明治安田生命J3リーグは、10月に21節から25節までの5節分が行われた。
首位の熊本は10月も力強い戦いを披露。16節から続く連勝を7に伸ばすなど、3勝1分1敗と確実に勝点を積み上げている。もっとも25節に鹿児島に敗れるなど、ここ2試合は勝利なし。ともに無得点に終わっており、相手の警戒が強まっている印象だ。この状況を乗り切り、昇格へと突き進めるか。
宮崎の躍進も続く。熊本と同じく3勝をあげ、2位の座を守っている。ただしこちらも直近2試合は勝利なし。失点が増えているのが気がかりな点で、このポイントを修正し優勝争いに踏み止まりたい。
3位の岩手は2勝2分と無敗で乗り切った。4戦すべてで複数得点を記録するなど、攻撃が機能した。1試合消化が早い2位の宮崎との差は2ポイントで、悲願のJ2昇格に向けていい流れが生まれている。
9月に苦しんだ富山は、10月に入り3連勝を達成し、再び勢いが生まれたかに思われたが、ここ2試合はともに敗れ、昇格圏浮上のチャンスを逸している。福島は1勝しか挙げられずに5位に転落。岐阜は10月を負けなしで乗り切ったが、勝ち切れない試合も目に付いた。
10月に最多勝点を獲得したのはYS横浜だ。4勝1分で13ポイントを加算。8位に順位を上げている。安定した守備に加え、1点差をモノにする勝負強さも備わりつつあるだけに、さらなる浮上も狙えるだろう。
苦しんだ長野は横山 雄次監督の退任を発表。吉澤 英生新監督の下でリスタートを切っている。その初陣では勝利を収めており、残り試合での巻き返しが期待される。
10月に印象的な戦いを見せたのは藤枝だ。熊本と打ち合いを演じ、沼津とのダービーマッチでは5得点での大勝。5試合で13得点を奪う破壊力を見せつけた。順位は10位に留まるものの、ここまでリーグトップの37得点を記録する攻撃スタイルで、どこまで上を目指せるか。
下位チームでは、監督交代を敢行した今治が復調を示す一方で、八戸、讃岐、鳥取の3チームが10月は未勝利で終わった。中でも鳥取は4戦全敗と大いに苦しんだ。4試合で11失点を喫した守備をいかに立て直すのか。金 鍾成監督の手腕に注目だ。