリース、定款・Jリーグクラブライセンス交付規則改定については、このあと三段表で改定する部分を説明しますが、その内容をメディアチャンネルにも掲載させていただきます。それでは本件について青影よりご説明いたします。
〔Jリーグ組織開発本部 青影より説明〕
本日社員総会で決議されたこの5点について、皆様にご案内させていただきます。大きく3点にまとめてご案内しますと、1点目はD-1・D-2、これは来期の予算を含めた事業計画についてでございます。こちらの数字も含めて後ほど詳細にご案内させて頂きます。またD-3につきましては、基本的には本年の5月に継続して締結しております、金融機関とのコミットメントラインとの関係から一時的に借り入れをすることになっているのですが、内閣府対応のために今回社員総会の決議事項として入れさせて頂きました。特にJリーグとして資金需要が発生していたり、大規模な設備投資を予定して起案しているわけではございませんので、詳細の説明については割愛させていただきます。またD-4とD-5、こちらは定款の改定とクラブライセンス交付規則の改定ということで、他の規約改定よりも上位レイヤーである社員総会での決議として改定している内容でございます。この三段表を用いてルール改定のご案内をさせていただきたいと思います。
こちらが定款の改定内容となります。3点、細かいものを含めてございます(資料を用いて説明)。
1.定款21条 役員の設置
2.定款27条 役員報酬等
3.定款47条 顧問
■定款 第21条・第47条の改定について
まず1点目は第21条を変更しました。具体的にはこちらに記載のとおり赤字が改定箇所で、左側が現行条文、右側が改定案となっております。監事2名から監事3名へと変更します。この改定の趣旨ですが、2020年から新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、Jリーグの経営環境はこれまで以上に広範囲かつ難易度が高い状況に入っているかと思います。そのような状況の中、様々な打ち手を通じてJリーグとしてどのように価値を維持向上させていくかというような、戦略についての議論をクラブの皆様とも続けておりましたが、そういった目標達成に向けた業務執行だけではなくて、Jリーグの経営、それから健全性・適正性をさらに強化し担保して行く必要がございますので、今回従前の監事2名、こちら非常勤の社外の監事になりますが、2名の社外監事に加えて常勤監事を設置するために1名追加とさせて頂きました。まず1点目の定款変更としては以上となります。
それから2番と3番につきましては、基本的に明瞭化の観点からの改定となります。役員の報酬などということでいくつか言葉を変えておりますけれども、現状の実態に即した形での修正となります。
それから47条の顧問につきましては、こちらの条文そのもの削除となっておりますが、これまで顧問という肩書きの方が実在したこともありませんし、今後も登用する予定もございませんので、今般様々な役職を見直す中で顧問という制度は適用しないということで、決議していただき、定款から削除することとなりました。以上が本日社員総会で決議された改定内容となります。
■クラブライセンス交付規則の改定について
Jリーグクラブライセンスの交付規則につきましては、いくつか細かな点も含めた改定がございます。詳細につきましては後ほど、メディアチャンネルにアップロードしております三段表でご確認いただきたいのですが、今回のメインの改定ポイントとしてはクラブライセンスの柔軟な制度運用を実現するために、これまでJリーグクラブライセンスというものは、J1とJ2のクラブライセンスを指しておりましたけれども、今回の改定によりJ1のみとする改定となります。
J2ライセンスにつきましては当然今後も維持されるわけですが、改めてローカルライセンスとしてJ3ライセンスと同様に、Jリーグの理事会での意思決定の中で対応していくように変更しました。よってAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の出場要件等を満たしているかどうかを図るためのこのJ1ライセンス、つまりインターナショナルライセンスは、今後はJ1ライセンスのみということになりますので、柔軟な制度運用を実現するために今回このような改定をしております。その他アジアサッカー連盟(AFC)からの要請に基づき様々改定の内容はございますが、そちらについては改めてこの資料にてご確認いただければと思っております。
