12日に行われた明治安田生命J1リーグ第14節で、横浜FMの天野 純がG大阪相手に鮮やかな直接FKを決めた。ゴール左の位置で得たおよそ25メートルの距離からのFK。左足から放たれた強烈なキックは鋭く弧を描いて壁の上を越え、G大阪のGK東口 順昭の手が届かない絶妙なコースに突き刺ささった。
天野にとって直接FKのゴールは今季2点目。昨季より、中村 俊輔の抜けた横浜FMの司令塔としてチームを牽引するレフティは、プレースキッカーとしても中村の後継者としての存在感を高めている。
J1リーグ通算直接FK得点ランキングを見ると、その中村がトップに立っている。24得点は2位の遠藤 保仁に7もの差をつけており、そう簡単に破られる記録ではないだろう。
J1リーグ通算直接FK得点ランキング
2位の遠藤以下、小笠原 満男、マルシオ リシャルデス、三浦 淳宏とJリーグの歴史を彩った名キッカーがずらりと並ぶ。
特質すべきはマルシオ リシャルデスだろう。新潟と浦和でプレーしたブラジル人アタッカーは、実働8年で歴代3位タイの数値をマークする。際立ったのは新潟時代の2010年だ。1シーズンに7つの直接FKを叩き込み、これは歴代最多記録となっている。
J1リーグ年度別直接FK得点ランキング1位の選手一覧
試合数の違いもあり、一概に比較できないものの、シーズン最多得点者は3~4点が平均値となっている。中村も2013年の4ゴールが最高で、5点以上を奪っているのは、マルシオ リシャルデスと2003年のウェズレイだけだ。
今季の現時点でのトップは天野とC大阪の丸橋 祐介の2得点。果たして彼らはどこまでゴールの数を伸ばすことができるのか。そのキックに注目したい。
データ協力:データスタジアム