早くも独走態勢を築く川崎Ｆは得点力不足に苦しむＧ大阪と激突。横浜FMvs神戸は好調チーム同士の対戦に【プレビュー：明治安田Ｊ１ 第13節】

明治安田生命Ｊ１リーグは8日、9日に第13節の10試合が行われる。

名古屋との連戦を制し首位の座を固めた川崎Ｆは、アウェイでＧ大阪と対戦。開幕から無敗を維持し、首位を独走するチームの勢いはどこまで続くのか。やや失点が増えているのは気がかりながら、三笘 薫と家長 昭博の両翼を中心とした攻撃サッカーで、今節も相手を押し込む戦いを実現するはずだ。対するＧ大阪は前節、Ｃ大阪と引き分け、3試合勝利なしとなった。8試合を消化し2得点しか奪えていない攻撃面に課題を残す。守備の安定度は備わるだけに、粘り強い対応で川崎Ｆの攻撃を封じ、カウンターやセットプレーから好機を生み出したい。

2位の名古屋はホームにＣ大阪を迎える。川崎Ｆに2連敗を喫したダメージは小さくないだろうが、直近の試合では2点を奪えたことを前向きに捉えたい。途中出場から勢いを生み出した森下 龍矢が注目選手となる。Ｃ大阪は前節、Ｇ大阪に勝ち切れなかった。大久保 嘉人が負傷交代となったのは気がかりながら、新戦力のアダム タガートがついにデビュー。オーストラリア出身のストライカーにかかる期待は大きい。

鳥栖はホームに広島を迎える。3連勝と再び調子を上げており、前節は徳島を2-0で撃破した。新たな外国籍選手も合流し、さらに勢いを増していきそうな気配だ。一方の広島は5試合勝利がなく、現在は2連敗中。前節は神戸に3失点と完敗を喫している。怪我人が増える苦しい台所事情にあるなか、水曜日のルヴァンカップで結果を出した鮎川 峻ら若きタレントの爆発が期待される。

横浜FMvs神戸は、今節屈指の好カードとなった。横浜FMは10試合負けなしと好調で、前節もFC東京に完勝。前節のハットトリックを含め、ハイペースでゴールを量産するオナイウ 阿道が今節も輝きを放てるか。対する神戸も前節は広島を3-0で撃破し、8試合負けなしとしている。こちらも得点源の古橋 亨梧が絶好調。アンドレス イニエスタも復帰を果たし、持ち前の攻撃力がさらに高まっていきそうだ。

福岡はホームに柏を迎える。3連勝で7位に浮上し、昇格チームながら大躍進を遂げている。カギを握るのは新戦力のジョン マリだ。加入後すぐさまフィットしたナイジェリア出身のストライカーが、攻撃に迫力をもたらしている。一方の柏は前節、仙台に敗れ、連勝が3でストップした。それでも、こちらも新外国籍選手が早くも存在感を放っている。なかでも水曜日のルヴァンカップで2ゴールを奪ったアンジェロッティが、浮上のカギを握る存在となりそうだ。

浦和はホームで仙台と対戦。前節は福岡に0-2と完敗を喫した。2試合連続2失点の守備に不安を残すなか、西川 周作を中心に集中した対応が求められるだろう。仙台は前節、柏を下し、待望の今季初勝利を手にした。守備の安定感が高まっており、好転のきっかけを見出している。決勝ゴールを決めた西村 拓真に今節もかかる期待は大きい。

鹿島とFC東京は対照的なチーム状態にある。鹿島は監督交代後に2勝1分と負けなしで、前節は横浜FCに3-0と快勝。攻守両面で安定感が高まるなか、さらなる浮上に期待が持てる。対するFC東京は4連敗と苦境に陥っている。前節も横浜FMに0-3と完敗を喫した。ここ4試合で10失点を喫する守備の修正が急務となるだろう。

徳島はホームで札幌と対戦。ダニエル ポヤトス監督が指揮を執るにようになってから3連敗と調子を落としている。この悪い流れをいかに断ち切るか。新監督の手腕が問われてきそうだ。札幌は前節、湘南と引き分け、連勝はならなかった。チャンスを作りながらも決めきれなかった攻撃陣が意地を見せられるか。

その湘南はホームで大分と対戦。7試合負けがないが、うち6試合が引き分けと勝ち切れていない。7試合で3得点しか奪えていないだけに、FW陣の奮起が求められる。大分は前節、清水を下し、連敗を7で食い止めた。ここ2試合で3得点と好調の町田 也真人が、今節も輝きを放てるか。

清水はホームに横浜FCを迎える。前節は大分に敗れ、これで6試合勝利なしとなった。守備組織に安定感が生まれてきたものの、課題は得点力。エースのチアゴ サンタナの爆発が期待される。横浜FCは開幕から12戦未勝利で最下位に沈む。前節も鹿島に完敗を喫した。監督交代後も流れは変わっておらず、厳しい状況が続く。チーム一丸となった戦いで、この苦境を乗り越えられるか。

■各試合の見どころをチェック
鳥栖vs広島
名古屋vsＣ大阪
Ｇ大阪vs川崎Ｆ
横浜FMvs神戸
清水vs横浜FC
福岡vs柏
湘南vs大分
徳島vs札幌
浦和vs仙台
鹿島vsFC東京