明治安田生命Ｊ２リーグは今節で第39節を迎える。残り4試合となるなか、今節に柏にＪ１昇格の可能性が生まれている。
条件は柏が大宮に勝利し、2位の山形と3位の横浜FCがともに引き分け以下に終わったケースとなる。1年でのＪ１復帰を目指す柏に歓喜の瞬間は訪れるか。
もっともその柏をホームに迎える大宮は、簡単には勝利を譲らないだろう。自身もひとつ消化試合が少ないながら4位につけており、自動昇格に向けて負けられない一戦となるからだ。ここ5試合で13得点と攻撃陣が好調を維持する一方、失点が増えているのが気がかりな点。まずは柏の攻撃にしっかりと対応することが勝利への近道となるだろう。
2位の山形も重要な局面を迎える。今節はアウェイで水戸と対戦。上位に留まるチームとの一戦となるからだ。前節は愛媛に3-0と快勝。持ち前の堅守が保たれる一方で、前々節は不発に終わった攻撃に再び勢いが生まれてきたのは好材料だ。一方の水戸もプレーオフ進出に向けて負けられない一戦となる。ここ2試合は勝利がないだけに、上位チームを撃破してプレーオフ進出に望みをつなぎたい。
3位の横浜FCはホームに長崎を迎える。前節は中村 俊輔のスーパーゴールなどで東京Ｖに競り勝った。自動昇格を実現するためにもこの勢いを保ちたいところ。一方の長崎は3連敗と元気がない。3試合で8失点を喫する守備の修正が何よりのテーマとなる。
11試合負けなしでプレーオフ出場圏内に浮上した徳島は、岐阜の本拠地に乗り込む。岡山、大宮、水戸と上位陣を撃破して、現在は3連勝中。今最も勢いのあるチームは、このままプレーオフ出場に向けて突っ走れるか。対する岐阜はいよいよ後がなくなった。水曜日に順延されていた第23節の鹿児島戦を戦い、0-1で敗戦。その鹿児島に勝点6差を付けられて、最下位から抜け出すことはできなかった。このまま降格の憂き目にあってしまうのか。残り4試合で意地を見せたいところだ。
2連勝で6位に浮上した岡山はアウェイで鹿児島と対戦。守備の安定性が高まる一方で、攻撃面も良化の兆しを見せる。ここ6試合ゴールがないイ ヨンジェに結果が出れば、さらに勢いが生まれてくるだろう。鹿児島は水曜日の一戦で岐阜を下し、残留に大きく前進した。ここ4試合でわずか1失点と守備的な戦いが機能しており、今節も粘り強い戦いを実現したい。
7位に転落した京都は9位の甲府をホームに迎える。ともにプレーオフ進出に向けて勝点3が求められる一戦となる。京都は前節、新潟に1-3と完敗。隙を見せた守備面の修正を図りたい。甲府は3試合勝利がなく、状態は下降気味。ここ4試合で3得点と好調を維持する佐藤 和弘が、悪い流れを断ち切る活躍を見せられるか。
金沢は2連勝で10位に浮上。数字上ではプレーオフ進出の可能性を残す。今節はアウェイで千葉と対戦。前節4ゴールを奪った攻撃陣が再び爆発すれば、その可能性はさらに高まるはずだ。一方の千葉は2連敗中。2試合連続3失点の守備の修正が何よりのテーマとなる。
新潟はアウェイで栃木と対戦。前節は京都に快勝を収め、わずかながらプレーオフ進出の可能性を残している。もはやリーグレベルを超越する活躍を見せるレオナルドが奇跡のシナリオを実現するかもしれない。栃木は5試合勝利がなく、現在は2連敗中。Ｊ２残留に向け苦しい状況に立たされている。2試合連続無得点の攻撃陣が意地を見せられるか。
福岡はホームで東京Ｖと対戦。前節は柏に完敗を喫しただけに巻き返しの一戦となる。東京Ｖも前節は横浜FCに敗れ、連勝が2でストップした。前回対戦では打ち合いとなったこの一戦（3-2で東京Ｖが勝利）。果たして今回はいかなる決着を見るのか。
山口はホームに琉球を迎える。5戦負けなしと調子を上げており、さらなる浮上も見えてきた。琉球は前節、大宮に敗れたもののＪ２残留を確定。持ち前の攻撃スタイルを貫き、山口との打ち合いに挑む。
愛媛vs町田は16位と19位の対戦に。愛媛は3連敗中。町田は9試合勝利なしと状態はいいとは言えない。ともに得点力に課題を抱えているだけに、ロースコアの展開が予想される。
■各試合の見どころをチェック
福岡vs東京Ｖ
大宮vs柏
岐阜vs徳島
水戸vs山形
鹿児島vs岡山
栃木vs新潟
千葉vs金沢
横浜FCvs長崎
愛媛vs町田
山口vs琉球
京都vs甲府
