明治安田生命Ｊ２リーグは今週末に第37節が開催される。残り6試合となり（町田は8試合、徳島、山口、甲府、讃岐は7試合）、いよいよシーズンは佳境を迎えている。
今節最大の注目カードは、3位の町田と首位の大分の直接対決だろう。Ｊ１クラブライセンスを持たない町田は優勝を目指し、大分は優勝と2013年以来のＪ１復帰に向けた重要な一戦となる。
町田はここ4試合勝利がなく、この間にわずか1得点と攻撃陣に元気がない。安定した守備組織は備わるだけに、いかに得点を奪っていくのか。得意のカウンターやセットプレーの精度向上が求められるだろう。対する大分は5連勝と勢いに乗る。こちらは攻撃が機能しているだけに、今節も相手を押し込む戦いを展開しそうだ。勢いでは大分が上回るが町田も悪い流れを断ち切るためにも、結果が欲しいところ。前回対戦では大分が4-3と打ち合いを制したが、果たして今回はいかなる決着が待ち受けるだろうか。
2位の松本は金沢の本拠地に乗り込む。6試合負けなしながら、ここ2試合は勝ち切れておらず、思うように勝点を積み上げられていない。前節不発に終わった攻撃陣の奮起が求められる。対する金沢は3連勝と好調を維持する。3試合すべて完封勝ちと内容も伴っており、さらなる浮上も狙えるだろう。ホームで上位撃破を実現したい。
4位の福岡はアウェイで山口と対戦。前節はリードを守り切れずに岡山と引き分けた。ここ5試合で4得点と好調の城後 寿のパフォーマンスがカギを握りそうだ。対する山口は、2連勝と復調の気配を示す。2試合で7得点と持ち前の攻撃サッカーが蘇ってきており、福岡相手にも果敢な戦いを展開するはずだ。
5位の大宮はホームに栃木を迎える。前節は水戸に競り勝ち、調子を上げている。その試合で2ゴールを奪ったマテウスが今節も注目選手となる。一方の栃木は2試合勝利なし。ともに無得点と攻撃面に課題を抱える。守備は安定感を保っているだけに、大宮の攻撃に粘り強く対抗し、一瞬の隙を突く戦いに勝機を見出したい。
6位の東京Ⅴはアウェイで水戸と対戦。前節は甲府に競り負け、8試合ぶりに黒星を喫した。上位争いに踏みとどまるためにも連敗は避けたいところ。好調を維持するドウグラス ヴィエイラにかかる期待は大きい。水戸は3連敗で14位に転落。1点差で競り負ける展開が続いており、とりわけ隙が生まれる後半の戦いに修正を施したい。
7位の横浜FCは愛媛の本拠地に乗り込む。ここ6試合でわずか1勝と勢いに陰りが見えており、プレーオフ進出に向けてこれ以上の取りこぼしは許されない。イバら攻撃陣の爆発が求められるところだ。逆に愛媛はここ8試合でわずか1敗と安定した戦いを続けている。ここ2試合はともに無失点と、堅守が光る。今節もこのストロングポイントをよりどころに、ホームで勝点3の確保を狙う。
8位の徳島はアウェイで京都と対戦。ここ2試合は勝利がなく、前節は金沢に完敗を喫した。6位以内を狙うためにも、悪い流れを断ち切りたいところ。前節不発に終わった攻撃陣が意地を見せられるか。京都は調子を上げていたものの、前節は大分に惜敗。逆転負けを喫しただけに、リード時の試合運びに修正が求められるだろう。
千葉はホームに山形を迎える。前節は熊本に3-1と快勝。久しぶりに攻撃陣が爆発しただけに、その勢いを今節にもつなげたいところ。対する山形は5試合勝利から見放されている。そのうち4つが引き分けと、あと一押しが足りない。状況に応じてリスクを負った展開が求められるだろう。
甲府はホームに新潟を迎える。3連勝と調子を上げており、6位以内進出にわずかな可能性を残す。2試合連続ゴール中のジュニオール バホスが今節もカギを握りそうだ。対する新潟も5連勝と絶好調。活きのいい若手が台頭してきており、攻撃に迫力が生まれている。昨季までＪ１に在籍したチーム同士の一戦は、手に汗握る白熱した展開となりそうだ。
岐阜はホームで岡山と対戦。13試合勝利がなく、前節も山口に1-4と完敗を喫した。降格圏が迫るなか、悪い流れをいかに断ち切るのか。チーム一丸となってこの苦境を乗り切りたい。対する岡山も5試合勝利から見放されている。自慢の堅守が隙を見せているだけに、守備組織の修正が求められてきそうだ。
讃岐と熊本の一戦は、22位と21位の対戦に。ともに降格圏に沈むなか、求められるのは勝利に他ならない。残留への希望をつなぐ勝点を手にするのは果たしてどちらのチームか。鬼気迫る戦いが繰り広げられそうだ。
■各試合の見どころをチェック
岐阜vs岡山
愛媛vs横浜FC
山口vs福岡
大宮vs栃木
甲府vs新潟
京都vs徳島
水戸vs東京Ｖ
金沢vs松本
讃岐vs熊本
千葉vs山形
町田vs大分
