3月31日に行われた明治安田生命J1リーグ第5節で、注目されたのはFC東京vsG大阪。今季よりFC東京を指揮する長谷川 健太監督が、昨季まで率いたG大阪と対戦するカードだったからだ。
結果は2点のリードを追いつかれながらも、64分にディエゴ オリヴェイラが決勝ゴールを奪い、FC東京が3-2と勝利。長谷川監督にとっては感慨深い1勝となったに違いない。
前年まで率いたチームとの直接対決は、果たして監督にとってやりやすいものなのか。ここでは、過去の同様のケースでの勝率を算出した。Jリーグが開幕した1993年以降、J1、J2、J3すべての試合を対象とし、前年まで率いたチームとの最初の試合の結果をまとめたのが下の表になる。
これまでに41のケースがあり、結果は14勝13分14敗とまったくの五分の成績となった。勝率は34%となっている。
監督の古巣対戦結果 「前年まで指揮していたチームとの最初のリーグ戦での試合が対象」
J1ではやや分が悪く、J2ではわずかに上回ったものの各カテゴリー間に大きな差は生じていない。やりやすさ、やりづらさという観点で考えても、結論を導き出すには至らなかった。
わずかに傾向があるとすれば、一般的な試合と比べて引き分けの数がやや多かったということ。お互いのことを知っている分、慎重な試合が多くなっているのかもしれない。なおJ1に限れば、今回の長谷川監督の勝利は、2002年のベルデニック監督以来16年ぶりのことで、久しぶりのケースとなっている。
監督の移動が多かった今季は、ほかにも札幌のペトロヴィッチ監督と清水のヤン ヨンソン監督が、それぞれ浦和(第9節)、広島(第12節)と対戦する。意地を見せるのは監督側か、チーム側か。因縁の“古巣対決”に注目したい。
データ協力:データスタジアム