インターナショナルマッチウィークを挟み、2週間ぶりの開催となる明治安田生命J1リーグ。残り6試合となり、優勝争い、残留争いともに佳境を迎えている。
勝点61で首位に立つ鹿島はホームに広島を迎える。前節は鳥栖に0-1と敗れており、連勝が5でストップ。しかも今節は金崎 夢生が出場停止と苦しい陣容で臨むこととなる。エース不在のなか、連覇に向けて再び勢いを得られるか。鹿島にとって重要な一戦となる。一方の広島は残留争いの渦中にある。6試合負けなしと安定感を身に付けつつある一方で、得点力不足を露呈する。パトリック、アンデルソン ロペスにかかる負担は大きく、彼らが封じられれば、厳しい展開に陥るかもしれない。
鹿島を追う2位の川崎Fは仙台とホームで対戦。先週に行われたルヴァンカップ準決勝と同じ顔合わせで、これで3試合連続の戦いとなる。そのルヴァンカップで逆転勝利を収めた良いイメージを持つなかで、殊勲の三好 康児が再び輝きを放つか。代表帰りの車屋 紳太郎のパフォーマンスにも注目が集まる。一方の仙台にとってはリベンジマッチとなる。準決勝第2戦に出場できなかった石原 直樹、野津田 岳人ら攻撃陣のタレントが、意地を見せられるかがポイントとなりそうだ。
3位の柏は札幌の本拠地に乗り込む。前節は甲府に敗れており、逆転優勝のためにはこれ以上の敗戦は許されない状況だ。不発に終わった攻撃陣の奮起が何より求められるだろう。札幌も3試合勝利がなく、残留争いに巻き込まれている。敗れれば降格圏に沈む可能性があるなか、ホームで勝点3の確保は至上命題。前節、ゴールを奪った都倉 賢にかかる期待は大きい。
4位の横浜FMはホームに大宮を迎える。現実的に優勝は厳しくなったものの、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場圏内となる3位以内を目指し、残り試合を戦うこととなる。前節は終了間際のゴールでG大阪に競り勝ち、流れは悪くない。齋藤学の長期離脱は痛手だが、持ち前の堅守を軸に、1点を守り切る戦いで勝利を狙う。17位に沈む大宮は、いよいよ苦しい状況に追い込まれている。6試合勝利がなく、浮上のきっかけを見出せていない。得点力不足を露呈するなか、出場停止明けのマテウスのパフォーマンスが大きなカギを握りそうだ。
5位のC大阪はアウェイで鳥栖と対戦。現在3連敗中と苦しい戦いを強いられるなか、先週のルヴァンカップではG大阪を撃破して、見事にファイナルへと駒を進めた。その勢いをリーグ戦の戦いにも持ち込みたいところだ。鳥栖は前節、鹿島に勝利するなど状態を上げている。守備に安定感が生まれ、田川 亨介ら若手の力もチームに勢いをもたらしている。さらなる上位進出を目指し、アグレッシブな戦いを演じるはずだ。
6位の磐田はアウェイで清水との静岡ダービーに挑む。ACL出場権を確保するためにも負けられない一戦に。勝ち切れない戦いが増えつつあるだけに、もう1点を奪い取る積極性を示したい。清水は3戦未勝利で残留争いに巻き込まれている。苦しい戦いが続くなか、同県のライバル対決を制して復調のきっかけをつかみたい。前回対戦では磐田の快勝に終わった静岡ダービー。第2ラウンドは、果たしていかなる決着を見るのか。
浦和はホームに神戸を迎える。3戦負けなしと復調の気配を漂わせるなか、翌週に控えるACL準決勝第2戦に向けて弾みをつけるためにも、勝利を手にしたいところ。得点ランクのトップに立つ興梠慎三のパフォーマンスにも注目が集まる。神戸は4戦負けなしと状態を上げている。ここ3試合はすべて無失点と、守備の安定が際立つ。今節もその安定した守りを軸とし、ルーカス ポドルスキら前線の決定力にかけたい。
16位と降格圏に沈む甲府だが、2連勝と復調。得点を奪えるようになったのが好転の要因で、得点源を担うリンスとドゥドゥのブラジル人コンビが、今節も重要な役割を担うだろう。対戦相手のFC東京は、監督交代後も結果を出せない状況が続く。前節も、磐田とスコアレスドロー。ポゼッションスタイルへの移行でチャンスの数は増えているだけに、あとは決め切れるかどうか。7試合ゴールから見放されている大久保嘉人の爆発が望まれる。
最下位に沈む新潟は、今節の結果次第でJ2降格の可能性が生まれている。16試合勝利なしと浮上のきっかけを見いだせないなか、求められるのは勝点3の確保のみ。チーム一丸となり、気迫を示した戦いで勝利を掴みたい。G大阪は4試合勝利がなく、ルヴァンカップでも敗退。複数失点の試合が続いているだけに、新潟にも付け入る隙がありそうだ。
■各試合の見どころをチェック
札幌vs柏
横浜FMvs大宮
清水vs磐田
G大阪vs新潟
鹿島vs広島
川崎Fvs仙台
浦和vs神戸
甲府vsFC東京
鳥栖vsC大阪