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2021年度 第10回Jリーグ理事会後チェアマン定例会見発言録

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2021年10月28日(木) 19:00

2021年度 第10回Jリーグ理事会後チェアマン定例会見発言録

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2021年度 第10回Jリーグ理事会後チェアマン定例会見発言録
2021年度 第10回Jリーグ理事会後チェアマン定例会見発言録

2021年10月26日

2021年度 第10回Jリーグ理事会後チェアマン定例会見発言録

2021年10月26日(火)17:30~
オンラインにて実施
登壇:チェアマン・村井

〔司会より決議事項、報告事項について説明〕
《決議事項》
1.2022 年度以降のクラブライセンス判定における財務基準について

Jリーグは、2022 年度以降のJリーグクラブライセンス判定における財務基準について、2020年10月に設定した基準通り、特例措置は2021年度末までとし、その後2023年度末までの2年間の猶予期間を設けた上で、元の基準に戻す(特例措置なし)ことを決定しました。
ただし、新型コロナウイルスの感染状況・外部環境等が大きく悪化した場合には、2022年度のクラブライセンス判定に向けて特例措置の期間を延長する可能性があります。
また、財務基準未充足となった場合の取り扱い、リーグ戦安定開催融資規程に関する特則についても併せて決定しました。

【クラブ経営本部長・鈴木より補足】
簡単にご説明させていただきます。以下の3点について決議頂きました。
①2022年度以降の財務基準
2021年度末までが特例措置、その後2年間猶予期間を設ける
②基準未充足になったときの取り扱い
J1、J2については、次シーズンは下位リーグ所属、J3は次シーズン勝点10減
③Jリーグ安定開催融資に関する特則
2022年1月末をもって失効する

基本的な考え方としては、特に債務超過に関しては来年以降ぜひ回避して、クラブの経営を何とか守りたいということで、内部環境・外部環境も踏まえた形での提案となりました。
先ほど申しあげたとおり、特例措置2年、治癒期間ということでの猶予期間2年、とし、昨年の決定をそのまま運用していくということです。
ただし、コロナの状況が大きく変更したと判断されるなどのケースについては、来年の6月、10月の時点で、延長する・しないについて検討の余地を残していきます。
例えば入場制限が大きく厳しくなった場合、目安としては入場料収入の見込みが前年実績より30%以上下ぶれるような、状況が大きく悪化した場合には、このような対応を検討するということでございます。
また、ライセンスに関しては、現状では例えばJ1のクラブはJ3に降格して勝点マイナス10、という取り扱いなのですが、今ライセンス全体を見直しております。その整理はまた11月にご報告させていただきたいと思いますが、J1のクラブはJ2に、J2のクラブはJ3に所属、J3のクラブは次シーズン勝点10点減というような取り扱いで、この方向性について合意いただき、具体的なライセンス規程に落とし込む内容については、また来月の決議をはかるということでございます。参考までにお伝えさせていただきました。
先ほど申しあげた特則については、2022年の1月をもって失効するということで、現状のJリーグ安定開催融資規程に戻すということでございます。

2.2022 シーズン J3クラブライセンス判定結果について (現J3クラブ)
Jリーグは、本日の理事会で、2022 シーズン J3クラブライセンスの申請があったクラブ(現J3クラブ)に関する判定結果について、福島ユナイテッドFCアスルクラロ沼津FC今治テゲバジャーロ宮崎の4クラブへの交付を決定、決議いたしました。

3.功労選手賞 受賞選手決定のお知らせ
Jリーグは本日開催の理事会において、元Jリーグ選手の大黒 将志(おおぐろ まさし)氏、佐藤 寿人(さとう ひさと)氏、清水 健太(しみず けんた)氏、曽ヶ端 準(そがはた ひとし)氏、徳永 悠平(とくなが ゆうへい)氏、中村 憲剛(なかむら けんご)氏、前田 遼一(まえだ りょういち)氏の7名に対し、功労選手賞として授賞することを決定しました。
表彰は、12月6日(月)に開催する2021Jリーグアウォーズにて実施します。

