――プロサッカー選手になった現在の心境を教えてください。
「去年から特別指定選手としてプロの活動に参加させてもらいましたけど、去年とはまた違って、正式にクラブとの一員としてプレーすることに責任感が増してきています。それを背負ってプレーしていくことが楽しみでもありますね」
――実際にチームの練習に参加して、感じるものはありますか?
「去年もキャンプには参加したんですけど、去年とは違った難しさを感じています。戦術面もより密になっていますし、頭の理解は、正直まだ追いついていない部分もあるので、早く自分のものにしていかないといけないですね。ただ、キャンプ中の練習試合では自分の良さを出せたシーンもあったので、そこは自信を持ってやっていきたいと思っています」
――ロティーナ監督のサッカーは、戦術的な難しさを感じますか?
「そうですね。とくに守備面での要求が高いと感じます。高校時代とはもちろん違いますし、去年以上にそこは求められています。セレッソは去年リーグ最少失点だったし、その戦術は非常に重要だと思っているので、早く理解していかなければいけないと思っています」
――チームの印象はいかがですか?
「関西のノリは正直、まだついていけてないですけど(笑)。でもみんな優しいですし、関西ノリで話しかけていただいて盛り上げてくれていると感じます。去年もいた分、上手くなじめているとは思いますよ」
――自身はどういう性格ですか?
「別におとなしいタイプじゃないと思います。普通に騒ぐ時もあれば、クールな時もあります(笑)」
――まだ高校を卒業する前ですが、キャンプなどの活動を通じてプロになったなと感じることはありますか?
「サインを書く時とか、ファンの方に『期待しているよ』とか言われると、プロになったんだなと感じますね」
――振り返ると、昨年はインターハイ、選手権といった高校の部活動だけでなく、日本代表としてU-17、U-20と2つのワールドカップに出場。さらに特別指定選手としてC大阪の活動にも参加しました。多忙を極めたと思いますが、どういった1年でしたか?
「一言でいうと、過密でしたね。だいぶ詰め込んで、ワールドカップにも行かせてもらいましたし、インターハイも出て、セレッソでもプレーしました。選手権は予選で負けてしまいましたけど、多忙のなかで得るものはたくさんありましたし、それは自分で選んだ道でもありますからね。どこでやるにしても責任感を持ってプレーしてきたつもりですし、高いレベルを感じられたのは自分にとって大きかったと思います」
――具体的に得たものとは?
「感覚ですね。外から見ているのと、実際肌で感じたのとでは全然違いました。ルヴァンカップとJ1でもプレースピードの違いはありました。これくらいのスピードで抜けるかなと思ったら抜けなかったり、少しでも判断が遅くなると行けなかったり。そういうのを感じられたのは大きかったですね」
――4月に行われた札幌戦で、Jリーグデビューを果たしましたね。
「ちょっとしか出てないですけど、感じることはありました。はじめは出ない感じだったんですけど、負けている状況で『行くぞ』と言われて。もちろん準備はしていたんですけど、まさかっていう感じもありました」
――そこで感じた課題は、その後のプレーに活かされましたか?
「そうですね。感じるだけでは意味がないので。左足で運んでいくタッチの回数だったり、細かさだったりはより意識するようになりました」
――プロの舞台ではどういったプレーを見せたいと考えていますか?
「特長である左足のドリブルは見てほしいですし、得点、アシストに直結するようなプレーを出していきたいと思っています。現状、まだ試合に出れるかわからないですけど、開幕までにどれだけアピールできるかだと思っているので、良い準備をしていきたいです」
――今年からプロになる同年代の存在は意識しますか?
「もちろん、全員が競争相手だと思っていますし、そのなかで勝ち抜いていかないといけないという危機感もあります。自分は選手権に出てないので、その悔しさもある。選手権で活躍した選手にも負けないように頑張っていきたいです」
――スペインでプレーする久保 建英選手とも同学年ですよね。
「久保選手は地元も一緒で、小さい時から彼のプレーを見ていました。同じ左利きなので最近は比較されたりしますけど、彼はすでにスペインリーグでも活躍している。リスペクトしていますし、自分も負けてられないという気持ちももちろんあります」
――プロ1年目となる今季の目標を教えてください。
「まずは試合に出てプレーすることが一番。試合に出たら得点、アシストに直結するようなプレーを見せたいですね」
――将来的な目標はありますか?
「世界のトップリーグでプレーできるような選手になりたいです。そのためにもまずはセレッソで活躍したいと思っています」