2週間ぶりの開催となる明治安田生命J1リーグは、今節で第26節を迎える。注目は鹿島vsFC東京の首位攻防戦だ。勝点4差で首位のFC東京を追いかける鹿島が、ホームで重要な一戦に臨む。
鹿島は4試合負けがなく、前節は清水に4-0と快勝を収めた。今夏に加入した上田 綺世が2ゴールを記録しており、この若きストライカーが今節もカギを握りそうだ。一方のFC東京は前節、名古屋に競り勝ち、3試合ぶりに勝点3を手にしている。決定力不足に苦しむなかで複数得点を記録したのは好材料。代表帰りの永井 謙佑と橋本 拳人の2人が重要な役割を担いそうだ。
横浜FMと広島も注目の上位対決となる。3位の横浜FMは2連勝と再び調子を上げている。ここ2試合で8得点を記録する攻撃陣の出来がポイントとなるだろう。対する広島は11試合負けなしと安定した戦いを続ける。こちらはリーグ最少失点を誇る堅守が売り。横浜FMの攻撃を凌ぎ、少ないチャンスをものにする戦いを実現したい。この大一番を制し、優勝争いに踏みとどまるのは果たしてどちらのチームか。
5位の川崎Fはホームに磐田を迎える。6試合勝ちがなく、3連覇を実現するにはこれ以上の取りこぼしは許されない。4試合連続で複数失点を喫している守備の修正が最大のテーマとなる。対する磐田も6試合勝利がなく、現在は2連敗中。勝点18で最下位に沈んでおり、残留を実現するためにも何より結果が求められる。この2週間のインターバルで、フェルナンド フベロ新監督の戦術がどこまで浸透したのか。その成果をピッチ上で示したいところだ。
3連勝で6位に浮上したC大阪は、浦和の本拠地に乗り込む。前節は川崎Fに2-1で競り勝った。移籍後初ゴールを決めた鈴木 孝司が注目選手となる。対する浦和は6試合勝ちがなく、11位に順位を下げている。終盤の失点で勝点を取りこぼしているだけに、90分を通した試合運びがテーマとなりそうだ。
札幌はホームで仙台と対戦する。前節は神戸に3-2で勝利。鈴木 武蔵、チャナティップら攻撃陣が好調を維持しており、今節も彼らのパフォーマンスが勝敗を分けるポイントとなるだろう。仙台は4試合勝利がなく15位に沈む。前節は16位の鳥栖に1-2と競り負けた。鳥栖との勝点差はわずかに1となっており、残留争いに巻き込まれている。2試合連続ゴール中の道渕 諒平が窮地を救う活躍を見せられるか。
大分はホームで湘南と対戦。6試合勝利がなく、ここ3試合は無得点と決定力不足に悩まされている。守りの安定は備わるだけに、いかに得点を奪うのか。攻撃陣の奮起が求められるだろう。対する湘南も3試合勝利がない。それでも前節は終了間際のゴールで追いつき、浦和と引き分けている。その粘り強いパフォーマンスを保ち、結果へとつなげていきたい。
清水はホームに名古屋を迎える。3試合勝利がなく、この間に14失点と守備に綻びが見えている。このポイントをいかに改善するのか。篠田 善之監督の手腕に注目が集まる。対する名古屋も3試合勝利がない。こちらも3試合で8失点と守備面に不安がある。お互いに同じ課題を抱えたなか、派手な打ち合いに発展する可能性もあるだろう。
神戸は松本とホームで対戦。2連勝と調子を上げていたものの、前節は札幌に2-3で競り負けた。とはいえここ3試合で11得点と、迫力のある攻撃を実現している。なかでも2試合連続ゴール中の田中 順也が、攻撃陣を牽引する役割を担いそうだ。一方の松本も3戦負けなしと状態は悪くない。17位に沈んでいるものの、15位との差は4ポイントに迫っており、降格圏からの脱却も見えてきた。粘り強い守備で神戸の攻撃を凌ぎ、少ないチャンスをものにする戦いで、勝点3をつかみ取りたい。
14位のG大阪と16位の鳥栖の一戦も、残留をかけた重要な一戦となる。両者の勝点差はわずかに1ポイントで、この試合の結果次第ではその立場が逆転する。G大阪は6試合勝利がなく、鳥栖はここ4試合で3勝と調子を上げている。勢いでは鳥栖に分があるが、G大阪も先週のルヴァンカップではFC東京を撃破し、ベスト4に名乗りを上げている。前回対戦では鳥栖が3-1で勝利を収めたが、果たして今回はいかなる決着を見るのか。
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清水vs名古屋
浦和vsC大阪
札幌vs仙台
大分vs湘南
鹿島vsFC東京
川崎Fvs磐田
横浜FMvs広島
G大阪vs鳥栖
神戸vs松本