新型コロナウイルスの影響で中断していたJリーグが、6月27日に約4か月ぶりに再開される。
明治安田生命J2リーグは27、28日に第2節の11試合が行われる。リモートマッチでの開催となるが好カードが目白押しとあって、各地で熱い戦いが展開されるだろう。
昨季のJ1で最下位となり、今季からJ2での戦いとなる磐田は、アウェイで京都と対戦。開幕戦では小川 航基の2ゴールで山形に快勝した。この若きエースが今節も注目選手となる。対する京都は山口に敗れ、黒星スタートとなった。ピーター ウタカをはじめ、実績十分のタレントが多数加入するなか、中断期を経て連係面の向上に期待が持てる。サンガスタジアムでの初のリーグ戦を、白星で飾ることができるか。
同じく降格組の松本は、金沢の本拠地に乗り込む。開幕節では愛媛に逆転勝利とその実力を見せつけた。J1復帰に向けて好スタートを切るなか、連勝を実現し勢いに乗りたいところだ。一方の金沢は岡山に0-1と完封負けを喫した。それでもチャンスは作れていただけに、求められるのは決定力となる。新エース候補のルカオにかかる期待は大きい。
J3から昇格した群馬は、ホームに水戸を迎える。前節は新潟に0-3で敗れ、苦しいスタートとなった。終盤に立て続けにゴールを許しただけに、90分を通じての安定した試合運びが求められる。水戸は大宮に1-2と敗れた。しかし新戦力の山田 康太が結果を出すなど、前向きな材料も多く、通算成績で大きく上回るこの北関東対決で弾みをつけたいところだ。
同じく昇格チームの北九州は、アウェイで長崎と対戦。開幕戦の“福岡ダービー”では0-1で敗れた。とはいえ昨季のJ3を制した組織的な守備は健在で、今節も粘り強い戦いを実現するはずだ。長崎は開幕戦で栃木に1-0と勝利。決勝点のフレイレをはじめ新戦力が躍動しており、1年でのJ1復帰を目指しながら12位と低迷した昨季からの巻き返しを図るべく、好スタートを切っている。
東京Vと町田の“東京クラッシック”は再開節の注目カードだろう。2年目を迎えた永井 秀樹監督の下で攻撃スタイルを成熟させる前者に対し、後者もランコ ポポヴィッチ新監督を迎え、攻撃型のチームへと舵を切った。開幕戦では、東京Vは徳島に0-3と敗れ、町田は甲府とスコアレスドローに終わった。ともに初勝利を目指すなか、両者の特長が打ち出された激しい点の取り合いが期待される。
愛媛と徳島の“四国ダービー”も興味深い一戦となるだろう。愛媛は開幕戦で松本に惜敗。リードを守り切れなかった後半の戦いがポイントとなりそうだ。対する徳島は3-0と東京Vに快勝。ハットトリックを達成した新加入の西谷 和希がこの試合でもカギを握りそうだ。両者の通算対戦成績は徳島が17勝6分9敗と大きくリードするが、ホームで戦う愛媛は意地を見せられるか。
甲府はホームに新潟を迎える。開幕戦では手堅い戦いとなり、町田と0-0で引き分けた。泉澤 仁、松田 力ら新戦力のアタッカー陣が攻撃を活性化したい。新潟は前節、群馬に3-0と快勝。スペイン出身のアルベルト監督の下、攻撃的なサッカーを標榜する。守備組織に自信を持つ甲府相手に、そのサッカーはどこまで通用するか。
山形はホームで栃木と対戦。石丸 清隆監督の初陣となった開幕戦では、磐田に0-2と敗れた。それでも後半は相手も押し込む戦いを実現しており、最後の場面の質を高めることがテーマとなる。栃木は長崎に0-1で敗戦。こちらもチャンスは作れていただけに、新加入の矢野 貴章らFW陣が意地を見せたいところだ。
尹 晶煥監督を迎えた千葉は、開幕戦で琉球に1-0で勝利。後半は5バックにするなど守備的姿勢を保ち、開始1分に生まれた虎の子の1点を守り抜いた。ハードワークを追求する新監督の下、今節もこの堅守がカギを握りそうだ。対する大宮は2-1で水戸に競り勝った。こちらも強度の高い守備と、鋭いカウンターを持ち味とする。ともに質の高い守備組織を備えているだけに、1点を争う緊迫した一戦となりそうだ。
岡山はホームに山口を迎える。前節は金沢に1-0で競り勝った。決勝点を奪ったイ ヨンジェの決定力が、今季も岡山の生命線となる。山口も京都に1-0と勝利した。攻撃スタイルが売りのチームだが、昨季の課題だった守備が無失点に抑えたのは好材料。ハイプレス・ハイラインによる果敢なスタイルで、開幕連勝を狙う。
琉球はホームで福岡と対戦。開幕戦では千葉の堅守にてこずり、0-1で敗れた。17本のシュートを放ちながらも無得点に終わった攻撃陣の奮起が求められる。福岡は北九州との“福岡ダービー”を制し、幸先の良いスタートを切っている。フアンマ デルガド、エミル サロモンソンら質の高いタレントを迎え入れており、長谷部 茂利新監督の下で、16位と低迷した昨季からの巻き返しを狙う。
■各試合の見どころをチェック
東京Vvs町田
甲府vs新潟
金沢vs松本
愛媛vs徳島
山形vs栃木
群馬vs水戸
千葉vs大宮
岡山vs山口
長崎vs北九州
京都vs磐田
琉球vs福岡