明治安田生命J3リーグは、6月に10節から13節までの4節分が開催された。
首位に立ったのは3勝1敗で勝点9を積み上げた岐阜。福島、宮崎と上位陣を撃破し、貫録を示した。川西 翔太が好調を維持しており、7月以降もこのエースの出来が、勝敗を左右するファクターとなるだろう。
熊本は1勝2分1敗と思うように勝点を伸ばせなかったが、2位をキープ。すべての試合で失点を喫しただけに、守備の修正が求められるだろう。福島は岐阜との直接対決に敗れたものの、その後に2連勝で上位を守った。1試合消化試合が多い岐阜との勝点差はわずかに2。イスマイラ、トカチの外国籍コンビが、さらなる浮上のカギを握る。
5月は首位だった富山は、2分1敗で勝利をあげられず、4位に順位を下げている。持ち前の攻撃力が陰りを見せており、長野相手に4失点を喫した守備にも課題を露呈している。岩手は藤枝、沼津を連破し、復調の気配を示した。
6月の主役となったのは長野だ。11節の鳥取戦から3連勝を達成し、7位に浮上した。鳥取戦では大量8ゴールを奪い、続く富山戦でも4得点。10節までの9試合でわずか6得点しか奪えなかったチームが、驚きの変貌を遂げている。元々堅い守りは備わるだけに、この得点力を今後も発揮できれば、一気に上位争いに食い込んでいく可能性は高い。
YS横浜も6月に3勝を挙げ、10位に順位を上げている。持ち前の攻撃力を十分に発揮し、鳥取、藤枝、岩手を撃破した。失点の多さは気がかりながら、アグレッシブなスタイルを貫き、このまま勢いに乗っていけるか。
布 啓一郎監督が就任した今治は、1勝3分と無敗で乗り切った。勝ち切れない試合は目立つものの、守備の安定を実現し、着実に勝点を積み上げている。
気がかりなのは鳥取だ。9節から金 鍾成監督が指揮を執るも、いまだ勝利を手にできていない。なかでも長野戦での8失点の完敗は、ショッキングな一戦となった。ここまでわずか2勝で最下位に沈むチームはここから這い上がることができるのか。7月以降の戦いに注目が集まる。