以上がD-3からD-5までのご説明となりました。本日メインとなりますのはD1とD2になろうかと思っております。先ほど吉田からもご案内した通り、2022年の事業計画書の内容についてはホームページ記載のものを見ていただければと思います。この中では収支予算についても触れておりますので、特にそのポイントについてこの後ご説明させていただきます。
■2022年度の収支予算について
こちらもリリースとともにご案内させていただいておりますが、22年度の予算について本日確定いたしました。この表につきましては、21年・本年度の予算と、それから今回決議いただいた22年度の予算、その差額という形で記載をさせていただいております。
このグレーアウトしているところより上が、経常収益いわゆる売上収入の科目でございます。その下段が経常費用、いわゆる支出の項目です。
今回予算として決議いただいた内容は、経常収益合計が319億4500万円。そして経常費用の合計が342億円1800万円ということで、収益それから費用ともに21年の予算を40億円以上上回るような形で今回予算編成しております。その結果、最終的な来期の予算の当期計上増減いわゆる利益ですけれども、予算上は22億7300万円の赤字予算ということで計上いたしました。今回21年の予算との対比となっておりますけれども、実際の21年の着地見込みにつきましては現在精査中ですので、また確定次第、3月の社員総会後に改めてご案内します。21年着地については大幅に上振れる形での黒字化はちょっと難しそうですが、億単位では上振れる形で着地する予定で進行しているところでございます。そういった着地見込みの状況を踏まえまして、今回22年の予算をクラブの皆様、それから理事の皆様でご確認頂き、本日社員総会で決議されました。内容については後ほどご説明しますけれども、来年22億の赤字がこんなに大きくて大丈夫?というご心配の声が挙がるかもしれませんが、最終的にこの赤字を計上したとしても、この1番下の正味財産期末残高、これは株式会社で言うところの純資産に該当します。ここがマイナスでない限り債務超過でございません。実際来年22億の赤字を計上したとしても、33億の純資産がJリーグとして残る予定でございますので、この赤字予算によってJリーグが何か危機に瀕することはありませんのでご理解頂ければと思います。このような、21年予算に比べ少し増加するような形で赤字予算を計上するに至った予算の方針等についてご説明させていただきます。
まず今回の予算設定におけるトピックスは大きく3点ございます。1点目は、昨年に続いて基本的な予算策定の方針としては、サバイバルモードの継続です。コロナ禍も依然として続いておりますし、また感染者が大幅に減少する中リバイバルに向けての準備を進めていますが、予算設定におきましては基本的に保守的な、リスクヘッジという考え方に基づいてサバイバルモードを継続し、緊縮予算を設定しております。もちろん本格的にコロナ禍が明けていった場合には機動的な財政出動も含めて、リバイバルに向けて色んな動きができるように、そういった戦略的な考え方ももっているものの、一旦予算的にはサバイバルモード継続という観点で置かせていただきました。またクラブへの均等配分金や傾斜配分金等、クラブ支援、クラブの財務状況も基本的には昨年に続いて厳しい状態が続いておりますので、そういったことも念頭に置きながら配分金の構成も検討しております。そういった要素も踏まえながらも、守りの経営ばかりではリーグの価値は低下するばかりですので、ある程度限られた予算になりますが、引き続き価値の維持・向上のための予算措置というものも検討しております。この3点を念頭に置き予算策定をした結果、先ほどご案内した22億の赤字予算という形になっています。今年の予算と比べると大幅に赤字が増加しており、複合的な要因はあるのですけれども、端的に申し上げると22年の赤字の要因は新型コロナウイルス対策費として計上している15億円があるから、というふうにご理解頂ければと思います。
