明治安田生命J1リーグは、5日と6日に第13節が開催される。首位を独走する広島は、ホームに神戸を迎える。前節は清水に2-0と快勝。エースのパトリックが好調を維持する一方で、12試合で5失点の堅守にも隙は見られない。攻守両面で充実するなか、勢いはさらに加速していきそうだ。対する神戸は3試合勝利がない。前節はFC東京にスコアレスドロー。ルーカス ポドルスキが負傷離脱したのも痛手で、代わってピッチに立つ選手の奮起が求められる。
川崎FvsFC東京の“多摩川クラシコ”は今節最大の注目カードとなる。ともに上位に位置するなかでのライバル対決だけに、意地と意地がぶつかり合う激しい戦いが繰り広げられそうだ。ともに攻撃面に特長があるだけに、多くのゴールが生み出される可能性も。昨季までFC東京に所属した川崎Fの大久保 嘉人が注目選手となる。
9試合負けなしで3位に浮上した札幌は、ホームにG大阪を迎える。前節は鳥栖に逆転勝ちと勝負強さも備わり、得点パターンも増えている。前節、2得点のジュリーニョがカギを握る存在となりそうだ。対するG大阪も2連勝と調子を上げている。2試合連続完封勝利と守備の安定が好転の要因に。今季まだ勝ちのないアウェイゲームで初勝利を狙う。
C大阪はホームで長崎と対戦。ここ2試合はともに引き分けと、勝ち切れない戦いが続く。決定力不足を露呈するなか、杉本 健勇、柿谷 曜一朗ら前線のタレントの爆発が求められる。長崎は4連勝の後に2連敗と、状態は下降気味。悪い流れを断ち切るためにも結果が求められるところ。前節、久しぶりにゴールを決めた鈴木 武蔵のパフォーマンスがカギを握りそうだ。
柏vs磐田も興味深いカードに。前者は7位、後者は6位と上位を狙える位置に付ける。柏は攻撃陣が状態を上げているのが好材料。磐田は組織的な守備からの鋭いカウンターが光る。柏が攻め、磐田が守る展開が予想されるが、より特長を打ち出せたほうに、勝利は近づくはずだ。
鹿島と浦和の一戦も見逃せないカードだ。浦和を率いるのは、かつて鹿島に黄金期をもたらしたオズワルド オリヴェイラ監督である。そうした因縁に加え、今季はともに苦しい状況に陥っているだけに、好転のきっかけを見出したい戦いとなる。ともに前節に勝利を飾っており、巻き返しの体制を整えつつあるなか、連勝を実現し上昇気流に乗るのはどちらのチームか。金崎 夢生、興梠 慎三のストライカー対決もこの試合の見どころとなる。
湘南はホームに仙台を迎える。前節は柏に競り負け、3連勝はならなかった。立ち上がりに隙を見せた守備組織の修正が求められるだろう。対する仙台は5試合未勝利と元気がない。得点力に課題を抱えるなか、5試合ゴールのないエースの石原 直樹の爆発が求められる。
7連敗と泥沼にはまる鳥栖は、ホームで清水と対戦。前節は札幌に逆転負けと勝負弱さを露呈した。もっとも5試合ぶりに得点を奪えたのは数少ない明るい材料。守備は大崩れしないだけに、積極性を示し、ゴールを奪い取る戦いを実現したい。清水は前節、広島に敗れ3連勝はならなかった。それでも攻撃の形は作れており、鄭 大世が状態を上げているのも好材料。下位チームから確実に結果を出し、上位争いに名乗りを上げたい。
最下位に沈む名古屋は、ホームに横浜FMを迎える。10試合勝利から見放される苦境に陥るも、前節はC大阪に引き分け久しぶりに勝点を手にしている。横浜FMも16位に低迷。前節は磐田に完敗となかなか調子が上がってこない。両チームともに攻撃には定評がある一方で守備に課題を抱えるだけに、激しい打ち合いとなる可能性は高い。
■各試合の見どころをチェック
札幌vsG大阪
柏vs磐田
川崎FvsFC東京
C大阪vs長崎
鹿島vs浦和
名古屋vs横浜FM
鳥栖vs清水
湘南vs仙台
広島vs神戸