いよいよ明日開幕を迎える２０１８明治安田生命Ｊリーグ。
今年は、Ｊリーグ史上初めて平日金曜日にオープニングマッチが開催されます。
”明治安田生命Ｊリーグ フライデーナイトＪリーグ”と銘打たれた最初の試合でもある明日のサガン鳥栖vsヴィッセル神戸戦を前に、両チーム監督（※鳥栖はフィッカデンティ監督が欠席のためコーチが代理出席）と選手、Ｊリーグ原副理事長がベストアメニティスタジアムで会見に臨みました。
原副理事長
「みなさん、こんにちは。いよいよ明日から２０１８明治安田生命Ｊリーグが開幕します。いよいよ始まるということで私もドキドキしているところでございます。そして、今年から新たに”明治安田生命Ｊリーグ フライデーナイトＪリーグ”ということで開幕から金曜日の試合を開催することになりました。ここにいる鳥栖と神戸が明日まず開幕戦を戦うということで、新しい試みではあるのですが、日本人の生活様式もいろいろ変わってきている中で、金曜日ならＪリーグを見に行けるファン・サポーターの方もいると思いますし、週末は家族で過ごしたいということもあるでしょうから、この新しい金曜日開催が皆さまに幅広く認知されることを望んでいます。
明日は1試合、鳥栖vs神戸戦があるということで、マスコミの皆さんにもたくさん取り上げてもらって、土曜日からのＪリーグの開幕節がさらに盛り上がるように、明日両チームに素晴らしい試合をしてもらえることを望んでいます。」
鳥栖 コンカコーチ
「まず最初にご報告です。フィッカデンティ監督はインフルエンザになってしまったということで明日の試合も同時に欠場することをお伝えさせて頂きます。フィッカデンティ監督は皆さまに対して大変申し訳ないと言っていましたし、ここにいない開幕の準備しているチーム関係者、対戦相手のヴィッセル神戸、Ｊリーグの皆さまに対して、大事な開幕戦という場所に自分がいないことに申し訳ないという言葉を預かっています。
試合に関しては、クオリティのある素晴らしいチームと対戦するということ、開幕戦ですのでどれだけ準備をしていても試合が始まってみないと見えてこない部分があると思いますが、この試合のためにすごく長い時間をかけて集中して準備をしてきたので、明日の試合はサガン鳥栖としていい試合ができると思います。」
神戸 吉田監督
「皆さん、こんばんは。まずはこの素晴らしいサガン鳥栖というクラブ、そしてベストアメニティスタジアムという素晴らしいスタジアムで試合ができることを本当に嬉しく思っています。またフライデーナイトＪリーグということで注目された試合になると思いますが、注目されるということも大変嬉しく思っています。試合については、我々も沖縄キャンプからこの試合に向けてしっかりと準備してきました。うまく行くこと行かないこと色々ありましたが、明日の試合は自信を持ってプレーできると思います。
サガン鳥栖はハードワークしてくる素晴らしいチームですので、明日の試合はお互いに激しい試合になると思っています。自分達も負けないように全力で戦いたいと思います。」
鳥栖 吉田選手
「皆さん、こんばんは。明日開幕ということで平日金曜日開催は初めてではありますが、僕らサガン鳥栖はホームでやれますし、スタジアムに来れる人来れない人いるかと思いますけど、神戸と僕らが一生懸命全身全霊で戦うことによって見てくれる人に勇気と感動を与えられるような試合を開幕戦でやることで、この後続くＪリーグが盛り上がっていくと思います。なので、今まで準備してきたことをしっかり出していきたいと思います。」
神戸 ポドルスキ選手
「（日本語で）コンバンワ。
まず色んな国で金曜日にプレーしてきましたけど、Ｊリーグの歴史上初めて金曜日（開幕）の夜にピッチにいれることは光栄なことです。明日キャンプで準備してきたことを表現できればと思います。そして明日、みんなの注目、日本中の注目を浴びている中でプレーできることを選手たちはワクワクして試合に臨むのだろうと思います。」
以下、質疑応答になります。
――ポドルスキ選手にお伺いします。Ｊリーグでは今シーズンから本格的に金曜日の開催が始まります。ヨーロッパではこういった例は多いと思いますが、金曜日開催がリーグにどのような影響を及ぼすと考えていますか？
ポドルスキ いい質問だと思います。ヨーロッパでも土日だけでなく金曜日にやる意味としては、土日には試合以外に注目されるものが多いですし、注目される試合も多いです。（金曜日に試合をすることは）両クラブにとってもすごくいいことですし、試合を見るという部分でも日本サッカー界にいい影響を及ぼすのではないかと思っています。
