残り6節となった明治安田生命Ｊ３リーグ。シーズン終盤にかけて、首位の栃木の強さが際立っている。
現在12試合負けなしで、6連勝中と勢いに乗るなか、今節はホームに藤枝を迎える。ここ6試合で16得点・3失点と盤石な戦いを続けており、優勝に向けて不安要素は見当たらない。ネイツ ペチュニク、牛之濱 拓ら攻撃陣が好調を維持しており、今節も主導権を握る戦いを披露するはずだ。一方の藤枝は3戦勝ちなしと苦戦が続く。失点が目立っているだけに、守備を修正し、首位撃破を実現したい。
栃木を追う2位の沼津は、ホームでＣ大23と対戦。3試合勝利がないなか、前節は鹿児島との上位対決を制して、再びギアを上げている。4試合連続ゴール中の薗田 卓馬のパフォーマンスが今節もカギを握るだろう。Ｃ大23は3試合勝利がなく15位に転落。前節、終了間際のゴールで追いついた粘り強さを、今節でも示したいところだ。
3位の秋田は前節6試合ぶりの勝利を収め、ようやく苦境から脱している。北九州を完封したその守備力を、今節でも発揮したい。対戦相手の長野は、前節は試合がなく、2週間ぶりの試合となる。昇格圏内の2位との勝点差は8で、負けられない戦いが続く。堅守は健在で、得点力も高まっているだけに、その勢いを今節にも持ち込みたいところだ。
富山は前節、盛岡に敗れ、2位との差は4に広がった。これ以上の負けは許されないなか、盛岡に完封された攻撃陣の奮起が求められる。対する相模原は3戦負けなしと好転の兆しを見せている。もっともここ2試合はともに引き分けと、勝ち切れていないのも事実。ともに追いつかれての引き分けなだけに、逃げ切るためのしたたかな戦い方が求められてきそうだ。
5位の鹿児島はアウェイでYS横浜と対戦。前節は沼津との上位対決に敗れ、5試合ぶりに黒星を喫した。昇格圏内の2位とは5ポイント差に広がっただけに、これ以上の敗戦は許されない。沼津相手に2失点を喫した後半の戦い方がポイントとなりそうだ。YS横浜は好調を維持していたものの、ここ2試合は勝利なし。辻 正男が5試合連続ゴール中と好調ながら、失点が再び増えてきているのが課題に。守りを意識しつつ、辻の一発にかける戦いに勝機を見出したい。
4戦負けなしと好調のＦ東23は、ホームで福島と対戦。今節はＵ－17ワールドカップに出場していた久保 建英と平川 怜に出場の可能性がある。世界を経験した若き才能のパフォーマンスに注目したい。福島は勝ち負けを繰り返す不安定な戦いが続く。前節は栃木に力の差を見せつけられての完敗。得点力不足の解消を実現するためにも、積極的な戦いが求められるだろう。
16位に沈む鳥取は、ホームに琉球を迎える。前節は最下位のＧ大23と引き分け、連敗を7で止めたものの、9試合勝利から見放されている。9試合でわずか5得点の攻撃面の改善が何より求められている。琉球は2試合連続引き分けと、勝ち切れていない。こちらも得点力不足が課題。持ち前の攻撃サッカーを取り戻したいところだ。
最下位のＧ大23はホームで北九州と対戦。前節は鳥取と引き分けたものの、同じく9試合勝利がない。大量失点が続いていたなか、前節は無失点に抑えたのは好材料。後はいかに得点を生み出すか。白井 陽斗、高江 麗央らアタッカー陣の奮起が求められる。北九州は4試合勝利がなく、1年でのＪ２復帰が絶望的となった。ここ2試合はともに完封負けと攻撃陣に元気がない。下位チーム相手に、昨季のＪ２チームとしての意地を示したいところだ。
■各試合の見どころをチェック
YS横浜vs鹿児島
Ｆ東23vs福島
長野vs秋田
沼津vsＣ大23
鳥取vs琉球
相模原vs富山
栃木vs藤枝
Ｇ大23vs北九州
※盛岡は試合なし
