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解説:「新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン」とは?

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2020年6月15日(月) 10:45

解説:「新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン」とは?

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解説:「新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン」とは?
解説:「新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン」とは?

Jリーグは12日、「新型コロナウイルス感染症対応ガイドライン_6月12日更新版」の最新版を公開した。

70ページにも及ぶこのガイドラインは、感染を最大限防ぎながら、Jリーグを再開することを目的に作成されたもので、感染リスクを下げるために関係者が遵守すべき基準や、感染が生じてしまった場合の適切な処置について示されている。

ガイドラインは、以下の7つのプロトコル(Jリーグ共通の約束事)に分類される。
●プロトコル1:感染予防と、感染への対処
●プロトコル2:情報開示
●プロトコル3:Jクラブの活動段階と統一 検査
●プロトコル4:サッカーのトレーニング
●プロトコル5:チームの移動、宿泊
●プロトコル6:無観客での試合開催
●プロトコル7:制限付きの試合開催

プロトコル1、2 は2020年3月上旬から運用が開始され、3~7については6月のJリーグ実行委員会、Jリーグ理事会で審議・決議される。

まずプロトコル1については、感染予防について記載。一般的な予防方法や「新しい生活様式」について、毎日の検温、体調報告、行動記録など、選手・関係者が順守すべき内容が記されている。

プロトコル2では、情報開示の考え方について明記された。感染者が出た場合は、このプロトコルに沿った対応が、クラブに求められることになる。

プロトコル3では、「Jクラブの活動段階と、統一検査」について記されている。クラブの活動については8つの段階に分かれ、現在は4つ目にあたる「チームトレーニング」が行われる段階にまで来ている。その後、「無観客での試合開催」「強い収容制限のある試合開催」「収容制限のある試合開催」を経て、8つ目のフェーズとなる「収容制限のない試合開催」につなげていくことになる。

イベント開催制限の段階的緩和の目安として、政府は4つのステップを発表している。その考え方に則り、JリーグではJ1が7月4日、J2・J3は6月27日からの無観客での開催を決めており、7月10日からは5000人以下、もしくは会場収容人数50%以内の少ない方で有観客試合を行う予定となっている。

プトロコル4は「サッカーのトレーニング」の注意点について記載された。トレーニングマッチはJクラブ同士に限定され、高校生、大学生の練習参加も当分は見合わせる。ただし、条件を満たしたアカデミー選手、特別指定選手については、練習参加が認められている。

プロトコル5では「チームの移動、宿泊」の際に気を付けるべきことなどが示されている。移動のリスクを軽減するために、6月27日と7月4日の再開・開幕においては近隣クラブとの対戦を優先した対戦カードとなる。

プロトコル6は「無観客での試合開催」について。「できるだけ来場者の人数を少なくすることで、感染リスクを抑える」「ゾーン分けしておくことで、感染者が出た場合の影響範囲を限定する」「とくに選手、チームスタッフと接触する人数を最小化する」ことが、このプロトコルの大きな目的だ。

来場をご遠慮いただく方としては、ファン・サポーターだけでなく、来賓、パートナー・スポンサー企業、マスコット、選手、関係者の家族、選手仲介人・代理人、マネジメント、サプライヤー、他クラブのスカウティングスタッフも含まれる。

またスタジアム内を「競技関連」「運営・メディア関連」「スタジアム外縁」の3つのゾーンに分け、互いの接触を避ける動線管理を行うことを徹底する。

試合では入場前の混雑を防ぐため、両チームおよび審判団はそれぞれに入場する。握手セレモニー、ペナント交換、選手や審判員の表彰、来賓などによるキックオフセレモニーは行わない。ピッチ上で円陣を組むことは行わないなど、禁止事項が明記され、ベンチでも1席開けて座る、ベンチの選手およびチームスタッフはマスクを着用することなども求められている。

ファン・サポーターに向けての項目も記されており、横断幕のスタジアム内外への掲出は禁止となる。また、パブリックビューイングも禁止される。

プロトコル7では「制限付きの試合開催」について記された。

Jリーグでは制限付きの試合開催を「超厳戒態勢時(強い制限)」と「厳戒態勢時(緩和された制限)」に分類。

「超厳戒態勢時」の試合開催は政府の方針に則り、7月10日からを予定しており、上限5000人、または会場収容人数の50%の少ないほうで実施される。ただし、ビジター席は設置せず、チケット販売は原則シーズンシート、ファンクラブのみとなる。一般発売の有無はクラブごとに決定される。

一方、「厳戒態勢時」の観客動員の上限は、収容人数の50%を上限とし、ビジター席の設置も認められることになる。一般販売も実施される。政府の方針に則り、8月1日からこの条件での試合開催となる予定だ。

観戦における注意事項も、このプロトコルには記されている、大前提としては「無理な来場は勇気をもって見合わせること」。体調が良くない場合、家族などに症状が見られる方などは、試合観戦をすることができない。また入場時に体温を測定し、37.5度以上の場合は入場できない。マスクの着用も必須となる。

その他、「超厳戒態勢時」では場内販売は飲料のみで、試合前後のイベント開催もすべて行われない。一方、「厳戒態勢時」では飲食 (アルコールは除く)、グッズの販売は容認され、社会的距離に十分配慮すれば、イベント開催は認められる。また入・退場時には密にならない配慮も当然ながら、求められる。

応援スタイルについても、以下の行為は禁止となる。
・応援を扇動する
・歌を歌うなど声を出しての応援、指笛
・手拍子
・タオルマフラー、大旗含むフラッグなどを "振る "もしく は"回す "
・トラメガを含むメガホンの使用
・太鼓等の鳴り物
・ハイタッチ、肩組み
・ビッグフラッグ(ただし、お客様がいない席に掲出する場合は容認)

これまでとは違う観戦スタイルとなるが、試合開催において最も重要となるのは、感染拡大のリスクを最大限に抑えることにほかならない。選手、スタッフ、ファン・サポーター。あらゆる関係者も含め、サッカーファミリー全体の秩序ある行動が、これからのJリーグには求められることになる。

ガイドラインの全文はこちらからご覧いただけます。

 

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