明治安田生命Jリーグは2日と3日に第17節の10試合が開催される。上位争いが混とんとしてきたなか、昇格レースで優位に立つのは果たしてどのチームか。
前節、甲府に大敗を喫した大分は、ホームに熊本を迎える。ハイプレッシャーに苦しみ失点を重ねただけに、ビルドアップの質を高めることがテーマとなる。対する熊本も前節は千葉に完敗。リーグ最多失点を喫する守備を修正することが、浮上のためのポイントとなるだろう。
2位の山口はアウェイで千葉と対戦。5戦負けなしと安定した戦いを続けているが、特長は攻撃力にある。同じく、攻撃サッカーを標榜する千葉に対し、どのような戦いを挑むのか。お互いに得点力を備えたチーム同士の戦いだけに、激しい打ち合いも期待できる。
3位に浮上した福岡は、ホームに徳島を迎える。ドゥドゥをはじめ、攻撃陣が好調を維持しており、状態は上がっている。勝てば、首位に立つ可能性もあるだけに、高いモチベーションを備えて今節に挑むだろう。一方の徳島も5戦負けなしと好調を維持する。もっともここ2試合は勝ちきれてないだけに、勝負どころを見極めたしたたかな試合運びを実現したい。
岡山はホームで山形と対戦。前節は町田に快勝を収め4試合ぶりに白星を手にした。3ゴールを奪った攻撃陣の状態が上がっているだけに、今節もアグレッシブな戦いを示し、連勝を狙う。対する山形は4戦負けなしと状態は悪くない。前節も金沢に逆転勝ちと、勢いを増している。安定した守備組織を備えているだけに、その持ち味を生かしたサッカーで流れを掴みたいところだ。
5位の横浜FCはホームに東京Vを迎える。現在3戦負けなしと安定感を備えており、レアンドロ ドミンゲスとイバの外国籍コンビも調子を上げている。対する東京Vは5試合勝利がなく、苦戦が続く。得点力に課題を抱えるなか、ドウグラス ヴィエイラら前線の奮起が求められる。
町田はホームに愛媛を迎える。前節は岡山に完敗を喫し、巻き返しの一戦に。3点を奪われた守備の修正が求められるだろう。愛媛は9試合勝ちがなく、21位に沈む。監督交代後、守備の安定性は高まりつつあるだけに、あとはいかに得点を奪えるか。途中出場から結果を出す有田 光希がキーマンとなりそうだ。
7位の松本は、ホームで栃木と対戦。3戦負けなしと好調も、前節は徳島に勝ち切れなかった。リードを守り切れなかった後半の戦いがポイントとなりそうだ。栃木は4試合勝利から見放されており、状態は下降気味。守備の安定性は保たれているだけに、ここ2試合無得点の攻撃陣の奮起が求められる。
岐阜はホームに水戸を迎える。ここ5試合で4勝と調子を上げており、大宮、新潟と昨季のJ1チームにも連勝。パススタイルが成果を生んでおり、ゴールを量産する古橋 亨梧のパフォーマンスにも注目が集まる。対する水戸はここ7試合で1勝6敗と苦戦が続く。得点力不足を露呈し、失点も増加しつつある。いかにこの苦境を乗り越えていくのか。長谷部 茂利監督の手腕が問われるだろう。
金沢vs京都は、ともに下位に沈むチーム同士の対戦に。3試合勝ちがない金沢は、得点力の向上が大きなテーマに。一方の京都はジュロヴスキー監督就任後も、状況に大きな変化は生まれていない。こちらも攻撃面に課題を抱えるなか、ポテンシャルを秘めた若手にかかる期待は大きい。
最下位に沈む讃岐は、大宮の本拠地に乗り込む。現在5連敗で、4試合連続完封負け。攻められない、守れないという状況に陥るなか、求められるのは勝利に対する執念だろう。難敵との一戦となるが、闘志をむき出しにし、チーム一丸となって相手に挑んでいく激しい戦いに期待したい。
なお17節の残り1試合、新潟と甲府の一戦は、6月20日開催される。
■各試合の見どころをチェック
福岡vs徳島
岐阜vs水戸
大宮vs讃岐
町田vs愛媛
千葉vs山口
金沢vs京都
岡山vs山形
松本vs栃木
横浜FCvs東京V
大分vs熊本