明治安田生命J2リーグは、6月に5節を消化。上位争いはますます混戦模様となっている。
勝点39で首位の立つのは山形だ。水戸との上位対決を制するなど、首位チームにふさわしい戦いを見せた。もっとも直近の試合では柏に敗れ、10試合ぶりの黒星を喫している。安定した戦いを続けてきたものの、まだまだその立場は安泰とは言えないだろう。
その山形を3ポイント差で追う大宮は6月も無敗で乗り切った。しかし直近の2試合はともにスコアレスドローと勝ち切れない試合も目立つ。守備の安定は保たれているだけに、得点力の向上が今後の大きなテーマとなる。
快進撃を続けてきた水戸は6月に失速。1勝2分2敗と思うように勝点を積み重ねられなかった。持ち前の堅守に綻びが見られており、上位争いに踏みとどまるためには、このポイントの修正が必要だろう。
京都はポゼッションスタイルが十分に浸透し、結果につながる戦いを実現できている。失点の多さがやや気がかりだが、パスワークの精度がより高まれば、さらなる浮上も狙えるはずだ。
柏は2連勝で5位に浮上。1年でのJ1復帰を目指すチームが、徐々に調子を上げてきた。一方の長崎は勝ち負けを繰り返す出入りの激しい戦いとなっており、なかなか浮上を実現できていない。それでも呉屋 大翔が好調を維持しており、このストライカーが今後の戦いでも重要な役割を担っていきそうだ。
6月に最多勝点を獲得したのは徳島だ。4勝1分と13ポイントを上積みし、9位に順位を上げている。強度の高い守備とアグレッシブな攻撃を備えており、さらなる浮上に期待が持てそうだ。
山口も3勝2分と無敗で乗り切り、復調の兆しを見せる。直近2試合で8得点を記録するなど、持ち前の攻撃力が蘇ってきたのは何よりの好材料だ。
一方、序盤戦で快進撃を続けていた琉球は、6月は2分3敗と一度も勝てなかった。第19節ではホーム無敗記録がストップするなど、状態はいいとは言えない。得点は奪えているだけに、失点の減少が今後に向けたテーマとなるはずだ。
下位に目を向けると、栃木は2分3敗と未勝利に終わった。監督交代の手を打った福岡も、一つの勝利も上げられなかった。さらに苦しいのは岐阜だ。6月は5戦全敗。5月から続く連敗は8に伸びている。
大木 武監督が退任し、19節から北野 誠監督が指揮を執るも、事態は好転せず。攻守両面で不安を抱えるなか、残留という目標に向け、劇的な変化が求められるだろう。