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誰にでも起こり得ることということを伝えていくことが、偏見をなくしていくことの一助。第14回新型コロナウイルス対策連絡会議会見レポート

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2020年8月24日(月) 19:05

誰にでも起こり得ることということを伝えていくことが、偏見をなくしていくことの一助。第14回新型コロナウイルス対策連絡会議会見レポート

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誰にでも起こり得ることということを伝えていくことが、偏見をなくしていくことの一助。第14回新型コロナウイルス対策連絡会議会見レポート
一般社団法人日本野球機構(NPB)と公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)が連携する「新型コロナウイルス対策連絡会議」の第14回会議が、24日に開かれた

一般社団法人日本野球機構(NPB)と公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)が連携する「新型コロナウイルス対策連絡会議」の第14回会議が、24日に開かれた。

今回の会議では、先日、サガン鳥栖で起きた集団感染についての情報共有と、対応策の改善などが主なテーマとして話し合われた。

Jリーグの村井 満チェアマンは、「サガン鳥栖のクラスターの状況について、皆様に共有させていただきました。そこから得られた知見、共有すべき事項、そこに基づく様々なご助言をいただき、非常に貴重な会となりました」と、今回の会議を振り返った。

専門家チームの賀来 満夫氏は「Jリーグ、プロ野球のいろんな事例をもとに、どういったところに課題があるのかを話し合った。ちょっとしたところからでも感染が起こり得る。改めて新型コロナウイルスはそういうものだということを認識し、そういうものに基づいて共有化させていただいた」と説明。

同チームの三鴨 廣繁氏は「起きた事例に関して皆さんで共有し、対応策を練っていく。プロ野球、Jリーグ、いずれも前向きな姿勢で取り組んでいる」と、両スポーツ団体の対応を評価した。

今回の鳥栖の件は、どのような経緯で起こってしまったのか。賀来氏は厚労省のクラスター班による見解をもとに、「いろんな選手がしっかりとした行動記録が取られていた事実がある。ちょっとしたきっかけで広がったのではないか」と説明。そして「ひとつの可能性として」と前置きしたうえで「給水タイムやハーフタイムなど、試合中のディスカッションがある。そういった会話のなかでも新型コロナウイルスはうつってしまう。ユニバーサルマスキングが必要ではないか。試合そのものよりも、試合の前後の選手同士の会話とか、そういったところが注意点というのはお伝えした」と話した。

三鴨氏は、「(クラスター班から)3次感染は抑制できていたという言葉もいただいた。サガンもそうだが、早めに対策を取ることが重要」と、早い段階で対応を行ったことが、3次感染を防いだ要因だったと説明。一方で「クラスター班からは、おそらく遠征先でうつったのではないかという指摘もあった。遠征先でも気を緩めない。そういったことも大事だということを共有した」と、今後の注意点を指摘した。

村井チェアマンも「可能性として提示されたのは、佐賀での市中感染というよりもアウェイの遠征中に感染した可能性がある」と言う。

「例えば、宿泊施設の壁やエレベーターのボタンに触れることから起こる接触感染の可能性もあった。鳥栖に限らずどこのクラブでも起こるようなことから感染が広がった可能性がある。(指摘を受けた行動は)おおかたガイドラインに含まれている。普通の生活、選手として守るべき行動の中からも感染するし、感染させる可能性があることを全クラブに共有していく」と、改めてガイドラインの徹底を求めていくことを強調した。

一方で今回の会議では、感染者に対する偏見や差別的な行動についても話し合われた。村井チェアマンは、「鳥栖の案件に限らず、陽性反応が出た場合、チーム関係者、選手、選手の家族、様々な方々に、偏見に基づく差別的な言動があったことは認識しています」とコメント。その対策を次のように説明した。

「何より事実をしっかり伝えていくこと。誰にでも起こり得ることとなんだということを伝えていくことが、偏見をなくしていくことの一助となると思っています。スピーディに事実開示していくことがベースになる。野球界と協力しながら、社会とのコミュニケーションを作り上げていきたいと考えています」

これを受けNPBの斉藤 惇コミッショナーも「チェアマンと協力し、差別のない社会を、スポーツを通した目から訴えていきたい」と、改めて2大スポーツで協力していく構えを示している。

 

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