また2つ目のトピックとしては、今回収益費用ともに増加した予算になっていることは先ほど示した通りですが、主たる要因としてはこの2番目が該当します。Jリーグが保有するノウハウを他スポーツにも提供する方針を強化していくなど、公益法人としての事業内容を拡大することにしました。それに伴い経常収益予算、それから経常費用予算がともに増加しております。この中で、今年度の予算にはなかった映像事業収益からライツ事業の収益、費用が共に計上され、これらが新たに予算上は追加になっておりますので、収益、費用共に大幅に増加している要因の1つでございます。なお本件の事業を拡大するに至り、事前に9月の社員総会で定款の一部変更が決議され準備をしておりました。いずれも効力発生日は1月1日でございますので、本日決議された内容とあわせて、こちらも変更になる点をご承知おきいただければと思います。
こちらが9月の社員総会で決議された内容です。
まず1点目は目的が変わります。これまでJリーグの目的は第3条に記載されておりましたが、この赤字のところ「並びにプロサッカーの興行を通して得た知見を活用することにより、豊かなスポーツ文化の振興等を目的とする」という形で追加の修正となりました。これは理念を達成する手段として、今年去年含めてコロナの対応1つとってもそのような形になりますけれども、基本的に我々がプロサッカーの興行を通して得た知見については、広くスポーツ界全体の発展に貢献できるような形で、得た知見を活用できたらということで現状に則し、また明瞭化の観点もございますが、目的を一部追加しております。またこの目的追加に伴いまして、事業内容が先ほどご案内したように追加になります。
予算の方に戻りますと、3点目は配分金、クラブへの配分金について。昨年整理した考え方とほぼニアリーなのですけれども、降格救済金。今年は降格クラブが発生しますので、来年の予算から降格救済金が再開されます。また理念強化配分金は停止を継続しまして、基本的には19年以前の順位に基づく支給は来年もございますが、それ以外の新規はないということで、ここで停止によって生まれた財源をクラブ全体の支援に回したりしているところでございます。なお降格救済金は、21年で降格決定したクラブについては22年・ 23年の2年間が支給対象となります。
これらのトピックスを踏まえ今回予算策定した結果、来年の数値についてはこちらの予算になります。今年の着地見込みと実績です。昨年の実績でコロナ前の2019年から青色が収入、オレンジが費用として棒グラフで表しています。既にご案内済みの2020年の実績については、様々な出来事が重なりコスト削減を行いながら、最終的には34億の利益が確保できましたが、この時ちょうど1年前に、私が皆様にご説明した時を思い出していただきたいのですが、この黒字は決してビジネスによって我々が成功して出た黒字ではなくて、コロナ禍を踏まえ、リスクに備えて財源を確保するためにコスト削減を行ない確保した利益、黒字でございます。ですので、この黒字額を来る21年、それからいつまで続くか分からない22年までのコロナ禍の中での経営に活かす為に、2年間赤字になるかもしれないが、この内部留保を生かして経営していくといったような財務戦略を昨年お伝えしておりました。それにならい、21年度について予算上は▲17億でしたが、最終的には現在の計算によると▲7億円前後の着地見込みになる見通しです。この数字も踏まえ来年の予算を策定したところ▲23億ということで、数字的にはほぼこの2020年に内部留保した34億と近い数字になっているかと思います。一方で我々としてはこのリーグ価値の維持向上という観点も踏まえつつ、また先ほど申し上げたこの事業拡大の内容を踏まえると、収入・費用ともに20年は少しイレギュラーの年でございますが、19年に引き続き、やや滑らかな逓増のような形で推移しているところでございます。また、未確定情報も含めますので資料上は記載しておりませんが、この次の23年、再来年の水準については赤字が続くのかというご質問も想定されるところですけれども、23年以降の様々な収益面で現在確定している契約等も想定に入れながら試算すると、基本的には黒字化を達成することも無理ではないと思っております。もちろん、23年以降の予算については現状のコロナ禍の情勢を踏まえまして、また役員体制も変わりますので、新しい体制下でクラブの皆様と議論して決めていくことになるかと思いますが、前提条件としては23年については引き続きこの赤字が続くのではなくて、傾向としては黒字化も視野に入れた形で現状推移しているということは付け加えさせていただきます。