――ポドルスキ選手にお伺いします。今シーズン、ドイツ代表時代も一緒に戦った咲花正弥コンディショニングコーチが加入しましたが、昨年と比べてコンディション面、準備という部分ではいかがでしょうか。
ポドルスキ みなさんもご存知のとおり、ドイツ代表ではワールドカップやヨーロッパ選手権のトレーニングキャンプで彼と一緒に仕事をして、彼がすごいクオリティの高いトレーナーであることは僕も知っていました。キャンプでも練習でもすごくいいトレーニングができていて、その中で大事なことは試合でどう表現するかということ。もちろんコンディションはいいですし、それを表現するのは、もちろん“勝ち点3”を取るサッカーができるということなので、そうすることで彼のクオリティを証明できると思います。
――フィッカデンティ監督のインフルエンザはいつ発覚して、今どのような状況なのでしょうか。
コンカ （発症からは）もう何日か経っています。もう良くなり始めているという時期です。
――明日はブルーノ・コンカさんが監督代行をするということでいいのでしょうか。
コンカ 明日は私が監督代行という立場でやらせていただきますけれども、私が一人ですべて決めるというより、他に日本人のアシスタントコーチはいますし。選手たちもフィッカデンティ監督の下で3年目になりますので、どういうことをしなければならないか、どういうことが求められるかは選手たちが分かっています。そういった部分では全員で協力してやる雰囲気はできたと思います。もちろんフィッカデンディ監督がいないのは大きなことなんですけれど、一つになってやっていけると信じています。
※Jリーグ広報注：Jリーグでは“監督代行”という表現はありません。コーチとして代わりに指揮を執る形になります。
――両コーチにお伺いします。開幕戦ということで、いろいろな意味を持つ大事な試合になります。勝っても勝ち点3には変わりませんが、この「34分の1」の試合の重みをどう感じているかを教えてください。
吉田 まず今シーズン、私たちはACL出場という目標があります。そのためには開幕から勝っていかないと厳しい状況になってくるという意味で、非常に大きな試合になると思っています。また、今シーズンはワールドカップの中断期間もあり、スケジュールが非常にタイトになっています。特に4月はずっと連戦続きになっているので、そういう意味では開幕から万全の状況で取りこぼさないように、その連戦に勢いをつけていきたいと思っています。
コンカ ヴィッセル神戸という素晴らしいチーム相手に開幕戦を戦うわけですので、難しい試合になることは分かっています。単純な話でいいスタートを切るか、悪いスタートを切るかを考えたら、いいスタートを切るほうがいいに決まっていますので、勢いがつくような形にしたい。今シーズンの戦い方、取り組みに自信を持つことにもなるので、難しいゲームになるとは思いますけれども、しっかりと戦っていい結果を手にしたいと思っています。
――両選手にお伺いします。今シーズンのチームとしての目標、選手としての目標をお願いします。
吉田 今シーズンのサガン鳥栖のスローガンに「ITADAKI」というフレーズがあります。もちろん「優勝を頂く」という意味もあると思いますが、目の前の一試合一試合で勝ち点３をいただくことを目標にシーズンを戦っていきたいと思っています。高い目標を持つことはもちろんですが、目の前の練習や試合をしっかりとやっていくことが、最終的にそういうところにつながると思うので、まずは明日の試合でしっかりと勝ち点3を頂きたいなと思っています。
ポドルスキ まず個人的な目標は、これまで何シーズンも戦ってきましたが、今までもゴール数やアシスト数を挙げたことはないので、そういう意味では個人的な目標はありません。チームとしての目標は監督が言ったとおり、ＡＣＬに出場することなので、そこに向けて戦っているところです。ヴィッセル神戸では半年プレーしていますが、十分なベースがあって、今シーズンはトレーニンググラウンドやクラブハウスが変わったり、たくさんの変化があって、それもベースとなって、来シーズンのＡＣＬ出場、そしてタイトル獲得と一つずつ目標に向かって進む。そのためには毎日の練習、目の前の試合をチーム一丸となって全力で戦っていく。それがチームとしての目標です。
