明治安田生命J1リーグは4日に今季の最終節(第38節)が行われる。
すでに優勝争い、ACL出場争いは決着を見ており、残留争いも3チームの降格が決定。降格枠は残りひとつとなっており、15位の清水、16位の湘南、17位の徳島の3チームが、残留をかけて最終節の戦いに挑む。
清水はホームにC大阪を迎える。引き分け以上で残留が決まる優位な立場とは言え、敗れれば湘南と徳島にかわされる可能性もあるだけに、予断を許さない状況に変わりはない。前節は終了間際のゴールで浦和を撃破し、2連勝を達成。値千金の決勝点を奪った中村 慶太に今節も期待がかかる。
湘南はG大阪の本拠地に乗り込む。前節は徳島との直接対決に敗れ、16位に転落。徳島に勝点で並ばれたものの得失点差で大きく上回っており、今節勝利を収めれば残留を確定できる。対戦相手のG大阪は、山口 智監督が昨季までコーチを務めていたチーム。古巣相手に勝利収め、残留を決めることができるか。得点力不足に苦しむなか、ウェリントンら攻撃陣が意地を見せたいところだ。
徳島はホームに広島を迎える。前節は湘南を下し、残留への希望を何とかつないでいる。他力の状況は変わらないものの、なにより勝点3を手にすることが、残留の可能性を高めることになる。2連勝の勢いを保ち、前回対戦で勝利した広島撃破を狙う。
最終節のもうひとつの注目ポイントは、得点王争いとなる。現在トップに立つのは横浜FMの前田 大然と川崎Fのレアンドロ ダミアン。ともに22得点を記録している両ストライカーが、最終節に単独得点王をかけて直接対決に挑む。前田はここ3試合で4得点。一方のレアンドロ ダミアンは3試合連続ゴール中で、ここ2試合はともに2ゴールを決めている。お互いに厳しいマークを受けることが予想されるなか、最後に結果を残し、得点王のタイトルを手中に収めるのは、果たしてどちらの選手か。
4位の鹿島はアウェイで仙台と対戦。天皇杯で川崎Fが優勝した場合、繰り上げで来季のACLに出場できる可能性を残している。したがって4位を堅持することが最終節の最大の目的となる。敗れれば勝点1差で5位の名古屋に立場を逆転される可能性があるだけに、勝点3の確保は必須。好調を維持する上田 綺世にかかる期待は大きい。
その鹿島を追いかける名古屋は、ホームに浦和を迎える。4位になるためには、得失点差を考えても、勝利する以外に可能性はない。前節はC大阪に、手痛い逆転負け。それでも柿谷 曜一朗が3試合連続ゴール中と絶好調で、このアタッカーが奇跡を起こすかもしれない。
鳥栖はホームで神戸と対戦。勝てば6位に浮上できる可能性もあるだけに、アグレッシブな戦いで勝点3を目指すだろう。神戸は前節、横浜FMに敗れ、連勝が3でストップした。すでに3位は確定しているものの、シーズンをいい形で締めくくるためにも、結果と内容の伴った戦いを実現したい。
FC東京vs福岡は9位と8位の対戦に。結果次第では両者の順位が入れ替わる可能性があるだけに、一つでも上の順位を目指した激しい戦いが繰り広げられそうだ。
アウェイで柏と対戦する大分は、6シーズンに渡って指揮を執った片野坂 知宏監督の最終戦となる。J3からJ1へと導いた名将のラストマッチを白星で飾れるか。
横浜FCはホームに札幌を迎える。すでに降格が決まってはいるものの、勝てば最下位から抜け出せる可能性がある。5戦未勝利と元気がないが、開幕戦で大敗した相手にリベンジを果たし、J1復帰を目指す来季の戦いへとつなげていきたい。
■各試合の見どころをチェック
仙台vs鹿島
柏vs大分
FC東京vs福岡
横浜FMvs川崎F
横浜FCvs札幌
清水vsC大阪
名古屋vs浦和
G大阪vs湘南
徳島vs広島
鳥栖vs神戸