ゴールデンウイークに行われる明治安田生命J1リーグ第9節は、興味をそそられる試合が目白押しだ。最大の注目カードは神戸vs川崎Fだろう。ワールドクラスを揃えるタレント軍団が王者を迎える一戦は、娯楽性に富んだ試合となることは間違いない。
神戸は吉田 孝行新体制となった前節、浦和に0-1と敗戦。多くの時間帯でボールを支配しながらも決め手を欠いただけに、フィニッシュの質の向上が復調のためには欠かせない。一方の川崎Fは2連勝とようやく状態が上向いてきた。4試合連続ゴール中の知念 慶が再び爆発するのか。そのパフォーマンスに大きな注目が集まる。
名古屋vs広島の上位対決も見逃せない。名古屋は前節、磐田を下して3試合ぶりの勝利を挙げた。2試合連続ゴール中のジョーが、今節も大きなカギを握りそうだ。一方の広島は、前節FC東京に敗れ、今季初黒星。首位から転落した。それでも安定した守備組織に隙はなく、今節も名古屋の攻撃力を封じる可能性は十分だ。
その広島を下して首位に立ったFC東京は、ホームに松本を迎える。ハイプレスとショートカウンターを操るスタイルはすっかり浸透しており、今節もこの戦いを貫くはずだ。対する松本も3戦負けなしと状態を上げている。こちらも特長は守備にあるだけに、1点を争う緊迫した戦いとなりそうだ。
横浜FMvs鹿島の一戦も興味深い。リスクを負った攻撃スタイルを標榜する前者に対し、後者は堅実な守備組織と鋭いサイドアタックから相手ゴールに迫る。確たるスタイルを備えた両者の一戦だけに、質の高いパフォーマンスが繰り広げられるだろう。
快進撃を続ける大分は、C大阪の本拠地に乗り込む。前節はG大阪と引き分けたものの、3試合負けなしと着実に勝点を積み上げている。2試合連続ゴール中のオナイウ 阿道が注目選手となる。一方のC大阪は3戦未勝利と苦戦が続く。ここ2試合はゴールがないだけに、リスクを負って攻撃を仕掛ける時間帯も必要だろう。
17位に沈む仙台は、同じく下位にとどまるG大阪をホームに迎える。前節は鹿島に敗れ、これで2連敗。2試合連続無得点と元気のない攻撃陣の奮起が求められる。G大阪は4試合勝利なし。それでも前節は遠藤 保仁のゴールで追いつき、大分と引き分けた。酸いも甘いも噛み分けた経験豊富なこのベテランが、この苦境から脱するためのキーマンとなるはずだ。
磐田はホームに札幌を迎える。現在2連敗中となかなか調子が上がってこない。守備の安定は備わるだけに、攻撃面にテコ入れを図りたいところだ。札幌は2連勝と再び勢いに乗っている。前節は横浜FM相手に3ゴールを奪取。水曜日に行われたルヴァンカップでも6ゴールを奪うなど、ペトロヴィッチ監督が求める攻撃スタイルが着実に浸透している。今節も果敢なサッカーで、相手を押し込む戦いを演じるだろう。
2連勝と復調してきた清水は、ホームに浦和を迎える。カギを握るのは3試合連続ゴール中の北川 航也だ。このエースが再び爆発すれば、さらなる浮上も見えてくる。一方の浦和も2連勝と調子を上げている。ともに1-0で勝ったように、手堅い戦いを実現。粘り強く相手の攻撃に対抗し、エースの興梠 慎三を生かす戦いを演じるはずだ。
3連敗で最下位に沈む鳥栖は、ホームで湘南と対戦。低迷の原因は得点力不足に尽きる。フェルナンド トーレスをはじめタレントが揃う前線をいかに効果的に活用するのか。攻撃の形をいち早く構築したいところだ。対する湘南も3試合勝利がない。前節は川崎Fに0-2と完敗。指揮官から名指しで批判された杉岡 大暉は意地を見せられるのか。そのパフォーマンスに注目が集まる。
■各試合の見どころをチェック
C大阪vs大分
仙台vsG大阪
横浜FMvs鹿島
FC東京vs松本
神戸vs川崎F
鳥栖vs湘南
磐田vs札幌
名古屋vs広島
清水vs浦和