明治安田生命J1リーグは、1日に第19節が開催される。首位を独走していた広島が足踏みを強いられ、徐々に2位以下との差は縮まっている。混戦の予感を漂わせるなか、夏場の連戦を制し、浮上を実現するのは果たしてどのチームか。
広島はアウェイで横浜FMと対戦。前節は浦和相手に今季ワーストの4失点で完敗。ここ2試合勝ちがなく、調子を落としつつある。前節隙を見せた守備組織をいかに立て直すかが、この試合のポイントとなるだろう。一方の横浜FMは直近のFC東京戦で5失点を喫した。こちらも守りに課題を抱えているだけに、広島の攻撃をいかに封じられるかが、重要なテーマとなりそうだ。
2位のFC東京は前節、長崎に完封負け。攻撃面の課題を露呈した。今節の対戦相手である鹿島は4戦負けなしと状態を上げている。鈴木 優磨を軸とした攻撃が機能しているだけに、今節もアグレッシブな戦いを展開しそうだ。
浦和vs川崎Fは今節の注目カードとなる。広島を撃破して勢いに乗る浦和に対し、川崎Fも4連勝と好調を維持する。堅守を誇る浦和に対し、川崎Fの攻撃スタイルがどこまで通じるのか。両者のストロングポイントがぶつかり合う激しい戦いが繰り広げられるだろう。
5位のC大阪と4位の神戸の上位対決も興味深い。C大阪は4試合勝利がなく、状態は良いとは言えない。それでも前節は、終了間際のゴールで仙台に追いつき、アウェイで勝点1を手にしている。その試合で2ゴールを奪った丸橋 祐介が今節も注目選手となる。神戸は前節、柏に競り勝ち4位に浮上。しかし、その試合で好パフォーマンスを見せたイニエスタがスペインに一時帰国したため、この試合には出場できない。キーマンを欠くなか、他の攻撃陣の奮起が求められる。
札幌は4試合勝利がなく、一時期の勢いが失われつつある。4試合で1得点と攻撃面に不安を抱えており、このポイントをいかに修正するかが大きなテーマとなる。対する長崎は、前節、上位のFC東京に競り勝ち、息を吹き返した。FC東京の攻撃を完封した守備陣のパフォーマンスが今節もカギを握りそうだ。
仙台はホームに名古屋を迎える。前節はC大阪に勝ち切れなかったものの、西村 拓真が好調を維持しており、この若きエースのパフォーマンスに注目が集まる。名古屋は前節、台風のために試合が中止となったものの、前々節は広島に引き分け、光明を見出している。新加入選手で形成される最終ラインの出来が勝敗を分けるポイントとなるだろう。
清水はホームに鳥栖を迎える。現在2連勝中と好調を維持。2試合で5得点を記録する攻撃陣が今節も爆発するか。一方の鳥栖は5試合勝利がないものの、この間、わずか2失点と堅守は健在。フェルナンド トーレスと金崎 夢生の2トップが機能すれば、課題の得点力不足が解消できるはずだ。
柏はホームで湘南と対戦。3連敗と、リーグ再開後にひとつの勝利も挙げられていない。苦しい戦いが続くなか、悪い流れを断ち切ることができるか。加藤 望監督の手腕が問われるだろう。逆に湘南は3戦負けなしと好調をキープ。酷暑のなかでもハードワークは保たれており、持ち前の“湘南スタイル”で相手に走り勝つサッカーを狙う。
磐田はホームにG大阪を迎える。5試合勝利がなく、ここ2試合はいずれもスコアレスドローと決め手を欠く。課題の得点力不足をいかに解消するか。新加入の大久保 嘉人にかかる期待は大きい。一方のG大阪も6試合勝利がないものの、宮本 恒靖監督の初陣となった前節は、好調の鹿島と互角の戦いを演じ、1-1の引き分けに持ち込んでいる。新体制となりチームのムードに変化が生まれるなか、目に見える結果を手にし、下位からの脱却を実現したい。
■各試合の見どころをチェック
仙台vs名古屋
鹿島vsFC東京
浦和vs川崎F
清水vs鳥栖
磐田vsG大阪
C大阪vs神戸
長崎vs札幌
柏vs湘南
横浜FMvs広島