明治安田生命J2リーグは、29、30日に第20節が開催される。
今節の注目は山形vs柏だ。首位に立つ山形と、1年でのJ1復帰を目指す柏。高いモチベーションを備えた両者の一戦は、激しい戦いとなること必至だ。
山形は9試合負けがなく、前節は長崎に2-1と勝利。3試合連続ゴール中の阪野 豊史が今節も重要な役割を担うだろう。対する柏は前節千葉に快勝を収めた。攻撃面に勢いが生まれており、山形の堅守をいかに崩すかがこの試合の焦点となるだろう。
2位の大宮はホームに金沢を迎える。前節は東京Vと引き分けたものの、負けなし記録を15試合に伸ばしている。粘り強い戦いを実現するなか、前節不発に終わった攻撃陣が意地を見せたいところだ。対する金沢も5試合負けなしと安定した戦いを続ける。前節は新潟に2-1と勝利。課題の攻撃が良化の兆しを見せており、さらなる浮上も狙えるだろう。
3位の水戸と5位の京都の対戦も興味深い。水戸は2試合勝利がなく、ここが踏ん張りどころだ。持ち前の堅守を保ち、相手に隙を与えない戦いを実現したい。一方の京都は前節、愛媛に2-0と快勝。ポゼッションスタイルが成熟し、相手を圧倒する試合が増えている。堅守の水戸か、攻撃的な京都か。対照的な両者の一戦は、その特長が発揮されたほうに勝機が近づくだろう。
甲府はホームに徳島を迎える。前節は琉球に5-2と快勝。リーグ最多得点を誇る攻撃力がさらに勢いを増している。一方の徳島も3連勝と調子を上げている。得点力の向上が好転の要因で、今節も攻守にアグレッシブな戦いを展開するはずだ。
長崎はホームで琉球と対戦。ここ3試合勝ちがなく、前節は山形に1-2で敗れている。7試合連続ゴール中の呉屋 大翔の存在は頼もしいが、失点が増えている守備の修正が求められるだろう。琉球は前節、甲府に大敗を喫し、ホーム無敗記録がストップしている。今節は苦手とするアウェイでの戦いとなるが、こちらも守備組織をいかに立て直すかがテーマとなる。
6試合負けなしと安定した戦いを続ける岡山は、横浜FCの本拠地に乗り込む。もっともここ2試合は勝ち切れておらず、1点差勝負をものにする勝負強さを示したいところ。対する横浜FCは3試合勝ちがなく、苦戦が続く。コンスタントに得点は奪えているだけに、隙を見せない守備対応が求められてきそうだ。
千葉はホームに町田を迎える。前節は柏とのダービーマッチに敗れ、連勝はならなかった。途中出場で流れを変えた佐藤 寿人の起用法がポイントとなりそうだ。町田は4試合勝利から遠ざかっている。前節は立ち上がりの失点で戦いを難しくしただけに、試合の入り方に細心の注意を払いたい。
鹿児島はホームで新潟と対戦。前節は栃木に快勝を収め、好転の兆しを見せている。調子を上げてきた韓 勇太が注目選手となる。新潟は前節、金沢に敗れ、3連勝はならなかった。ボール支配で勝る戦いは実現できているだけに、決定力の向上がテーマとなるだろう。
栃木と愛媛は20位と19位の対戦となる。ともにここまで苦しい戦いを強いられているが、巻き返しを実現するためにも目に見える結果を手にしたい。課題はいずれも得点力不足。ロースコアの展開が予想されるなか、先制点が大きなカギとなるだろう。
21位に沈む福岡はホームに山口を迎える。4試合勝利がなく、久藤 清一監督就任後は未勝利のままだ。3試合で7失点を喫する守備の修正が何より求められる。山口は4試合負けなしと調子を上げてきた。前節は岐阜に4-0と快勝。3試合連続ゴール中の吉濱 遼平にかかる期待は大きい。
最下位に沈む岐阜は、ホームに東京Vを迎える。北野 誠監督の初陣となった前節は、山口に0-4と完敗。これでチームは7連敗となった。苦しい戦いが続くなか、この状況をいかに打破していくのか。北野監督の手腕はもとより、チーム一丸となってこの苦境を乗り越えていきたい。対する東京Vはここ2試合負けがなく、ともにクリーンシートを達成。安定した守備組織を手にしつつあり、今後の巻き返しに期待が持てそうだ。