混戦が続く明治安田生命J2リーグは、シーズンの3分の1にあたる14節までを消化。優勝・昇格レースはこれからますます本格化していく。
首位に立つ山形は、ホームに金沢を迎える。前節は徳島に引き分け連勝は3でストップしたものの、終盤に追いつく粘り強い戦いを見せた。一方の金沢は長崎に惜敗。リーグ最多得点を誇る攻撃陣が沈黙し、5試合ぶりの黒星を喫した。とはいえ特長は攻撃力にあるだけに、山形の堅守をいかに崩すかが今節の重要なテーマとなる。
2位の水戸は愛媛の本拠地に乗り込む。ここ2試合は勝ちがなく、勢いが停滞気味。2試合連続無得点の攻撃陣が意地を見せたいところだ。愛媛は前節、新潟に競り勝ち、6試合ぶりの勝利を手にした。2点のビハインドを跳ね返したその勢いを、この試合にも持ち込みたいところだ。
柏vs大宮は今節の注目カードとなるだろう。6位の柏は前節水戸とスコアレスドロー。堅守は保たれているものの、得点力不足の課題は解消されていない。一方、3位の大宮は10試合負けなしを続けるが、ここ2試合は勝ち切れていない。こちらも守りの安定感は備わるだけに、1点を争う緊迫した展開となりそうだ。
甲府はホームに横浜FCを迎える。前節は福岡に3-0と快勝。2ゴールを奪ったドゥドゥが今節もカギを握りそうだ。横浜FCは鹿児島に2-1と勝利。下平 隆宏監督の初陣を白星で飾っている。こちらは2得点を決めたイバが重要な役割を担うだろう。
5位に浮上した京都はホームで山口と対戦。ここ3試合で7得点と攻撃陣が絶好調で、3試合連続ゴール中の仙頭 啓矢が注目選手となる。対する山口は4試合勝利がなく、20位に沈む。こちらは4試合で9失点の守備に不安を抱える。このテーマを解消できないようだと、今節も苦戦は免れないだろう。
2連勝と調子を上げてきた長崎は、ホームに徳島を迎える。ルヴァンカップでもグループリーグを突破し、勢いに乗っている。ゴール量産中の呉屋 大翔にかかる期待は大きい。一方の徳島は2試合勝利がない。こちらは得点源の清武 功暉が出場停止となるだけに、他の攻撃陣の奮起が求められるだろう。
琉球はホームで新潟と対戦する。前節は岡山に惜敗を喫し、調子はいいとは言えない。それでも無敗記録が続くホームでの戦いには絶対的な自信を持つだけに、地元で復調のきっかけをつかみたいところだ。対する新潟は監督交代後に攻撃力の向上が見える一方で、ここ2試合はともに3失点と守備に不安を抱える。とりわけ前節は2点のリードを守り切れずに逆転負けを喫しただけに、試合の運び方に修正が必要だろう。
東京Vはホームに千葉を迎える。現在3連勝中と勢いに乗っており、上位陣の背中が見えてきた。3試合で8得点と攻撃力が光り、2試合連続ゴール中のネマニャ コイッチにさらなる爆発の予感が漂う。千葉は前節、岐阜に5-1と大勝を収めた。お互いに攻撃陣が好調なだけに、激しい打ち合いになるかもしれない。
栃木はホームで岡山と対戦。前節は大宮とスコアレスドロー。2試合連続クリーンシートと、持ち前の堅守がよみがえりつつある。対する岡山は琉球に勝利を収め、連敗を2でストップ。得点ランクのトップに立つイ ヨンジェのパフォーマンスが、大きなカギを握るはずだ。
鹿児島はホームに福岡を迎える。4試合負けなしと調子を上げていたものの、前節は横浜FCに逆転負け。隙を見せた後半の戦い方に修正を図りたい。福岡は4戦未勝利で21位に転落。ここ2試合はともに3失点と守備に不安を抱えており、この課題をいかに解消していくのか。ファビオ ペッキア監督の手腕が問われるだろう。
最下位に沈む岐阜は、苦境に追い込まれている。前節は千葉に1-5と大敗。2試合で8失点の守備を修正できないようだと、厳しい戦いは続いていきそうだ。対戦相手の町田も状態はいいとは言えない。5試合勝利から見放されており、下位から抜け出せていない。好転のきっかけを見出すのは、果たしてどちらのチームか。お互いに正念場の一戦となるだろう。
■各試合の見どころをチェック
京都vs山口
長崎vs徳島
東京Vvs千葉
甲府vs横浜FC
愛媛vs水戸
琉球vs新潟
鹿児島vs福岡
山形vs金沢
栃木vs岡山
柏vs大宮
岐阜vs町田