2020年3月17日
2020年度 第3回Jリーグ理事会後チェアマン定例会見発言録
2020年3月17日(火)21:00~
オンラインにて実施
登壇:チェアマン・村井
〔司会より決議事項、報告事項について説明〕
記者会見の形式を急遽変更いたしましたこと、お詫び申し上げます。
これより本日行われました理事会の終了報告会見を行います。まずは、配布資料についてご説明いたします。
《決議事項》
1.実行委員選任の件
いわてグルージャ盛岡の実行員を宮野 聡氏から坂本 太樹氏に変更をすることが承認されました。
2.ホームタウン追加の件
京都サンガF.C.のホームタウンに八幡市を追加することが承認されました。
3.理事内定の件
日本サッカー協会の推薦枠として、新たに須原 清貴氏、反町 康治氏、黛 俊行氏の3名が理事(非常勤)に内定いたしました。4月14日に開催される2020年度第2回社員総会にて正式に決定いたします。なお、反町氏は、JFA技術委員会委員長就任に伴い、Jリーグ特任理事から役職変更となり、4月14日に選任され、確定となります。
〔その他〕
1.2020Jリーグシャレン!アウォーズ 開催決定と選考一般投票開始のお知らせ
5月12日にJリーグ56クラブの活動の中から、特に社会に幅広く共有したい活動を表彰する2020Jリーグシャレン!アウォーズを開催いたします。
〔村井チェアマンより説明〕
今回、Webでの会見とさせていただきます。
まず、すでに一部の報道に出ておりますが、日本サッカー協会(JFA)の田嶋会長が新型コロナウイルス感染症の陽性であったことが伝えられております。JFAからリリースが出ていると思います。本日14時からJリーグの理事会がございました。理事会の途中で、JFAのスタッフからJリーグのスタッフを経由して、感染されたことについて私のところに連絡をいただいた次第でございます。このJFAハウスという、JFA・Jリーグの両団体が入っているオフィスにおいて感染者が出たということで、メディアの皆様には今日も数多く会見場にお越しいただいておりましたが、皆様に長くこのビルに滞在していただくことは本当に申し訳なく思い、Jリーグ側としては直接的なご説明は出来なかったのですが、急遽待機のご協力をいただいたことに感謝を申し上げます。現状のJFAサイドからの情報は、皆様と同じように手元で書面を拝見している次第でございます。
本日はWEBでの開催となりましたが、第1回の理事会を行いました。先般、役付け理事を選任するということで、総会後に臨時の理事会を行いましたが、今日が正式な議案としての第一回理事会です。ただ今回は、選定された新任理事メンバーでも初めて理事会に臨む方が多くいらっしゃったため、これまでJリーグがとってきた新型コロナウイルス感染症に対する対策を大掴みでレビューをさせていただいております。
4つのプロジェクトを立ち上げ、4月3日に向けて、具体的にこのプロジェクトを「こんな形で検討しています」という経過報告をさせていただきました。皆様にご報告できる大きな決定や新しい決定は、今日の理事会ではございませんでした。今回の理事メンバーは、佐伯さんはスペインから、特任理事の冨山さんはロンドン、馬場さんはニューヨーク、シンガポールに知見を持っておられる秦さん、ベルギーの立石さんなど、皆さんと意見交換をしましたが、この数日で世界中が変貌を遂げていることを目の辺りにしています。そういった意味では、世界をつなぐ人々との理事会となったわけです。今、非常に深刻な状況にあることを再認識しております。そして選手会などの選手の声を代弁する播戸さん、監督の意見を代弁する反町さんなど、多くの方としっかりと新型コロナウイルス感染症に向かって取り組んでいこうという打ち合わせができたのかなと思っております。私の方から報告させていただくのは以上になります。
〔質疑応答〕
Q:理事会の内容と直接関係ありませんが、日本サッカー協会(JFA)田嶋会長の件で質問です。
3月14日にJFAの理事会等に出席されているそうですが、リーグが中断されて再開に向けて準備されている中で、JFAの方の接触範囲によってはリーグの活動にも影響が出るかと思います。村井チェアマン含めJリーグの幹部の皆様との、田嶋会長との接触をわかる範囲でお聞かせいただければ。
A:村井チェアマン
田嶋会長の具体的な行動についてリリースを拝見しておりますが、海外渡航から3月8日に帰国されていらっしゃいます。3月8日から今日まではいくつか共同イベントがいくつかあり、3月14日にはJFAの理事会がございました。理事会へは私も原副理事長も参加していますが、Jリーグは在宅勤務期間でしたので、両名ともWebで参加させていただきました。3月9日にはJヴィレッジの役員会がございましたが、同日はNPBとの連絡協議会がございましたので、いずれも私は直接接触しておりません。それ以外にも、JFAの幹部、田嶋会長と直接お会いする機会は8日以降一度もございません。