以上、予算を含めた現状のJリーグの財務状況でございました。本日はこの予算書も含め、先ほどご案内したD-3からD-5の各種ルールや資金調達の話を踏まえて、5点決議をして頂きました。
〔社員総会に関する質疑応答〕
Q:収支予選の件で映像事業収益、ライツ事業収益というのは、1年ほど前に発表されていたかと思いますがBリーグ関連の事業などでしょうか。
A:青影本部長
映像事業収益に関してはその認識で間違いありません。Bリーグをはじめとした他のプロスポーツ団体にもさまざま映像事業を展開するということです。公益法人でそうした事業を行いますので、映像事業関連の収入が計上されることになりました。
(Bリーグ以外に、今度始まる女子ソフトボールチームなどの新規リーグで追加されることはありますでしょうか。)
もちろん他のプロスポーツ団体への我々のノウハウの提供機会も今後模索していく予定でありますが、相手先様との条件面での検討もありますので、改めてご案内させていただければと思います。
Q:来年の予算の15億円のコロナ対策費は今年と同じような数字になるのでしょうか。
A:青影本部長
厳密にいうと、バブル費用などもかなり保守的に見て計上しておりますので、今年かかった費用よりも増加する形で、リスクサイドに立った形で経常していただいています。
(15億円というのは、バブル費用のほかに、他にどういうものを想定された費用になるのでしょうか。)
検査費用等になります。
(リーグの価値向上のための投資にあたるような部分については、どういったものにどのくらい使われるのでしょうか。ある程度見えている部分はあるのでしょうか。)
例えば配分金の中で、クラブへの支援も含めて増加しているものもあるのですが、ファン指標配分金という形で14億円をクラブの皆様に配分することを決定しております。今期は10億円でしたので、プラスアルファ4億円という形です。単純に均等配分でお配りするのではなく、To C面で成果を出したクラブに、より傾斜してお配りする仕組みをつくっております。また、一例としては、To C予算でも、来年のコロナの状況を見据えながら、クラブとともにお客様に戻っていただくようなプロモーション活動を主体的に検討するなど、さまざま検討させていただいているところです。
(今期の決算見通しはまだ先だと思いますが、大幅に上振れるという要因というのはどういうところにあるのでしょうか。)
様々な要因があり、凸凹しているところもありますが、先般ご案内もあったと思いますが「その他」のところで助成金収入10億円を日本スポーツ振興センター(JSC)より補填していただくことが決まりましたので、そちらを保守的に見て計上していなかったところが一番の要因だと思っています。
(ライセンスのことについて、J2はローカルライセンス化するということの背景はどうしたことがあるのでしょうか。)
A: 鈴木本部長
今まではJ1、J2を合わせてAFCライセンスとして一体化させていたのですが、J1とJ2でAFCの要求と国内のライセンスを合わせたときに差をつけたほうがより実態に即した形になるということであるとか、あるいは今何かライセンスに不具合があったときに、J1、J2からいきなりJ3に次の対象として落ちるという形であったのを、J1からJ2、J2からJ3ときちんと段階を踏んだライセンスの対応を考えていくということを踏まえると、J1、J2、J3を切り離したほうが良いという考えになりました。その中でインターナショナルライセンスはJ1とAFCで合わせるというのが一番合理的という判断としました。
(現実的には大分が天皇杯に優勝したらわからないですが、J2はACLに出ないからということでしょうか。)
そこは考え方が違っていて、J1所属、J2所属、J3所属のことを申し上げているのではなく、J1ライセンスを取得しているか、J2ライセンスを取得しているかということになります。J2に所属しているクラブも現在はほぼJ1ライセンスを取得しておりますので、そういう意味ではJ1ライセンスを取得しているJ2クラブであっても、天皇杯に優勝すればACLに出られるということになりますので大きな違いはないと思います。
(J3からJ2に上がりたいクラブのために少し条件を緩和したライセンスということも考えられるのでしょうか。)
そうした考え方はないです。どちらかというとAFCと合わせたという形での対応になります。
