前節から中2日、3日で開催される明治安田生命J1リーグ第8節。ハードスケジュールを強いられるなか、各チームともに総力戦で、今節の戦いに臨むこととなる。
無敗で首位をひた走る広島はアウェイで湘南と激突。堅い守りを保ちつつ、前節は横浜FMから3ゴールを奪い、攻撃面も状態を上げている。途中出場から2ゴール奪ったパトリックの起用法がポイントなりそうだ。一方の湘南は前節、札幌に惜敗。終了間際の失点で敗れただけに、90分を通したリスク管理の徹底が求められるだろう。
2位の仙台は川崎Fとの上位対決に挑む。名古屋との打ち合いを制し勢いに乗る仙台は、アグレッシブな攻撃スタイルが成果を上げている。石原 直樹、西村 拓真と前節結果を出したストライカーコンビが今節もカギを握る。一方の川崎Fはここ3試合勝利がない。なかなか得点を奪えない状況が続いており、フィニッシュ精度の向上が何よりのテーマに。前々節に復帰した齋藤 学が流れを変える働きを示せるか。
C大阪vsFC東京は今節の最注目カードとなる。3連勝の前者に対し、後者は4連勝。勢いに乗るチーム同士の上位対決は、攻守の切り替えの速いアグレッシブな戦いが繰り広げられるだろう。C大阪は前節に復帰した清武弘嗣がキーマンに。FC東京はディエゴ オリヴェイラと永井 謙佑の2トップが攻守両面でカギを握りそうだ。
4戦負けなしと好調の札幌は、柏の本拠地に乗り込む。攻撃スタイルが機能する一方、3試合連続無失点の守備も安定感を見せ始めている。攻守両面で組織の質を高めるなか、2連続ゴール中の都倉 賢の個の力もポイントとなるだろう。柏は前節鳥栖に競り勝ち、状態を上げている。失点の多さがやや気がかりながら、札幌の攻撃に粘り強く対応しながら、前線の破壊力を示したい。
横浜FMはホームに神戸を迎える。前節は先制しながらも守備陣が耐えきれず、広島に逆転負け。アグレッシブなスタイルで相手を押し込むサッカーを実現できているものの、リスクを負いながらも仕留めきれないのが課題として残る。いかに決定力を高められるかが最大のテーマとなるだろう。神戸は前節、浦和に敗れたものの、攻撃面は機能した。2失点を喫したセットプレーの対応に修正を図りたい。大黒柱のルーカス ポドルスキが出場停止のなか、他の攻撃陣の奮起も求められる。
15位に沈む磐田は得点力不足が何よりの課題。前節もチャンスを作りながら得点を奪えずにG大阪に敗れている。前線で身体を張り泥臭くゴールに迫る川又 堅碁にかかる期待は大きい。対する鳥栖は2連敗と状態は良いとは言えない。3試合連続2失点と安定感を欠く守備の修正が悪い流れを断ち切るためのポイントとなるはずだ。
磐田と同じく得点力不足に苦しむ鹿島は、ホームに名古屋を迎える。前節は先制しながらもFC東京に逆転負け。ボールを支配しながらもアタッキングサードでの迫力を欠き、押し切ることができなかった。金崎 夢生は好調なだけに、このエースを活かす戦いを示したいところだ。名古屋は4連敗で16位に転落。3試合連続で3失点と守備に脆さを露呈しており、ここの修正が何より求められる。
浦和はホームに清水を迎える。監督交代後に2連勝と苦境から脱却しており、今節もハードワークを前面に押し出したサッカーで3連勝を狙う。逆に清水は4戦勝利なしと、不振に陥る。3試合連続無得点と攻撃面に課題を抱えるなか、開幕当初に見せたアグレッブな姿勢を取り戻したいところだ。
長崎vsG大阪はともに前節、初勝利を挙げたチーム同士の対戦に。待望のJ1初勝利を手にした長崎は、今度は地元の観衆の前で、喜びを分かち合いたいところ。前節、決勝点を奪った鈴木 武蔵のパフォーマンスが今節もカギを握りそうだ。G大阪は、今季初の無失点に抑えたことが勝利の要因となった。粘り強い守備をベースに、好調のファン ウィジョを活かす戦いで連勝を狙う。
■各試合の見どころをチェック
鹿島vs名古屋
柏vs札幌
長崎vsG大阪
C大阪vsFC東京
仙台vs川崎F
横浜FMvs神戸
磐田vs鳥栖
浦和vs清水
湘南vs広島