名古屋は開幕7連勝をかけ、FC東京との大一番に挑む。活動休止となったＧ大阪は広島を相手に、開幕戦以来の一戦に臨む【プレビュー：明治安田Ｊ１ 第7節】

明治安田生命Ｊ１リーグは今週末に第7節の10試合が開催される。日本代表の活動があったために、これが2週間ぶりのリーグ戦となる。この期間に各チームはどのような調整を行ってきたのか。苦戦を強いられるチームにとっては巻き返しの一戦となるだろう。

無敗で首位に立つ川崎Ｆはホームに大分を迎える。前節は浦和に5-0と快勝。ここまでの7試合で19得点・4失点と、今季もその強さに陰りは見られない。代表活動で活躍した選手も多く、良い流れのなかでこの試合に臨めそうだ。一方の大分は3試合勝利がない。前節は広島に1-3で敗れている。先制しながらも隙を見せた後半の戦い方に修正を図りたい。

開幕6連勝と勢いに乗る名古屋は、ホームでFC東京と対戦。ここ5試合はいずれも完封勝利と堅い守りが際立つ。ハードな守備に加え得点源としても存在感を放ち、日本代表戦でも活躍した稲垣 祥が注目選手となる。対するFC東京も2連勝と調子を上げている。失点の多さは気がかりながら、ここ2試合で5得点と攻撃陣が勢いを増す。田川 亨介とディエゴ オリヴェイラの好調コンビが、名古屋の堅守を打ち砕けるか。

無敗の鳥栖は金曜日にＣ大阪とアウェイで対戦。6試合でいまだ無失点と、名古屋と同様に堅守が光る。林 大地を軸とした攻撃も機能しており、無敗記録を伸ばす可能性は十分だ。対するＣ大阪も4戦負けなしと状態は悪くない。もっとも前節は湘南相手に勝ち切れなった。持ち前の攻撃が不発に終わっただけに、大久保 嘉人ら前線の出来がカギを握るだろう。

広島も開幕から無敗を続けている。前節は大分に3-1と逆転勝利を収めた。安定した守備に加え、攻撃も機能し始めており、勢いを加速させていきそうな気配だ。その広島のホームに乗り込むＧ大阪は、新型コロナウイルス感染症の影響で活動が休止となり、実に開幕戦以来の試合となる。久しぶりの実戦で試合勘の欠如が懸念される一方、モチベーションの高さは計り知れないだろう。この苦境からいかに立ち上がるのか。うっ憤を晴らすアグレッシブなプレーに期待したい。

神戸は仙台の本拠地に乗り込む。前節は札幌相手に3点差を跳ね返す劇的な逆転勝利を収めた。隙を見せた守備には修正が必要だが、後半に見せた攻撃的な戦いをこの試合にも持ち込みたいところ。対する仙台は4連敗と苦しんでいる。得点力不足に加え、失点も減らない状況にある。攻守両面で課題を抱えるなか、手倉森 誠監督の手腕が問われてきそうだ。

3連勝と勢いに乗ってきた横浜FMは、ホームに湘南を迎える。前節は徳島に1-0で勝利した。好調の前田 大然が負傷離脱したのは痛手だが、オナイウ 阿道ら他の攻撃陣が結果を残したいところ。対する湘南はここまでわずか1勝と、状態はいいとは言えない。もっとも前節は、攻撃力に優れるＣ大阪相手に無失点に抑えたのは好材料だろう。よい守備を保ち、アグレッシブな攻撃につなげていきたい。

ここまで2勝と健闘を見せている福岡は、ホームに札幌を迎える。前節は好調の鳥栖と引き分け、良い状態を保っている。ここ2試合はともに無失点。攻撃が機能し始めればさらに勢いに乗っていきそうだ。対する札幌は前節、3点のリードを奪いながらも神戸に逆転負け。隙を見せた守備組織の修正が求められるだろう。

浦和と鹿島は、ともに状態が上がらないチーム同士の対戦に。浦和は3試合勝利がなく、前節は川崎Ｆに完敗。5失点を喫した守備の修正もさることながら、3試合得点のない攻撃陣の奮起が求められる。対する鹿島は2連敗中。こちらも2試合連続完封負けを喫しているだけに、攻撃面にテコ入れを図りたい。

清水はホームで徳島と対戦。前節は柏に競り勝ち、5試合ぶりの勝利を手にした。守備に安定感が生まれてきたのは好材料で、今節も安定した守りからリズムをつかんでいきたい。対する徳島は、前節横浜FCを下し、Ｊ１復帰後初勝利を挙げた。監督不在の状況が続くが、組織力は着実に高まっている様子。移籍後初ゴールを決めた宮代 大聖が今節も爆発するか。

横浜FCは開幕6連敗と苦戦が続く。前節は昇格チームの徳島に初勝利を献上した。6試合で18失点を喫する守備を修正することが苦境脱却のポイントとなる。柏も4連敗と悪い流れを断ち切れていない。こちらは4試合で1得点の攻撃面が課題に。今季まだゴールのない江坂 任の爆発が待たれる。

■各試合の見どころをチェック
Ｃ大阪vs鳥栖
横浜FMvs湘南
仙台vs神戸
名古屋vsFC東京
広島vsＧ大阪
福岡vs札幌
浦和vs鹿島
横浜FCvs柏
川崎Ｆvs大分
清水vs徳島