Q:正味財産が33億円あるということですが、お話しできる範囲でよいのですがJリーグの資産となると、預貯金なのか、不動産なのかというイメージなのですが、具体的にはどのようなものを指すのでしょうか。
A:青影本部長
正味財産期末残高というのは、今おっしゃった現預金などを指しているのではなく、株式会社での純資産にあたります。よって、我々が保有している資産と対外的にお支払いをする義務を持っている負債と差し引きした時に、手元に持っている我々の手持ちが何なのかを示している数字になります。
33億円をかいつまんでご説明しますと、この中はほとんど使途が決まっているものになりました、 リーグ戦の安定開催融資という制度の中で、クラブがリーグ戦の途中で危機に面した際に、リーグが機動的にサポートするための財源を10億円確保していたり、災害が発生する場合にクラブをサポートできるような残高を積んだり、来年のファン指標配分金は14億円ともうしましたが、昨年30億円以上の利益が出た際に、クラブに対して3年間、5億円ずつ分割してクラブの支援に使えるようにお配りしますと約束している中、3年目の2023年に予定している5億円も留保されたりしています。そうした使途が決まっているものが含まれていたり、残りの十数億円は世の中のコロナ禍が明けてリバイバルに一気に踏み込んでいけるような状況となったときに、機動的に対応できるような内部留保も幾ばくか残しています。そういう形での資金として確保しているということをご理解いただければと思います。
Q:他の方の質問への追加になりますが、コロナ対策費は5億円増えていてバブルの費用なども含まれているとのことですが、バブル対応などは去年(今年)も実施しているので、そういう意味では今年と変わらない感じで増えているなという印象があります。検査費用に関しては、昨日村井チェアマンが抗原検査に変えることで費用面も減少するというお話があり、費用が減るのかなと思うのですが、逆にそうした面で増えているところもあるのでしょうか。
A:青影本部長
おっしゃる通り、検査費用を見直すことで最終的に低減することができるかもしれませんが、予算上は現状15億円という水準で保守的にとらせていただいております。昨年との違いは細かな内容を含みますので、財務室の太田より説明させていただきます。
A:財務室 太田
先ほどご指摘があったACLのバブル費用につきましては、ご指摘の通り2021年度も発生しているものなのですが、昨年の予算策定の2020年12月時点では、バブル対応については予算化されていませんでしたので、そういう意味では実績と予算の差異として、5億円が発生するとご理解いただければと思います。検査費用に関しては、予算策定の段階ではまだ先日の決定まで織り込んでいませんでしたので、現状の保守的な検査体制(2週間に1回のPCR検査)が維持されることを前提に予算が組まれているものとなります。
Q:Jリーグが保有するノウハウを他のスポーツに提供するということが定款の改定ともある意味セットになっていたという説明を伺って、この事業というのは株式会社ではできなくて、公益社団法人でなければできないということでしょうか。基本的なことかもしれませんが、そのあたりを教えてください。
A:青影本部長
基本的には法人格によって具体的な縛りが明文化されているわけではありませんが、公益法人で一体的にやることによって経営効率を高めて、事業としても有益なものが得られるという認識によるものです。
(要するに効率性を主眼とした定款改定というふうに理解すればよろしいでしょうか)
経営効率の高い組織を目指して、今回こういった形で事業を行うことにしましたが、それに伴いまして定款の目的、主たる事業というのも明文化する必要はございましたので、合わせて定款も変えることに至ったということでございます。
Q:降格救済金というのはどこの項目に入るのでしょうか。配分金になるのでしょうか。
A:青影本部長
配分金です。
(経常費用のその他の項目で2021年と2022年を比較して約2億円程度が増えていますが、これはどのようなことになるのでしょうか)
増減としては約18億円ありますので、太田よりご説明いたします。
A:財務室 太田
