明治安田生命Ｊ２リーグは、ゴールデンウイーク3連戦のラストとなる第13節が6日に開催される。前節は首位の大分と2位の岡山がともに敗れたことで、上位争いは混とんとしてきた。厳しい日程の中、今後の戦いに向けて弾みをつけるのは果たしてどのチームか。
首位の大分は、アウェイで新潟と対戦。前節は大宮に競り負け、9試合ぶりの黒星を喫している。リードを守り切れなかった守備の修正が求められてきそうだ。新潟は2連勝で星を五分に戻した。ここ2試合で5得点と攻撃陣が上り調子で、この勢いを今節にも持ちこみたいところだ。
岡山はホームで福岡との上位対決に挑む。前節は千葉に完封負けと得点不足を露呈。堅守を軸に、少ないチャンスをものにする勝ちパターンに持ちこみたい。福岡は6試合負けなしで3位に浮上。攻撃力の向上が好転の要因となっており、岡山の堅い守りをいかに崩していくかが今節のテーマとなるだろう。
4位の山口はアウェイで京都と対戦。ここ2試合は勝ちがなく、自慢の攻撃力に陰りが見え始めている。高い位置でのボール奪取を実現し、素早く攻め込む得意の形を示したい。京都は前節、栃木に3失点の完敗。決定力不足を露呈するなか、FW起用が増えている田中 マルクス闘莉王にかかる期待は大きい。
2連勝で5位に浮上した横浜FCはアウェイで町田と対戦。前節は讃岐に競り勝ち、勢いを増している。今節はエースのイバが出場停止となるが、前節、今季初ゴールを決めた戸島 章が代役を担うだろう。町田は東京Ｖに大勝を収め、良い流れで今節を迎える。2得点を挙げた吉濱 遼平が今節もカギを握る存在となりそうだ。
2連敗の東京Ｖはホームで金沢と対戦。ここ2試合で6失点と守備面に不安を抱えている。このポイントを修正し、再び勢いに乗りたいところだ。金沢は前節、新潟との打ち合いに敗れた。3失点を喫した守備が課題も、2点のビハインドを一度は追いついた攻撃に勢いが生まれている。調子を上げてきたエースの佐藤 洸一にかかる期待は大きい。
7戦負けなしと好調の松本は、アウェイで岐阜と対戦する。前節は水戸に2-0と快勝。前田 大然と高崎 寛之の前線が確実に結果を出し、守備も安定したパフォーマンスで完封を実現。攻守両面でいい状態にあるなか、さらなる浮上を狙う。岐阜は前節、熊本に競り勝ち、6試合ぶりに勝点3を手にした。課題の決定力不足に改善の兆しが見えており、ホームで連勝を実現したいところだ。
2連勝中の栃木は、愛媛の本拠地に乗り込む。堅守を軸に少ないチャンスをものにする戦いで着実に勝点を積み上げている。今節はエースのネイツ ペチュニクが不在となるが、他の攻撃陣の奮起が期待される。愛媛は5試合勝ちがなく、最下位に沈む。前節は徳島とのライバル対決に敗れ、ダメージの残る一戦となった。苦しい状況に陥るなか、なにより課題は得点力不足。ホームで積極的な戦いを示し、悪い流れを断ち切る試合としたい。
大宮vs千葉は注目のカードとなる。3連勝と復調した大宮は、エースの大前 元紀が絶好調。ここ4試合で3得点を奪いチームに勢いをもたらしている。今節もこのストライカーの決定力が、勝敗を分けるポイントとなりそうだ。千葉は前節、岡山に競り勝った。課題の守備が安定感を手にしつつあるなか、持ち前のアグレッシブな姿勢を示しつつ、大宮の攻撃にもしっかりと対応したい。
山形はホームで讃岐と対戦。前節は福岡に敗れ、3連敗。3試合ぶりに得点を奪えたものの、終盤に隙を見せた守備の修正を図りたい。讃岐も前節、横浜FCに惜敗。ともに浮上の兆しを見いだせないなか、目に見える結果を手にし、巻き返しのきっかけを掴む一戦としたい。
水戸も3連敗と元気がない。3試合で7失点を喫する守備に大きな不安を残す。このポイントを修正し、ホームで勝点3を手にしたい。対する徳島は前節、愛媛とのライバル対決を制し、7試合ぶりの勝利を掴んだ。得点力不足に悩まされるなか、狩野 健太が移籍後初ゴールを決めたのは好材料。今節もこのアタッカーの起用法がカギを握りそうだ。
上野 展裕監督が就任した甲府は、アウェイで熊本に挑む。前節は山口に勝ち切れず、上野監督の初陣を白星で飾れなかった。試合が続くなかで劇的な変化をもたらすのは難しい状況ではあるものの、攻撃スタイルを標榜する指揮官の下で、好転のきっかけを掴みたい。一方の熊本は2連敗で12位に転落。得点は奪えているものの失点の多さが気がかりな点。パススタイルを目指すなか、ミスからの失点を避けたいところだ。
■各試合の見どころをチェック
山形vs讃岐
熊本vs甲府
水戸vs徳島
東京Ｖvs金沢
新潟vs大分
京都vs山口
大宮vs千葉
町田vs横浜FC
岡山vs福岡
愛媛vs栃木
岐阜vs松本
