明治安田生命J2リーグは第3節までを消化し、開幕3連勝を達成したのは3チームとなっている。
1年でのJ1復帰を目指す柏と、長谷部 茂利体制2年目を迎えた水戸、そしてJ3から昇格した琉球である。驚きなのはやはり琉球で、レベルが高まった新たな戦いの舞台で堂々と首位に立っているのは称賛に値する。
今回は過去のJ2で開幕3連勝を達成したチームのシーズン最終成績を調査した。対象はJ2が始まった99年から昨シーズンまでの20年間。チーム数や試合数は異なるものの、スタートダッシュの勢いが、最終的に順位にどのような影響を与えるかを、過去のデータをもとに紐解いていく。
過去20年間に開幕3連勝を達成したのは延べ24チームで、うち優勝したのは7チーム。J1昇格を成し遂げたのは14チームという結果となった。昇格確率は実に58.3%で、スタートダッシュの重要性が浮かび上がっている。
湘南とC大阪は過去三度、開幕3連勝を成し遂げているが、いずれも昇格につなげているのも興味深いデータと言えるだろう。
もっともチーム数が増えた2009年以降は、シーズンが進むにつれて徐々に順位を下げていくチームが増えているのも確かだ。昨季も山口と岡山が開幕3連勝を実現しながら、いずれも最終順位は中位に留まっている。
J1から降格したチームの開幕3連勝は00年の浦和、08年の広島、12年の甲府、13年の神戸、14年の湘南と5回あり、いずれのチームもJ1復帰を果たしている。その前例にならえば、今季の柏もJ1復帰を果たす可能性が高いと言えるだろう。
一方でJ3(JFL)から昇格したチームが開幕3連勝を成し遂げたのは、今季の琉球が初のケースとなる。現時点で琉球はJ1クラブライセンスを保持していないため2位以上になっても昇格できない状況だが、毎年秋に発表されるJリーグクラブライセンス判定結果によっては、J1クラブライセンスを取得できる可能性もある。スタートダッシュの勢いを、どこまで保つことができるのか。琉球の今後の戦いに注目が集まる。
ちなみに琉球はホームゲーム無敗記録23試合を継続中で(17勝6分/2017年9月30日のC大23戦から)、今週末に行われる第4節の徳島戦もホーム開催。ホーム無敗記録がどこまで続くかも大きな見どころとなる。
水戸が開幕3連勝を達成したのは今季で3回目で、これはC大阪と湘南に並んで最多タイ。しかし2003年は7位、2012年は13位でシーズンを終えている。水戸も琉球と同様に、現時点ではJ1ライセンスを備えていないが、スタートダッシュの勢いを保ち、昇格戦線に留まりながら、今秋の朗報を待ちたいところだ。
データ提供:データスタジアム