明治安田生命J1リーグは、10日に第32節の8試合が開催される。ACLの決勝に進出した鹿島と柏の一戦はすでに火曜日に行われており、3-2と鹿島が勝利を収めている。
今節は、川崎Fに優勝の可能性が生まれている。アウェイでのC大阪戦に勝利を収めれば文句なしで、仮に引き分けても2位の広島が引き分け以下で、敗れても広島が敗戦すれば、その時点で2年連続のリーグ制覇が決定する。
川崎Fは7戦負けなしと好調を維持する。前節は柏に付け入る隙を与えずに3-0と快勝を収めた。エースの小林 悠が負傷離脱したのは痛手ながら、家長 昭博が2試合連続ゴール中と絶好調。持ち前の攻撃スタイルで勝利を収め、連覇を実現できるか。一方のC大阪は2連敗中と元気がない。この間、無得点と攻撃面に課題を抱える。ACL出場に望みをつなぐためにも、ホームで意地を見せたいところだ。
2位の広島は、ホームに仙台を迎える。逆転優勝を実現するには厳しい状況に追い込まれているが、可能性ある限り全力で立ち向かうほかない。現在4連敗中と苦境に立たされているが、シーズン前半のアグレッシブなサッカーを取り戻し、奇跡の序章を描きたい。一方の仙台も5戦未勝利と状態はいいとは言えない。失点が増えているのが気がかりな点で、このテーマに修正を図りたいところだ。
札幌vs浦和も今節の注目カードとなる。ともにACL出場を目指し、激しい戦いが繰り広げられるだろう。札幌は2連勝で、前節終了時点で3位につけていた。火曜日の一戦に勝った鹿島に交わされ現状は4位ながら、今節に勝利すれば再び3位に浮上する。一方の浦和はACL出場に向けて後のない状況に追い込まれている。前節、G大阪に3失点を喫した守備の修正がポイントとなる。札幌のペトロヴィッチ監督にとっては、昨季まで率いたチームとの対戦に。因縁深い両者の戦いは、果たしていかなる決着を見るか。
FC東京はホームに磐田を迎える。前節は横浜FMに競り勝ち、ACL出場に望みをつないでいる。守備の安定は保たれているだけに、攻撃陣の奮起が求められるだろう。対する磐田は前節、広島に逆転勝利を収め、勢いに乗る。決勝ゴールを決めた小川 航基が今節も注目選手となる。
残留争いに目を向けると、最下位に沈む長崎はホームで横浜FMと対戦。今節敗れれば、17位以下が確定するだけに、勝利こそが求められる一戦となる。現在、4戦未勝利で、ここ2試合は無得点。リスクを負った攻撃を仕掛け、残留への道を切り開きたい。横浜FMも2連敗中で、残留争いから抜け出せていない。リーグ最多得点を誇る攻撃スタイルを示し、残留を確定させたいところだ。
神戸vs鳥栖も、見逃せない一戦となりそうだ。ともに残留を確定できていない状況にあるために、互いに勝利が必要な状況にある。そしてなにより、イニエスタとフェルナンド トーレスの元スペイン代表対決としても注目を集める。前節、超絶アシストを記録したイニエスタと、前々節にゴールを決めたフェルナンド トーレス。お互いに上り調子にある中、チームを救う活躍を見せるのは、果たしてどちらのワールドクラスか。
15位の名古屋は清水の本拠地に乗り込む。火曜日に行われた順延試合でC大阪に勝利を収め、15位に浮上。それでもまだ安全圏を確保できていない。ジョーに対する警戒が強まるなか、他のアタッカー陣が意地を見せたいところだ。清水は前節、湘南と引き分けたものの、4試合負けなしと安定した戦いを続ける。10月の月間のMVPに輝き、日本代表にも選出された北川 航也が、今節も重要な役割を担いそうだ。
14位の湘南はアウェイでG大阪と激突。ルヴァンカップ王者も、リーグ戦では苦戦が続く。ここ3試合勝利から見放されているものの、久しぶりに試合間隔があいた今節はフレッシュな状態で臨むことができる。湘南スタイルを取り戻し、残留を確定できるか。一方のG大阪は7連勝と勢いが止まらない。守備の安定を取り戻し、ファン ウィジョを中心とした攻撃陣も好調を維持する。攻守両面に隙はなく、さらに勢いを加速させていきそうな気配だ。
■各試合の見どころをチェック
札幌vs浦和
FC東京vs磐田
清水vs名古屋
C大阪vs川崎F
神戸vs鳥栖
広島vs仙台
長崎vs横浜FM
G大阪vs湘南