――ポドルスキ選手にお伺いします。今シーズン。ヴィッセル神戸が少しサッカースタイルを変えようとしている中で、ポドルスキ選手の役割がどう変わりそうなのか。また、変わろうとしているチームの手応えはいかがでしょうか。
ポドルスキ まずチームとしては昨シーズンよりも攻撃的に戦うことを目標として掲げてやってきて、４～５週間のプレシーズンの中では課題も出ましたけれども、しっかりと解決できたのではないかと思っています。個人的な役割としては、キャプテンという重責を担うことになって、今までの経験を生かしてチームに貢献したいという部分と、やはり自分一人では何もできないので、みんなと一つになってチームのために戦いたい。自分が30点、40点を決めてもチームが勝てなくて下位に沈むようなことは絶対に起きていけない。チームとして戦って、チームと一緒に成長していく。そのために僕はここに来たので、そういうことをシーズンの中でやっていけたらと思っています。
――監督、コーチにお伺いします。明日の試合で警戒する選手、ポイントがあれば、言える範囲で教えてください。
コンカ 我々はこの体制で取り組んでいるのは３シーズン目。チームはベースができあがってきて、いろいろなことにチャレンジできる状態になってきていると思うところで、何か大事なものを残していきたい。まずは３年目の取り組みに集中して取り組んでいきたいと思っています。ヴィッセル神戸には本当に素晴らしい選手がそろっていると思います。警戒すべき選手を特に挙げるすれば、藤田直之選手、三田啓貴選手、渡邉千真選手……素晴らしい選手がたくさんいる中で、何より今日の会見に参加しているポドルスキ選手。他の選手が持ち合わせていない国際経験がありますし、もちろん彼自身のプレーが神戸に与えるものもすごく大きいと思いますので、我々はまず彼をしっかりと警戒して、いいプレーをさせないようにしっかりと準備をして、明日の試合に臨みたいと思います。
吉田 警戒する選手についてですけど、お互いに非公開練習をしているので、全く情報がない状況です。もちろん鳥栖さんがやってくるサッカーはフィッカデンティ監督も３年目ということで、そんなに大きく変わってくることはないと思いますが、誰かを挙げるのは現時点では相手のメンバーも分からないので、言うことはできません。一番警戒すべきは、もしかしたらスタジアムの雰囲気なのではないかと思います。現役時代からここで何度もプレーしてきましたが、鳥栖のサポーターが作る雰囲気は本当に素晴らしくて、まずはそこに呑まれないことが重要かなと思っています。
――原副理事長にお伺いします。Jリーグが25周年を迎えて、26年目になります。四半世紀を超えたことになりますが、新しいシーズンへの思いを改めて聞かせてください。
原 Jリーグ25周年になります。最初は10クラブから始めて、今では54クラブまで増えました。ただ、Jリーグがもっともっと大きく発展していくためには、各クラブは本当にホームタウンで人気があって、輝いていて、もっともっと強いチームになってほしいと思っています。昨日、一昨日はACLの視察で韓国へ行ってきましたけれども、やはりJリーグの良さはサポーター、お客さんが本当にいっぱい入って盛り上げてくれるところ。もっともっとお客さんにも、あるいはサッカーのサポーターだけじゃない人にも興味を持ってもらって、話題が増えるように。強豪国はみんなそうですよね。プレミアリーグでも、ブンデスリーガでも、ラ・リーガでも。Jリーグもそうなりたいと思います。そして地域の中で、なくてはならない存在になってほしい。Jクラブがあることで暮らしが豊かになったり、Jリーグやスポーツがあることによって街が元気になっていく。Jリーグはそういう“ハブ”のような機能を果たしていって、地域がどんどん元気になっていくこと。それが我々の一番果たす使命だと思います。もちろんその原点は、やっぱりチームが魅力に溢れていて、エキサイティングな試合をしてくれること。そこに原点があると思いますので。明日、両チームがまずそういう試合をやってくれて、それを見てから多くの試合が始まりますけれども、そのスタートとして本当にエキサイティングな試合をやってくれることを期待しています。
会見では、明日の来場者全員に配布されるマントも紹介されました。Ｊリーグ史上初となる記念すべき試合、チケットをお求めの方は下記Ｊリーグチケットへ！
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