明治安田生命J3リーグも、およそ3分の1を消化。優勝・昇格争いは、これから本格化していく。
優勝争いをリードするのは鹿児島だ。現在3連勝で首位に立つ。前節はF東23に3-2で勝利。2点のビハインドを跳ね返す鮮やかな逆転勝ちだった。リーグ最多得点を誇る攻撃力に加え、堅い守りも備える。攻守両面で安定した戦いを続けており、さらに勢いを加速させていきそうな気配だ。今節の対戦相手は沼津。現在3位につけるもののここ2試合は勝利がない。前節は試合がなく、3週間ぶりの一戦となる。優勝争いを展開する両者の直接対決は、間違いなく今節の最注目カードとなる。
2位のC大23はアウェイで群馬と激突。10試合負けなしと快進撃を続けるも、ここ3試合は勝ち切れない戦いが続く。追加点をいかに奪うかが、今のC大23の重要なテーマとなる。群馬も6試合負けがないが、こちらも引き分けが目立つ。前節はYS横浜とスコアレスドロー。ボールを支配されながらもゼロに抑えたのは評価できるが、課題は攻撃面。得点力の向上が何より求められる。
5戦負けなしと好調の福島は、アウェイでG大23と対戦。ここまでわずか8失点と堅守が光る一方で得点は10と決定力を欠く。2試合連続スコアレスドローと得点を奪えていないだけに、攻撃陣の奮起が求められるだろう。対するG大23は鹿児島と並んでリーグ最多得点を誇る攻撃力が売り。福島の堅守をいかに崩していくのか。若きタレントたちのパフォーマンスに期待がかかる。
3戦負けなしと好調の琉球は相模原の本拠地に乗り込む。ポゼッションで相手を上回るサッカーを体現しつつ、ここ2試合は無失点と守備の安定も光る。攻守両面で状態を上げており、さらなる浮上を狙う。相模原は2連敗と状態は良いとは言えない。1点差勝負をモノにできない脆さを露呈しており、とりわけ後半の試合運びに修正を図りたい。
秋田はホームにF東23を迎える。2連敗と再び調子を落としており、ここが踏ん張りどころだ。得点不足の課題を解消できず、ここ2試合は複数失点と持ち前の守備組織も不安を覗かせる。いかに巻き返しを図るのか。杉山 弘一監督の手腕が問われるだろう。一方のF東23は、勝ち負けを繰り返し、なかなか浮上のきっかけをつかめていない。前節は2点のリードを守り切れずに逆転負け。失速した後半の戦いをいかに修正するかがポイントとなるだろう。
長野はここまでわずか2勝で13位に沈む。前節も琉球に0-2と完敗。失点の多さが気がかりで、持ち前の堅守を取り戻すことが好転のポイントとなるだろう。対する鳥取は勝利を収めた前節終了後に、森岡 隆三監督を解任。須藤 大輔新監督を迎え、リスタートを切る。苦しい戦いが続くなか、この決断が吉と出るのか。新監督の手腕にかかる期待は大きい。
2連勝と復調の気配を見せる富山は、ホームにYS横浜を迎える。安達 亮新監督を迎え、明らかな変化を見せており、とりわけここ2試合で6得点と攻撃面に迫力が生まれている。今季3勝を挙げている得意のホームゲームで、さらに勢いに乗っていきたいところだ。対するYS横浜は、ここ3試合勝ちがなく、調子が下降気味。チャンスは作れているだけに、フィニッシュの質をいかに高められるかが、ポイントとなる。
盛岡vs北九州は16位と17位の対戦に。盛岡は前節、福島と引き分け、連敗を4で止めた。とはいえ、4試合連続無得点と決定力不足の課題は解消されていない。対する北九州は、5試合勝ちがなく、ついに最下位に転落した。こちらも得点力不足を露呈しており、ここ2試合で7失点と守備も崩壊気味。攻守両面に不安を抱えるなか、チーム一丸となって戦い抜き、この苦境を乗り越えたい。
■各試合の見どころをチェック
富山vsYS横浜
群馬vsC大23
盛岡vs北九州
長野vs鳥取
沼津vs鹿児島
相模原vs琉球
秋田vsF東23
G大23vs福島
※藤枝は試合なし