シーズンも佳境を迎えるなか、明治安田生命J3リーグの優勝争いは、ますます激しさを増している。
前節、暫定で首位に立った栃木はアウェイで富山と対戦。現在、9試合負けなしで、3連勝中と勢いに乗る。3試合で11得点と圧巻の攻撃力を示しており、守備も安定感を保っている。攻守に隙が見当たらないなか、今節も相手を押し込むサッカーを展開するだろう。4位の富山も昇格の可能性を十分に残している。前節は北九州に勝利し6試合ぶりの白星を手にした。その良い流れを保ち、首位撃破を実現したい。
2位の沼津はホームにYS横浜を迎える。前節は盛岡に敗れ11試合ぶりの黒星を喫した。12本のシュートを放ちながらも、わずかに1得点と決定力を欠いただけに、攻撃陣の奮起が求められるところだ。YS横浜は3連勝と勢いに乗る。1点差を守り抜く粘り強い戦いを実現できているだけに、今節も沼津の攻撃にしっかり対応しつつ、相手の隙を突く戦いに勝機を見出したい。
3位の秋田はアウェイで鹿児島と対戦。現在2連敗と一時期の勢いを失っており、正念場を迎えている。課題は安定感が消えつつある守備面。シーズン序盤の快進撃を支えた守備組織を取り戻せるかがポイントとなるだろう。鹿児島は前節試合がなく、2週間ぶりの一戦に。今週、J2クラブライセンス交付が決定し、2位以内を目指す大きなモチベーションを手にしている。この決定がチームにどのような影響を与えるのか。興味深い一戦となるだろう。
5位の長野はアウェイで福島と対戦。こちらもJ2クラブライセンスを手にしており、2位以内を目指す戦いを続けている。リーグ最少失点を誇る堅守は健在で、得点力も増している。この勢いを保ち、さらなる浮上を狙う。福島は前節、C大23に敗れ連勝がストップ。2失点を喫した守備の修正がポイントとなりそうだ。
同じくJ2クラブライセンスを持つ7位の琉球も、2位を十分に狙える位置につける。今節はホームにC大23を迎える。前節は秋田に競り勝ち状態を上げているだけに、下位チームから確実に勝点3を手にしたい。もっともC大23も4戦負けなしと調子を上げている。守備の安定が好調の要因で、今節も粘り強い守備を保ちつつ、勢いのある前線のタレントの決定力を導きたい。
1年でのJ2復帰を狙う北九州だが、2連敗と苦しい状況に置かれている。2試合連続でノーゴールと攻撃陣に元気がない。チャンスは作れているだけに、最後の精度をいかに高められるかがテーマとなる。相模原は2連勝の後に2連敗と、再び勢いを失いつつある。前節はリードを守り切れずにYS横浜に逆転負け。先制後の試合運びがポイントとなるだろう。
F東23は盛岡をホームに迎える。前節は栃木に4失点の完敗。その反省を生かし、まずは守備からリズムを掴みたい。盛岡は2連勝と復調の気配を示す。ともに2試合連続ゴール中の畑本 時央と谷口 堅三が、今節も注目選手となるだろう。
5連敗で最下位に沈むG大23は、ホームで藤枝と対戦。5試合で17失点の守備が何よりの課題であり、ここの修正なくして結果を得るのは難しいだろう。藤枝は前節、6ゴールを奪って鳥取に快勝を収めた。守備に不安のあるG大23を相手に、2試合連続のゴールラッシュもあり得るかもしれない。
■各試合の見どころをチェック
鹿児島vs秋田
琉球vsC大23
福島vs長野
富山vs栃木
沼津vsYS横浜
北九州vs相模原
F東23vs盛岡
G大23vs藤枝
※鳥取は試合なし