明治安田生命Ｊ２リーグは、12、13日に第14節が開催される。シーズンの3分の1にあたる今節、徐々に昇格争いの現実味が高まるなか、目標に向けた各チームの気持ちのこもったパフォーマンスが期待される。
首位の大分はホームに岐阜を迎える。前節は難敵、新潟に競り勝ち、再び勢いを加速させている。リーグ最多得点を誇る攻撃力を示し、ホームで連勝を狙う。対する岐阜も2連勝と調子を上げる。2試合連続複数得点と攻撃陣が好調を維持しており、その良い流れを持ちこみ、首位撃破を目論む。
2位の岡山はアウェイで水戸と対戦。ここ2試合勝ちがなく調子を落としつつあり、前節も終盤の失点で勝ちを逃している。持ち前の堅守を保ち、流れを変える戦いを展開したい。水戸は4連敗で19位に転落。4試合でわずか1得点と決定力不足を露呈する。岡山の堅守を打ち破るためにも、リスクを負った果敢なサッカーを展開したい。
3位の山口は、ホームに東京Ｖを迎える。前節は京都に競り勝ち、3試合ぶりの勝利を手にした。失点の多さは気がかりながら、コンスタントに得点を奪えているのは強さの証。4月の月間ＭＶＰに輝いた小野瀬 康介のパフォーマンスに引き続き注目が集まる。東京Ｖは3連敗で9位に転落。苦しい状況に陥った。堅守がほころびを見せており、得点力不足も露呈。攻守両面に不安を抱えるなか、巻き返しの一戦としたい。
7戦負けなしと好調の福岡は、ホームに愛媛を迎える。前節は岡山と引き分けたものの、アディショナルタイムのゴールで追いつき粘り強さを披露。負けない戦いを実践するなか、さらなる浮上も十分に狙えそうだ。愛媛は前節、栃木と引き分け最下位から脱却した。それでも勝ちから見放される状況に変わりはなく、好転の兆しは見えていない。前節、意地のゴールを奪った有田 光希が今節もキーパーソンとなりそうだ。
2連勝中の町田は、ホームに讃岐を迎える。東京Ｖ、横浜FCと上位陣を撃破し、確かな自信を手にしている。対する讃岐は3戦勝ちがなく、前節は山形に完封負け。課題の守備を修正できないようだと、今節も苦戦は免れないだろう。
横浜FCはホームで熊本と対戦。前節は決定力不足を露呈し、町田に惜敗。得点パターンの構築が大きな課題となる。熊本は3連敗と一時期の勢いを失っている。3試合で9失点の守備の修正が急務。安定感を取り戻し、再び上位を窺いたい。
甲府はホームに栃木を迎える。前節は熊本に大勝を収め、上野 展裕新監督の下で初勝利を挙げた。さらに水曜日のルヴァンカップではグループ突破も実現。明らかに好転するなかで、その良い流れを今節に持ち込みたい。栃木は6戦負けなしで7位に浮上した。前節は終了間際に失点し勝ち切れなかっただけに、90分を通した安定した試合運びが求められる。
千葉vs新潟は今節の注目カードとなる。千葉は課題の守備が整備され、2連勝と復調。得意のホームで3連勝を狙う。対する新潟は前節、大分に競り負けたものの、一時の不調から脱しつつある。失点がなかなか減らないだけに、まずは守備を意識しながら慎重に試合に入りたい。
山形はホームで大宮と対戦。前節は讃岐に快勝を収め、連敗を3でストップした。久しぶりの複数得点と攻撃に手応えをつかんでおり、その良い流れを持ちこめるかがポイントとなる。大宮は千葉に敗戦し、連勝が3で止まった。押し込む時間が長かったものの、決めきれずに完封負け。不発に終わった大前 元紀にかかる期待は大きい。
松本はホームに金沢を迎える。前節は岐阜に敗れ、8試合ぶりの黒星を喫した。嫌な流れを断ち切るためにも、勝利が求められる一戦。前田 大然ら攻撃陣の爆発が求められる。一方の金沢は前節、東京Ｖに競り勝ち8位に浮上した。10番を背負う宮崎 幾笑に久しぶりにゴールが生まれたのは好材料。さらなる浮上に向けて、アウェイとはいえ勝点3を目指した積極的なサッカーを展開するはずだ。
最下位に沈む京都は、アウェイで徳島と対戦。前節は布部 陽功監督に代わってジュロヴスキーコーチが指揮を執ったものの、悪い流れを断ち切れずに山口に競り負けた。好転の兆しが見えないなか、前節、今季初ゴールを奪った田中 マルクス闘莉王にかかる期待は大きい。一方の徳島は、2連勝で13位に浮上。課題の得点力不足が解消されつつあり、このまま連勝街道を突き進みたい。
■各試合の見どころをチェック
横浜FCvs熊本
甲府vs栃木
松本vs金沢
福岡vs愛媛
千葉vs新潟
山口vs東京Ｖ
徳島vs京都
山形vs大宮
水戸vs岡山
大分vs岐阜
町田vs讃岐