JFA、Jリーグも在宅勤務中で、3月8日時点でJリーグは在宅勤務11日目となっておりました。私が外出したのはNPBとの9日、12日の合同会議、また3月15日はTBSさんの番組収録のみで、その他は基本的に自宅からのビデオ会議でした。詳細は聞いておりませんが、原副理事長もほぼ私と同じで、直接の接触は原副理事長もなかったと思います。
Q:現時点ではJリーグの方で会長と濃厚接触が疑われるような方はいらっしゃらないという理解でよろしいでしょうか。
A:村井チェアマン
はい。現段階ではないと思います。
Q:今の質問に関連して、3月12日のJリーグ理事会後の記者会見では、選手が感染した場合の対応プロトコルを作っている最中とのことでしたが、策定の進捗度合いはいかがでしょうか。
併せて、そのプロトコルは選手を想定されたものだと思いますが、JFAハウスに勤務されるJリーグ職員についても同様に策定されるのでしょうか。
A:村井チェアマン
我々は4つのプロジェクトを進めています。観戦環境に関するプロジェクトの中で、選手に2日間発熱があった場合はどうするか、その後の検査への手順、また陰性だった場合でもだるさが残ったあった場合の対応。また検査ができない場合は、発熱があった場合、解熱した場合の対応など、非常に多くの場合分けをして、それぞれのステージにおいて、どうやって専門家と連携していくのか、というところをプロトコルに反映しているところです。
基本的には、すべてのクラブに一つのデファクトとしてお示ししているわけですが、クラブによっては厳しめのトーンでマネジメントすることを認めています。これは一つのモデルだと認識していただければと思いますが、これを本日共有しています。
そして職員についてですが、クラブスタッフ、Jリーグの従業員に関しても、基本はこれと同じようなガイドラインで運用していきます。Jリーグ職員に対しても検温をしっかりすることなど、通常の選手と同等レベルでの健康管理をお伝えしていますので、これを準用しているとお考えいただければと思います。
Q:4つのプロジェクトの中の一つにある、各クラブの財務上の問題に関して、(3月12日の記者会見から)その後数日しかたっていないですが、具体的にJ2、J3などを中心に財務上の問題が大きく出てきているなどの報告があるか教えてください。
A:村井チェアマン
新型コロナウイルスに関連する財務的なリスクとして顕在化しているところは今のところ出てきていません。細かなレベルで今モニタリングしていて、3月25日には財務的なところもある程度包括的に入手し、皆様に報告できる想定でございますが、特に重視しているのはP/L(損益計算書)というよりもキャッシュフローに関してで、現状コロナ関連の影響は表出していない状況です。
Q:①サッカー協会の会長が業務できないときは、副会長に移行する仕組みがあると思いますが、村井チェアマンが緊急時の執行者になるような手続きや連絡が来ているのでしょうか?
②3月19日に政府の専門家会議が見解を出しますが、それを受けて、Jリーグから日程に関して見通しを出す予定は、現時点であるのでしょうか。
A:村井チェアマン
①ちょうどJリーグも役員が切り替わったタイミングで、JFAも先日の理事会で理事メンバーが決まりました。評議員会にかける理事メンバーの原案が先日の14日に決まったので、今後の手続き的にはJFAの理事が確定するのが、評議委員会になります。この評議委員会後の理事会で、役付き等々が理事の補選で決まっていくという手続きに入ると思います。正確に言いますと、会長不在時の代行順位を決める手続きも、評議委員会後になります。そのため、評議委員会後に確定するということしか、現時点では言えないのですが、評議委員会前の旧ルールですと、副会長である私が、代行順位の2番目と田嶋会長からは言われていました。それが次の評議委員会後にそのままになるか、このあたりは評議委員会を経てからではないと明言できない状況だと思っています。現時点での要請ですが、旧体制で言うと「何かあったときは頼む」と言われている状況です。
②19日に政府がどのような方針を表明されるか、もしくはどのくらいの時間で言われるのかがよく分からない状況なので、なんとも言えないのですが、我々が逆算すると25日には、4月3日に向けた何らかの表明が出来るように準備しようと言っています。それに先立つこと23日に第4回NPB・Jリーグの連絡会議が入っており、専門家の意見をいただいて、25日に表明しようと思っております。19日はWebでの実行委員会ですが、25日に向けた中間報告会の位置付けとしておりまして、これが10時からの予定でございます。4つのプロジェクトの中間報告を19日に協議し、10時前に政府見解が出るのは考えにくいので、我々が協議をした上で政府見解が出て、23日の専門家の方針をいただきながら、25日に意思決定というステップで考えています。