明治安田生命J2リーグは今週末に第13節の戦いを迎える。注目は琉球と水戸のカードだ。琉球はホームでの負けなしを27試合継続中。一方の水戸は今季無敗を維持し、首位に立つ。どちらの無敗記録が続くのか。興味深い一戦となる。
もっとも快進撃続ける水戸に対し、琉球は8試合白星がない。得意のホームでも勝ち切れておらず、開幕当初の勢いは消えている。持ち前の攻撃スタイルが上手く機能せず、複数得点を奪えていない。リーグ最少失点の水戸の堅守をいかに崩すのかが、琉球にとっての最大のテーマとなるはずだ。
好調を維持する山形は、ホームに千葉を迎える。現在2連勝中で、ともに1-0の勝利。手堅さと勝負強さを兼ね備えており、今節も安定した戦いを示すだろう。対する千葉は前節甲府に競り勝ち、5試合ぶりの勝利を手にした。エースの船山 貴之が調子を上げてきたのは好材料で、その良い流れを今節にもつなげたいところだ。
3位の大宮は、山口の本拠地に乗り込む。8試合負けなしと安定した戦いを続けており、前節は愛媛に逆転勝ち。堅守に加え、攻撃面も良化してきており、さらに勢いに乗っていきそうな気配だ。対する山口は2連敗で20位に沈む。ともに無得点と攻撃面に課題を抱えている。ボール支配は高いだけに、最後の場面をいかに崩していくかがテーマとなる。
4位の甲府は、アウェイで栃木と対戦。前節は千葉に1-2と競り負けた。隙を見せた後半の戦いに修正を図りたい。栃木は7試合勝利がなく、最下位に転落。大黒 将志が3試合連続ゴールと気を吐くが、失点が減らずに勝機を見出せていない。この課題を修正できないようだと、今節も苦戦は免れないだろう。
金沢は岐阜とのアウェイゲームに臨む。ここ3試合は負けなしながら、勝ち切れない戦いも目立つ。前節は終了間際の失点で福岡と引き分けだけに、終盤の戦い方がポイントとなりそうだ。一方の岐阜は琉球に競り勝ち、19位に浮上。ここ2試合は負けがなく、復調の気配を示す。前節、移籍後初ゴールを奪った前田 遼一が今節もキーマンとなりそうだ。
6位に順位を上げた京都は、ホームに岡山を迎える。前節は横浜FCに3-1と快勝を収めた。大野 耀平ら攻撃陣が調子を上げてきており、さらなる浮上も十分に狙えるだろう。岡山は2試合勝利がなく、11位に順位を落としている。前節は早い時間帯の失点で流れを失っただけに、慎重な試合の入り方が求められる。
5試合白星から見放されている柏は、ホームで徳島と対戦。得点力不足に加え、前節は鹿児島の攻撃に翻弄され、2失点。攻守両面に不安を抱えるなか、選手の起用法を含め、大胆な改革が求められてきそうだ。徳島は前節、栃木を下して調子を上げている。今季すでに5得点を挙げている清武 功暉が今節もカギを握りそうだ。
長崎はホームに新潟を迎える。調子を上げてきたと思われたが、ここ2試合は勝利がなく、前節も東京Vに競り負けた。ルヴァンカップとの両立により疲労も懸念されるなか、浮上のためにも正念場の一戦となる。新潟は前節、山口に快勝を収め、吉永 一明体制下で初勝利を挙げている。レオナルドが調子を上げており、守備の安定感を生まれている。長崎に勝利できれば、一気に上位争いへと顔を出していきそうだ。
東京Vはホームで福岡と対戦。前節は長崎に競り勝ち、6試合ぶりの勝利を手にした。小池 純輝ら攻撃陣が調子を上げている一方で、毎試合のように失点しているのが気がかりな点。この課題をいかに解消するのか。ギャリー ジョン ホワイト監督の修正力が期待される。対する福岡はなかなか調子が上がってこない。こちらも守備に不安を抱え、安定した戦いを実現できていない。それでも前節は退場者を出しながらも、終了間際に追いつき、金沢とドロー。その粘り強い戦いを今節でも示したいところだ。
横浜FCはホームで町田と対戦。前節はミスも重なり、京都に完敗を喫した。勝ち負けを繰り返す不安定な戦いが続くなか、悪い流れを断ち切るタレントの台頭が望まれるところだ。町田も状態はいいとは言えない。3試合勝利がなく、前節は水戸に0-2と完敗を喫した。3試合でわずか1得点の攻撃面にテコ入れを図りたい。
愛媛は4試合勝利がなく、17位に順位を下げた。コンスタントに得点は奪えているだけに、課題の守備の修正が重要なテーマとなる。対する鹿児島は3試合負けがなく、上昇の予感を漂わせている。前節、柏に勝利を収めたことで大きな自信を手にしたはず。現状は21位にとどまるが、今後に浮上を実現したとしても不思議はないだろう。
■各試合の見どころをチェック
長崎vs新潟
東京Vvs福岡
山口vs大宮
琉球vs水戸
山形vs千葉
横浜FCvs町田
京都vs岡山
柏vs徳島
栃木vs甲府
岐阜vs金沢
愛媛vs鹿児島