今季の明治安田生命J2リーグは第36節までを消化。残り6試合となり(順延試合を残すチームは7~8試合)、J1昇格争いは佳境を迎えている。
例年以上に今季は、大混戦の昇格戦線となっている。現在首位に立つのは大分だが、7位の横浜FCとは勝点6しか離れておらず、一方で10位の山口と6位の東京Ⅴは9ポイント差。プレーオフ進出圏内となる6位浮上の可能性を残している。
下の表は、J2リーグが22チーム制となった2012年から昨季までの各順位(1位~10位)の平均勝点と、今季の勝点予測を比較したもの。それによると、1位の勝点が例年に比べて10ポイント以上も低いことが分かる。一方で3位から10位までは、予測勝点が平均値を上回っており、つまり上位陣の差が詰まっていることが読み取れる。
とりわけ予測困難なのが、優勝と自動昇格争いだ。過去を振り返ると、2012年の甲府、2013年のG大阪、2014年の湘南のように、ひとつ頭の抜けたチームの存在があったため、優勝争いは比較的早い段階で決着がついた。また2位以内に与えられる自動昇格権も、例年であれば3~4チーム程度の争いに絞られていた。ところが今季は、前述したように首位から7位までが6ポイント差に詰まっており、最後まで読めない展開となっている。自動昇格ラインは、予測値で77。まずはこのポイントがJ1行き切符を手にするための、一つの目安となるだろう。一方でプレーオフ出場ラインは70と例年よりも上昇。混戦な分、ハイレベルな争いとなっている。
全体を見ても、今季は力の差が小さいリーグとなっている。下のグラフを確認すると、1位から7位までの差が小さいだけでなく、11位から17位までも、ほぼ横ばいの線を描いている。下位4チームがやや引き離されてしまった感は否めないが、いずれにせよ例年以上に白熱した展開となっていることは間違いない。
果たして、シーズンの終わりを笑って迎えられるチームはどこになるのか。最後まで目が離せない戦いが続いていきそうだ。
データ提供:データスタジアム