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オンラインゲームにハマったJリーグ選手。「サッカーとeスポーツの両方で札幌の選手として出場できるかも?」【ピッチで見せない別の顔:駒井 善成編】

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2019年9月2日(月) 12:00

オンラインゲームにハマったJリーグ選手。「サッカーとeスポーツの両方で札幌の選手として出場できるかも?」【ピッチで見せない別の顔:駒井 善成編】

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オンラインゲームにハマったJリーグ選手。「サッカーとeスポーツの両方で札幌の選手として出場できるかも?」【ピッチで見せない別の顔:駒井 善成編】
選手の新たな一面を発信する連載の第6回目は札幌の駒井 善成選手。サッカーとeスポーツの両方で札幌の選手として出場できるかも?その腕前はいかに!?

オンとオフとの切り替え。試合中やトレーニング中はひときわ高い集中力でプレーをしているサッカー選手にとって、そこでベストを尽くすためにもオフの時間の過ごし方は重要なものとなる。今回登場する北海道コンサドーレ札幌の駒井 善成選手は、オンラインゲームで束の間のリラックスタイムを完全なオフモードに切り替えているとのこと。そしてその腕前や、そこから派生したネットワークもかなりのものになっている様子だ。(取材日/7月18日)

 

こまい・よしあき/1992年6月6日生まれ、京都府出身。ジュニアユース時代から京都で育ち、2011年にトップチームに昇格。ドリブラーとして1年目から出場機会をつかむと、その後5シーズン、コンスタントにプレー。16年には浦和へ完全移籍。ペトロヴィッチ監督のもと、その才能をACLなどでも発揮した。18年から札幌へ、恩師のもとでプレーし、ワイドのポジションに加えてボランチでもポテンシャルを発揮している。

始めて1年ちょっとでチーム一番のうまさに

――もともとゲーム好きだったのでしょうか。
そうですね。小学生のころからサッカーに熱中してはいましたが、ありがたいことにゲームも親が買い与えてくれたので、結構やっていましたよ。最初に遊んだのはゲームボーイですね。携帯型のゲーム機です。現在と違って、画面はまだモノクロでしたが。

テレビゲームもやっていました。好きだったのはスーパーファミコンの『ドンキーコング』。めっちゃ面白かったです。いわゆる初代のファミコンはやったことがないですね。ファミコンはインベーダーゲームとかがあったんですよね?え?ファミコンはそこまで古くない?世代の方、すみません(笑)

――現在はNintendo Switchのレースゲーム、マリオカートが得意だそうで
得意だと自分で言うのもなんですが、チームの中では一番うまいと思います(笑)。でも、マリオカートをやり始めたのは札幌に移籍してきてからなので、まだ1年とちょっとしか経っていないんですよ。

――やり初めた経緯というのは
チームメイトの影響ですね。僕は去年、札幌に移籍をしてきたのですが、降雪地ということでキャンプがめっちゃ長いんですよ。長い長いとは聞いていたのですが、実際に体験してみたらホンマに長くて(笑)。それで何か気分転換になるようなものはないかと思っていたら、荒野(拓馬)や濱(大耀)たちがマリオカートをやっていて、『じゃあ、オレも混ぜてもらおう』と思ったのが最初です。そのときはマリオカートどころかゲーム機自体も持っていなかったので、キャンプ地で購入しました。

――そこからチームで一番になった、と。
もともとが負けず嫌いなんですよ。何をするにしても。はじめは負けてばっかりだったのですが、それがあまりにも悔しかったので、絶対に勝ってやろうと思って練習を開始しました。練習と言っても、そんなに長時間ではないですよ。空いてる時間にコツコツと積み重ねて、ドンドン追い抜いていったわけです。

奥が深かったマリオカートのオンライン対戦

――駒井選手に合っていたゲームなのかもしれませんね。
そうかもしれないですね。でも、それでもやはりサッカー同様に上には上がいるわけですよ。ある日、藤村(怜)から『メチャクチャうまい人がプレー動画を動画サイトに上げているから、見てみてください』と言われて見てみたら、それはもう圧倒的でしたね。信じられないくらい上手で。

それからしばらくしたある日、みんなそれなりに腕を上げたので、『あのうまい人に対戦を申し込んでみよう!』という話になったんです。マリオカートは通信対戦で世界中の人と対戦することができるので。それで、ダメもとでダイレクトメールを送ってみたら快諾してくれたんですよ。めっちゃ興奮しましたね。ハンドルネームが「ぎぞく」さんという方で、とてもいい人でした。オンラインゲームの世界ではものすごく有名な方らしくて。向こうもまさかJリーグの選手から対戦依頼が届くとは思ってもいなかったようで(笑)。それで、僕らと「ぎぞく」さんのチームで、6人対6人の対戦をすることになったのです。

 

――結果は?
ボロ負けです(笑)。徹底的に負けましたね。ゲームの細かい部分をお話しすると時間が足りないので割愛しますが、マリオカートの対戦はメチャクチャ奥が深いんです。戦略性が高いです。単に速ければいいとか、そんなレベルじゃアカンのですよ。そうしたこともあって、「ぎぞく」さんのチームにはまったく歯が立ちませんでした。

で、そうすると再び僕の負けず嫌いが始まるわけです(笑)。いまでは通常の操作機材ではなく、外付けのコントローラーを購入してプレーしています。このコントローラーが一番しっくりきますね。さらに練習を積みました。

マリオカートを通じてJリーグを応援してくれるように

――さらに上を知ったことで、より熱が入ったわけですね。
そうです。でも、そこからの成長を認めていただけたのか、『ぎぞく』さんが主宰するマリオカートチーム“Gzk”のメンバーに入れてもらうことができたんです。このチームは元日本代表プレーヤーがいたり、本当にレベルが高いチームなので、その一員になることができてとても光栄です。SNSのプロフィール欄にもメンバーの一員であることをちゃんと記していますよ。

――日本代表があるんですか!?
あります。アンオフィシャルな代表チームではありますが、マリオカートは世界中でプレーされているゲームなので、各国にプレーヤーがいるのです。僕なんかは全然ムリですけどね。目指そうとも思わないくらい、代表レベルのプレイヤーはめちゃくちゃうまいんですよ。 

 

――比較的、身近だと思っていたオンラインゲームですが、グローバルなんですね。
そうなんです。僕もマリオカートを始めた当初は、単に近しい連中と遊ぶ程度だと思っていたのですが、知らない人とも対戦できると知って驚きました。そして気分転換の一環としてはじめただけのオンラインゲームを通じて、いまでは『ぎぞく』さんやその周辺の人達も札幌やJリーグのことを応援してくれていますし、『ぎぞく』さんはオンラインゲームの世界では有名な人なので、マリオカートを通じてJリーグに興味を持ってくれる人はすごく増えていると思います。あらためて人と人とのつながりというのは、とても大きな価値や可能性を持っていると感じました。

最近ではeスポーツも普及してきていますから、もしeスポーツにマリオカートがあったら、僕はサッカーとeスポーツの両方で札幌の選手として出場できるかもしれませんね(笑)。

とりあえず、いまのところJリーガーのなかでは僕が一番、マリオカートが上手いと思っているので、『駒井よりもオレのほうが上手いぞ!』というJリーガーからの挑戦をお待ちしています!

取材・構成:斉藤宏則
写真:兼村竜介

 

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