〔チェアマン・村井よりコメント〕
皆様こんにちは。10月度の理事会を先ほど終えることができました。
いよいよJリーグ全体が終盤戦で、ご存じのように10月30日(土)にはJリーグYBCルヴァンカップ決勝が控えております。
オリジナル10では最後となる、初めてファイナリストになります名古屋グランパスと、2017年以来の決勝進出となるセレッソ大阪との激突ということで、今から大変楽しみにしております。リーグ戦も、優勝争い、残留争い、様々な激しい戦いが展開されている状況でございます。そのあと天皇杯と、一気にシーズンが佳境に入ってまいります。

こうした状況の中で、今日の理事会での議論としては、ひとつはコロナの新規感染拡大、重症者の減少といったような、ある程度ワクチン接種が浸透してきている社会の中で、Jリーグとしてもワクチン・検査パッケージのトライアルを社会に先んじて行っています通り、次のWithコロナ、次の時代への転換点の中で、様々な議論を今日も重ねております。ワクチン・検査パッケージの活用については、すでに皆様にお伝えしておりますので、今日詳細の内容をご報告することはしませんが、10月6日の名古屋グランパス戦以来検証を重ねてきています。一つの大きなポイントとなるのがルヴァンカップ決勝となるのですが、こうした活動そのものが行えるのも、ホームタウンの自治体、様々な皆様、様々なご協力によるものですが、一部報道にありましたような、Jリーグがホームタウン制度そのものを見直すことは一切行っていません。Jリーグに入会するときにホームタウンを定め、そしてそのホームタウンにスタジアムを用意し、そこで8割の試合を行う。入会の時はいわゆる自治体のトップ、47都道府県サッカー協会の全面的なコミットをいただける文書をいただきながら、ご協力をいただき、Jリーグを運営することに変わりはないと、改めて申し合わせております。

これからクラブが、リーグもそうですが、苦しい経営を重ねてきた、ここから徐々に経済活動をしっかり行いながら、健全な発展を目指していこうという文脈の中で、今日、先ほどお話しした通り、ライセンス制度の見直しを行いました。
いわゆる特例措置として、債務超過、3期連続赤字を許容するという2年間を終えようという意思決定をいたしました。過去2年にあたって発生した債務超過を治癒する猶予期間を2年間置くことになりますが、来年度以降、さらに新たな債務超過を起こしてもそれは認めない。ライセンス上の特例措置として認めないという判断。従来から2年でしっかり、特例措置、猶予期間は2年ずつで行こうということを申し合わせておりましたが、改めてその方針通りということを今日決議させていただきました。

第6波の懸念が無いわけではありません。来年以降、ウイルスの新たな変異株が現れて、我々の想定しえない事象が起こるかもしれません。こういう状況が見え隠れし、クラブが傷んでいる今の状況だからこそ、しっかり債務超過を回避していこうということが、クラブと、また理事会での合意でした。本当に、個人でいえば債務超過は自己破産とも解されるような状況で、これを許容してしまいますと、ちょっとした風邪を引いただけで本当に大事に至る可能性があるわけですので、我々としては来年度の予算編成をするにあたっては、債務超過を回避する覚悟で行こうということが申し合わされました。これも、コロナ禍でのこれからの転換点であるからこその一つの意思決定だったと考えております。

その他にも、リプランニング推進により様々な成長軌道に乗せていくための修正議論をしています。クラブにおいても、新たな収益源の確保として、今までは大幅に制限されていましたが、今後入場数やスポンサーシップなど、様々な収益源の多角化を図っていくことになると思います。いわゆる売り上げといわれているようなスポンサーシップ、入場料収入、放映権だけでなく、各種資金調達の手法は多様化しています。増資という判断をするクラブもあれば、借入を検討するクラブもあると思いますし、一部クラブではクラウドファンディングといった新たな資金調達方法もあろうかと思います。今後、こうした多様化する新たな資金調達の手段に合わせて、我々の内なる制度疲労はないかどうか、総点検しています。例えば、新たな投資家が現れたときの資本流動の手続きに硬直的なものは無いか、そうした細かなところも総点検しています。クロスオーナーシップや、反社会勢力が新たな株主になることは今後も厳格に制限してまいりますが、本当に善良な株主に、クラブ経営への参画の余地を大幅に柔軟にしていくためには、我々はどんな議論が必要かということを今回も議論しています。いわゆる適正性の高い経営と、柔軟な資金調達の手法、このあたりの議論を重ねています。ある意味、コロナ禍から次に向かうJリーグの様々な議論が始まっているということだろうと思います。

