4月28日に行われた明治安田生命Ｊ１リーグ第11節で、湘南が対浦和戦で実に21年ぶりの勝利を挙げたことが話題となった。
前回の勝利は1997年のこと。湘南がＪ２に在籍し、そもそも対戦機会がなかった期間が長かったこともあるが、21年もの間、勝てなかったチームを下し、苦手意識を払しょくできたのは、クラブとして大きな一歩となったことは間違いないだろう。
湘南のように「21年のぶりの勝利」という事例は珍しいケースだが、各チームにはそれぞれ、なかなか勝てていない苦手チームがあるはずだ。そこで今季のＪ１所属チームが、最も長い期間勝てていない相手はどこか。その対象チームと期間を調べてみた。
条件はあくまで、今季のＪ１所属チームとのＪ１での対戦に限る。従ってＪ２時代の勝敗は含まれてない。また今季よりＪ１に昇格した長崎は、昨季までのＪ１での対戦データがないために、今回は対象外とした。
2018年Ｊ１ チーム別 最も長期間勝てていない対戦相手（Ｊ１リーグ戦が対象）
最も長く勝てていないのは湘南の対札幌。19年以上も勝てていないが、試合数で換算すればわずかに１。つまり、Ｊ１での対戦機会がなかっただけに過ぎない。今季4月の対戦では0-1と敗れている。
その札幌は鹿島に17年間未勝利。札幌もＪ２在籍期間が長く対戦機会が多くないとはいえ、10試合未勝利と、「天敵」となっている。また札幌に関して言えば、川崎Ｆに一度も勝ったことがない。未勝利のため今回のデータに反映することができなかったが、最も苦手とするチームと言えそうだ。
意外だったのは、磐田だ。2009年以来名古屋に勝てておらず、試合数では12戦未勝利と、完全に苦手意識を植え付けられている。神戸は柏に10試合未勝利で、横浜FMもＣ大阪に9試合、仙台もＧ大阪に9試合勝てていない。
逆に近年、優勝争いを演じるＧ大阪、鹿島、浦和、川崎Ｆといったチームは3年以上勝てていないチームがないという結果に。面白いのは広島。今季すでに10勝と多くのチームから勝利を挙げているため、最も長く勝てていないのは1年11か月の名古屋となった。しかし、試合数に換算するとゼロ。これは名古屋が昨季、Ｊ２に所属したことで対戦期間がなかったため。つまり広島は、ここ１年11か月以内に、今季のＪ１所属チームすべてに勝利しているということだ。
データ協力：データスタジアム
