明治安田生命J2リーグは、20、21日に第23節が開催される。上位3チームが勝点40で並ぶ大混戦のなか、夏の戦力補強によって勢力図が塗り替わる可能性もある。優勝・昇格争いは、今後ますます過熱していきそうだ。
今節の注目は京都と大宮の上位決戦だ。京都は前節、山形を下し首位に浮上。5試合負けなしと安定した戦いを続けており、攻守両面に隙はない。好調を維持する一美 和成が、今節も大仕事をやってのけるかもしれない。対する大宮は前節、鹿児島に6-0と大勝を収め勢いに乗る。ハットトリックを達成したフアンマ デルガドが注目選手となる。
2位の山形は岡山とのアウェイゲームに臨む。前節、上位決戦に敗れたダメージを払しょくできるか。3試合勝利がないだけに、悪い流れを断ち切りたいところだ。岡山は2連勝で7位に浮上。上位陣の背中が見えてきた。前節2ゴールのイ ヨンジェにかかる期待は大きい。
3位の柏はホームに金沢を迎える。4連勝とようやく本領を発揮しており、首位浮上の可能性も高まっている。今夏に加わった3人の新戦力が機能すれば、さらに勢いに乗っていくはずだ。金沢は8戦負けなしながら、うち7試合はドローと勝ち切れていない。2試合連続でリードを守り切れずに引き分けているだけに、終盤の戦いがポイントとなりそうだ。
水戸は前節、長崎に競り勝ち、5試合ぶりに勝点3を手にした。福満 隆貴と小川 航基の新戦力が、攻撃力を上積みするキーマンとなりそうだ。対戦相手の琉球は前節、岡山に0-2と完敗。失点をいかに減らせるかが、復調のカギとなるだろう。
長崎vs甲府も注目の一戦となる。長崎は2連敗を喫し10位に転落。1年でのJ1復帰に向けて正念場を迎えている。ビクトル イバルボとカイオ セザールの新戦力にかかる期待は大きい。甲府は前節、愛媛に競り勝ち、連敗を2で食い止めた。ドゥドゥに再び当たりが生まれてきたのは好材料で、このエースを軸に迫力の攻撃を取り戻したい。
ギャリー ジョン ホワイト監督が退任した東京Vは、今節より永井 秀樹新体制下でリスタートを切る。現在13位に留まるチームを、いかに立て直していくのか。その手腕に注目が集まる。対する愛媛は2試合勝利がなく、18位に沈む。課題の得点力不足の解消が、何よりのテーマとなる。
千葉はホームに福岡を迎える。前節は終了間際のゴールで追いつき、岐阜と2-2で引き分けた。貴重な同点弾を決めた佐藤 寿人が今節も重要な役割を担うだろう。福岡は町田を下し、久藤 清一監督の下で初勝利を挙げた。降格圏からも脱しており、今後の復調に期待が持てそうだ。
横浜FCはホームで栃木と対戦。3連勝と勢いに乗るなか、中村 俊輔と皆川 佑介の2人が加入。中村は故障を抱えており今節の出場は難しいが、皆川はピッチに立つ可能性がある。この長身FWがさらにチームに勢いをもたらす活躍を見せることができるか。栃木は前節、山口に競り勝ち、9試合ぶりの白星を手にした。終盤の2ゴールで逆転勝利を収めたその勢いを、今節にも持ち込みたい。
その栃木に敗れた山口は、連勝が4でストップ。巻き返しの一戦となる。攻撃陣は変わらず好調を維持しているだけに、隙を見せた終盤の戦いに注意を払いたい。対する新潟は前節、横浜FCに敗れ、浮上のチャンスを逸している。2得点を許したセットプレーの対応がカギとなりそうだ。
町田はホームで徳島と対戦。2連敗と再び調子を落としており、踏ん張りどころの一戦となる。2試合無得点の攻撃陣の奮起は求められる。徳島もここ2試合は勝ちがなく、調子は下降気味。2試合連続ゴール中の渡井 理己が流れを変える役割を果たせるか。
最下位に沈む岐阜は、鹿児島の本拠地に乗り込む。監督交代後に好転の兆しを見せており、危機的状況から脱している。2試合連続ゴール中の前田 遼一が、今節もキーマンとなる。鹿児島は3連敗で20位に転落。前節は大宮に大敗を喫した。3試合で11失点を喫する守備を修正できないようだと、今節も苦戦は免れないだろう。
■各試合の見どころをチェック
千葉vs福岡
横浜FCvs栃木
長崎vs甲府
柏vs金沢
東京Vvs愛媛
京都vs大宮
山口vs新潟
鹿児島vs岐阜
水戸vs琉球
町田vs徳島
岡山vs山形