【司会より決議事項以外について説明】
理事会の決議事項ではありませんが、2点ほどお話しいたします。
1点目はアウォーズの表彰概要です。すでに決議は終えていますが、日程が近づいてまいりましたので賞金や正賞に関しての概要を配布いたしました。
2点目は土曜日にJリーグYBCルヴァンカップの決勝が行われます。国歌斉唱や前夜祭のオンライン実施もリリースいたしました。入場者はワクチン・検査パッケージを活用し2万人の上限といたします。まだ完売ではありませんので、後押しをいただき2万人のスタジアムにできるようにご協力をよろしくお願いいたします。
またシャレン!の一環としてフードドライブを実施いたします。ご家庭で余った食品を集めて埼玉県の関連団体に寄付する取り組みを行いますし、埼玉県への寄付は県庁で寄贈するようなこともありますので、大会終了後もよろしくお願いいたします。

〔質疑応答〕
Q:リプランニングのお話で、13項目を上げていただいていましたが、現状お話いただける範囲で見えてきた方向性などはありますでしょうか。

A:チェアマン・村井
13項目の中にも、ある程度各論を含めて議論しようという「白」の内容と、議論するかどうかを議論しようという「グレー」の領域と、一旦テーブルには上げるけれど議論をするのはやめようという「黒」の領域と、そういうグラデーションがあります。この中で、いくつか議論をしていますが、「白」に関する議論もクラブに大きく影響するものとJリーグに関わることと二分されています。例えば、正式な言葉にはならないかもしれませんが、Jリーグのよりよい組織形態のあり方のようなところは、ほぼ骨格が固まってきています。最終12月の人事の体制発表で、皆様にお伝えできるかと思います。また1月末には新チェアマンが発表される可能性があると聞いています。私の任期は3月15日の定時総会までですが、次のチェアマンで新たな2022シーズンに実質的に向かっていくことを全面的に後押ししていきたいと思っていますので、このタイミングで人事を動かしてしまいますと、次のチェアマンが自在にフリーハンドでJリーグを経営していくことを縛ってしまいますので、リプランニングの中で組織形態の議論と言いましたが、その議論も7〜8割済んでいます。しかし、大きな骨格や3月15日までの現役員は現体制でいこうということになっております。

一方で関連会社の事業の移管に関しては、組織形態の事業会社として行っていくべきものは何か、公益Jリーグとして行っていくものは何かという議論を進めているところであります。それ以外にも、東京23区にJリーグのセントラルスタジアムがあったら全国のクラブがセントラルスタジアムで1年に1回くらい試合ができる。Jリーグと他の競技団体とのコラボや様々な多目的でJリーグやサッカーに閉じないスタジアムがあれば理想だよねというようなJリーグとしての理想的なスタジアムのあり方の議論も少しずつ重ねているところでございます。
ただ、何か明確に決まっているものはこのタイミングではありません。

A:専務理事・木村
我々が今まで大事にしてきた理念や規約、定款に載っているようなことですが、思想の部分は維持しながら、しかしどこまでコロナ禍の難局を乗り越えるため、将来のビジョン達成のために踏み込むことができるか、そんなことをクラブや理事の皆さんと議論してきていますが、その半分くらいはリーグ内の構造のことや23区スタジアム、あるいはクラブとスポンサー候補をマッチングするようなことも考えていますが、リーグ内の人員もコロナ対策に取られており、なかなか進まないところもあります。前回のホームタウンの報道が出た後の記者会見で、年内に総括はさせていただきたいと申し上げましたが、その際にもお伝えできればと思っております。今、話が進んでいるものに関しては、この場でできるだけお伝えしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

Q:まだ決定ではないと思いますが、Jリーグアウォーズの会場は、横浜アリーナを予定していると思っていてよいのでしょうか。それとも他の会場をあたっているということなのでしょうか。

A:司会
横浜アリーナでの開催はございません。多くのファン・サポーターの皆様をお呼びして実施するというスタイルでは今年は実施ししないということは決まっています。リアルな会場での検討はしておりますが、追ってお知らせしたいと思います。

【司会よりスケジュールのご案内】
11月1日(月)に新型コロナウイルス対策連絡会議、実行委員会がございますので、引き続きよろしくお願いいたします。
本日はご参加いただきまして、誠にありがとうございました。

 

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