横浜FMはFC東京に勝利すれば、ACL出場が確定。鹿島vs浦和は同勝点で並ぶ5位と6位の上位対決に【プレビュー：明治安田Ｊ１ 第35節】

明治安田生命Ｊ１リーグは前節、川崎Ｆの連覇が決定。残り4試合の焦点は、3位までが手にすることのできるＡＣＬ出場争いと、残留争いとなる。

現在2位の横浜FMは、今節のFC東京戦に勝利を収めれば、3位以内が確定。引き分け、もしくは敗戦に終わっても、4位の名古屋が引き分け以下で、ACL出場権を獲得できる状況だ。

もっとも現在は2連敗と苦しい状態にある。ボールを支配しながらも決めきれない試合が続いているだけに、得点ランクのトップに立つ前田 大然らFW陣が意地を見せたいところだ。対するFC東京は前節、清水に快勝を収め、連敗を3でストップした。4ゴールを奪った勢いをこの試合にも持ち込めるか。

3位の神戸はホームに徳島を迎える。前節は仙台を撃破し、4試合負けなしとしている。この間12得点と攻撃が機能しており、絶好調の武藤 嘉紀に今節も期待がかかる。一方の徳島は17位と残留争いに苦しんでいる。ここ3試合は勝利がなく、前節はＣ大阪に競り負けた。得点力に課題を抱えるなか、垣田 裕暉ら攻撃陣の爆発が待たれる。

4位の名古屋は仙台の本拠地に乗り込む。前節は柏を下し、神戸を3ポイント差で追いかける。2試合連続ゴール中のシュヴィルツォクが、今節も重要な役割を担うだろう。仙台は前節神戸に完敗を喫し、19位と降格圏に沈んだままだ。16位の清水とは6ポイント差で、残り試合数を考えれば、一戦必勝の戦いが求められる。2試合連続複数得点と攻撃は機能し始めているだけに、前節4失点の守備を上手く立て直したい。

鹿島vs浦和は、同勝点で並ぶ5位と6位の直接対決に。3位以内を狙うには、ともに勝利が求められる一戦となる。鹿島は前節、広島に快勝。2ゴールを奪ったアルトゥール カイキが、今節も輝きを放てるか。浦和は前節、川崎Ｆと1-1で引き分けた。目の前で優勝を決められたとはいえ、土壇場で追いつく粘りを見せている。好調を維持する江坂 任にかかる期待は大きい。

7位の鳥栖はホームに川崎Ｆを迎える。神戸とは11ポイント差で数字上ではACL出場権獲得の可能性は残しているものの、厳しい状況に追い込まれている。ここ6試合は勝利がなく、奪った得点はひとつのみ。山下 敬大らFW陣の奮起が求められる。対する川崎Ｆは前節、浦和と引き分けたことで、4試合を残して連覇を成し遂げた。谷口 彰悟ら代表選手と、得点王を争うレアンドロ ダミアンのパフォーマンスに注目だ。

残留争いに目を向けると、15位の湘南から20位の横浜FCまでが勝点6差の中にひしめく状況にある。湘南はホームに広島を迎える。前節は札幌と引き分け、3戦負けなしとした。先制されながらも追いつく粘り強い戦いを見せており、このまま残留争いから抜け出すことができるか。一方の広島は、前節、鹿島に1-4と完敗。沢田 謙太郎監督の初陣を白星で飾れなかった。今節は守備の要である佐々木 翔が出場停止に。前節、復帰後初出場を果たした塩谷 司に期待がかかる。

16位の清水は、今節を前にロティーナ監督を解任。平岡 宏章監督の下でリスタートを切る。3連敗で降格圏が背後に迫るなか、この悪い流れをいかに断ち切るのか。昨季終盤も指揮を執った新監督の手腕に注目だ。対戦相手の札幌は前節、湘南と引き分け3試合勝利なし。得点力に課題を残すなか、しばらくゴールのない小柏 剛が結果を残せるか。

18位の大分は、ホームにＧ大阪を迎える。前節は福岡に競り負け、4試合ぶりの黒星を喫した。上り調子にあっただけに、手痛い1敗となった。チャンスは作れていただけに、後はいかに点を奪えるか。長沢 駿らFW陣の爆発が待たれる。対するＧ大阪は前節、横浜FMを下し、2連勝を達成。残留をほぼ確定させている。2試合連続無失点と安定した守備を保ち、さらなる上の順位を狙いたい。

最下位に沈む横浜FCは、アウェイで福岡と対戦。前節は鳥栖と引き分け、2試合勝利なしとなった。松尾 佑介とサウロ ミネイロの前線コンビが、チームに勢いをもたらしたい。福岡は前節、大分を下し、4試合ぶりに勝点3を手にした。好調を維持するジョン マリに今節も期待がかかる。

柏はホームでＣ大阪と対戦。前節は名古屋に敗れ、2連敗となった。数字上ではまだ降格の可能性が残されているだけに、開幕戦で敗れた相手にリベンジを果たし、残留を確定させたい。Ｃ大阪は前節徳島を下し、2連勝を達成。その試合で決勝点を奪い、チームのトップスコアラーとなった加藤 陸次樹が、今節もカギを握りそうだ。

■各試合の見どころをチェック
清水vs札幌
神戸vs徳島
横浜FMvsFC東京
仙台vs名古屋
鹿島vs浦和
鳥栖vs川崎Ｆ
大分vsＧ大阪
湘南vs広島
福岡vs横浜FC
柏vsＣ大阪