明治安田生命J3リーグは、早くも混戦模様となっている。4月は3試合が行われたものの、節ごとに首位チームが入れ替わる混とんとした展開となった。
4月終了時点で首位に立つのは藤枝だ。4月の3試合は2勝1分と無敗で乗り切り、単独トップに浮上。ここまで5得点を挙げている森島 康仁の存在感が際立っており、この新たなるエースが今後の戦いにおいても大きなカギを握りそうだ。
C大23は第6節終了時点で首位に立ったものの、第7節に富山と引き分け、1試合でその座を明け渡した。それでもリーグ最多得点を誇る攻撃陣が好調を維持しており、今後も上位争いに踏みとどまっていきそうだ。
開幕4連勝と好スタートを切った北九州だったが、4月に入りその勢いが消えてしまった。2分1敗と勝利を手にすることができず、3位に順位を下げている。リーグ最少失点を誇る堅守は維持できているものの、ここ2試合は無得点。攻撃陣の奮起が求められるだろう。
1年でのJ2復帰を狙う讃岐も、停滞感が漂う。こちらも課題は得点力不足。このテーマを解消でいないようだと、しばらく苦戦は続きそうだ。同じくJ2復帰を狙う熊本は、スタートダッシュに躓いたものの、4月に入って好転の気配を示す。2勝1敗で勝点6を確保し、5位に浮上した。3試合連続ゴールを記録した佐野 翼が好調を維持しており、このストライカーが今後の戦いにおいても重要な役割を担いそうだ。
2年前の王者、秋田も徐々に調子を上げている。4月は2勝1分で9位に浮上。攻撃面に勢いが生まれており、今後は上位争いに名を連ねていきそうだ。
個人で光ったのはG大23の食野 亮太郎だ。4月は3ゴールを奪い、通算6ゴールで得点ランクのトップに立った。トップチームに抜擢されルヴァンカップでもゴールを記録。トップチーム定着を目指し、J3でアピールを続けている。
昇格チームの八戸は、4月に勝利を挙げられなかった。失点の多さが目につくだけに、この課題をいかに解消するかが、大きなテーマとなるだろう。アグレッシブな戦いを見せているのはYS横浜だ。大敗が目立つ一方で、大量得点での勝利も多い。リーグトップの13得点を記録する攻撃スタイルは、今季のJ3において注目ポイントとなりそうだ。
一方、昨季の上位チームである、群馬、沼津、鳥取の3チームはなかなか調子が上がってこない。群馬は勝ち負けを繰り返す出入りの激しい戦いが続き、沼津は得点力不足を露呈。鳥取は失点の多さが課題となっている。いずれも地力は備わるだけに、5月の反攻が期待されるところだ。