その他のところで増えている一つの大きな要因としては、現状をコロナ禍で2021年に実施できていなかった海外プロモーションの費用等について、2022年は再開することを前提として予算を組んでいます。こちらは結構な割合で差額を増やしているものになります。その他、デジタル協業戦略の取り組みについても、コロナ禍で2021年に実施できていない部分等を2022年に実施するために予算を増やしており、それらが約18億の中で7〜8割くらいを占める増加要因になっています。
Q:事業計画書の2022年度の中でJリーグ理事の中に東京フットボールクラブの大金さんが入っていますが、現時点では、このままでいくのでしょうか。
A:青影本部長
現状の理事でございますので、次期改選に当たる来年3月までは、この体制のままということをご理解ください。
〔村井チェアマンよりコメント〕
社員総会と実行委員会で本日議論させていただきました。本来であれば、公式戦がすべて終わってアウォーズも終わるようなタイミングでの実行委員会は、リアルな形で行っていた場合は57クラブが勢ぞろいして、優勝クラブに目録を渡すセレモニーをして慰労するという場なのですが、ついにこの2年間は実行委員会がすべてリモートという形での開催になってしまいました。
今日もオンライン開催ではあるのですが、3つのカテゴリーの優勝クラブからスピーチをいただいて、また昇格クラブに対する祝福をし、降格するクラブに対しては、来年の再起を期して激励するというところから実行委員会が始まりました。今回議論したことは多岐にわたるのですが、多くは次回の理事会で決議して皆様にご報告する内容になりますので、本日はガイドラインだけになりましたが、来シーズンの開幕に向けてしっかりと準備が整っているというところはご報告できると思います。
〔司会よりFUJIFILM SUPER CUPについて説明〕
先ほど、報道関係の皆様宛に1件プレスリリースを送付させていただきました。
2022シーズンのスーパーカップのパートナーが決定いたしました。2022シーズンのスーパーカップのパートナー契約を、これまでに引き続き、本年4月から社名が変わられた富士フィルムビジネスイノベーション株式会社様と締結することが決定いたしました。
富士フィルムビジネスイノベーション株式会社とのスーパーカップパートナー契約は、1994年の第1回大会から、29年連続でパートナー契約を結ばせていただいております。誠にありがとうございます。
なお、同社の社名変更もありますので、大会名も変更となりました。
スーパーカップの新しい大会名称は「FUJIFILM SUPER CUP」に変更となります。新しいFUJIFILM SUPER CUPは2月中旬に開催予定となっておりますが、詳しい日程に関してはまた追ってお伝えいたします。今後報道いただく場合は、お間違えが無いよう「FUJIFILM SUPER CUP」という表記でお願いいたします。
この度のパートナー決定につきまして、チェアマンの村井よりコメントさせていただきます。
〔村井チェアマンよりFUJIFILM SUPER CUPに関してコメント〕
この、「FUJIFILM SUPER CUP」については、昨年の12月にお伝えしていたかと思いますが、同一企業の協賛で最も長く開催されたサッカーのスーパーカップとして、27年間にわたる大会となり、ギネスの世界記録に登録されているものです。
今シーズンで言えば(明治安田生命J1リーグチャンピオンの)川崎フロンターレに対するチームが今週末の天皇杯決勝で決するわけですが、リーグ戦、天皇杯の覇者同士の開幕を告げる大会で歴史ある大会となりますが、名前も新たにFUJIFILM SUPER CUPとう名称になり、ギネス世界記録はこのまま更新されるということですので、歴史に恥じない良い戦いを今後も続けていきたいと考えています。
おそらく今の準備をしっかり進めていけば、開幕を告げる大会そのものも大きく入場数が緩和されてお客様の前で戦いができるのではないかと期待に心を弾ませております。
【司会より次回のスケジュールのご案内】
新しい大会名称も決まりまして、来シーズン新たに大会を盛り上げていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
12月21日 理事会後記者報告会
12月23日 PUBリポート、今シーズンの総括に関するブリーフィング
こちらも皆様にご参加いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。