2018シーズンのJリーグクラブライセンスについて、下記の通り決定しましたのでお知らせいたします。
Jリーグは、JFAから日本におけるクラブライセンス制度の制定および運用の委任を受けており、日本におけるライセンス交付機関(ライセンサー)としてJリーグクラブライセンス制度を運営し、Jクラブに対してJリーグクラブライセンスを交付します。なお、Jリーグクラブライセンスの交付判定については第三者機関であるクラブライセンス交付第一審機関(FIB)が行っておりますが、FIBの独立性を担保するため、FIB構成員はJリーグ理事・監事、日本サッカー協会(JFA)理事・監事・評議員、ならびにJリーグまたはJFAの専門委員との兼務が認められておりません。
判定結果および判定に関する詳細は下記の通りとなります。
1.判定結果
(クラブ数)
J1クラブライセンス | J2クラブライセンス | 不交付 | 合計 |
40 | 7 | 0 | 47 |
札幌・仙台・山形・鹿島・栃木・群馬・浦和・大宮・千葉・柏・FC東京・東京V・川崎F・横浜FM・横浜FC・湘南・甲府・松本・新潟・富山・金沢・清水・磐田・名古屋・岐阜・京都・G大阪・C大阪・神戸・岡山・広島・山口・徳島・愛媛・福岡・北九州・鳥栖・長崎・熊本・大分 | 水戸・町田・長野・鳥取・讃岐・鹿児島・琉球 |
※J3クラブライセンスは、Jリーグ独自にJ3クラブとして最低限必要とされる条件を示したものであり、J1・J2のクラブライセンス制度とは異なるものである。なお、J3クラブライセンスの判定は、Jリーグ理事会の決議事項となっている。
2.ホームスタジアムのトイレの数および屋根のカバー率に関するB等級基準の充足状況
(クラブ数)
J1クラブライセンス | J2クラブライセンス | 合計 | |
B等級基準充足 | 14 | 2 | 16 |
B等級基準未充足(制裁免除) | 9 | 1 | 10 |
B等級基準未充足(制裁対象) | 17 | 4 | 21 |
合計 | 40 | 7 | 47 |
3.判定に付帯する経営上の是正通達
(クラブ数)
J1クラブライセンス | J2クラブライセンス | 合計 | |
是正通達 | 0 | 1 [琉球] | 1 |
対象外 | 40 | 6 | 46 |
合計 | 40 | 7 | 47 |
≪参考≫
■Jリーグクラブライセンスの種類
Jリーグクラブライセンスには下記2種類があり、各クラブライセンス基準のうち「A等級」に指定されている基準を全て充足すれば、いずれかのJリーグクラブライセンスが交付される。
種類 | 内容 |
J1クラブライセンス | 順位等の要件を満たしていれば、2018シーズンはJ1・J2に残留または昇格することができる |
J2クラブライセンス | 順位等の要件を満たしていれば、2018シーズンはJ2に残留または昇格することができる (J1に昇格することはできず、J1昇格プレーオフの出場資格もない) |
■ホームスタジアムのトイレの数および屋根のカバー率に関するB等級基準未充足
各ライセンス基準のうち「B等級」に指定されている基準については、それを充足していなくてもJリーグクラブライセンスは交付される。
ただし、Jリーグクラブライセンス交付規則第7条および第8条に基づき、「B等級」の基準をひとつでも充足していないクラブには、Jリーグクラブライセンス交付と同時に制裁が科され得る。
項目 | 内容 |
B等級基準未充足 (制裁対象) |
B等級基準(特にホームスタジアムのトイレの数・屋根のカバー率)を充足していないクラブに対して、制裁が科され得る。 |
制裁対象となっているホームスタジアムとクラブ、制裁内容は以下の通り。
制裁対象 | スタジアムとクラブ | 制裁内容 |
トイレの数の不足のみ (0クラブ) |
- 該当なし - | ・対象スタジアム名公表 ・トイレ洋式化の計画もしくは構想の提出 [期限:2017年12月末] |
屋根のカバー率の不足のみ (16クラブ) |
・NDソフトスタジアム山形【山形】 ・栃木県グリーンスタジアム【栃木】 ・正田醤油スタジアム群馬【群馬】 ・NACK5スタジアム大宮【大宮】 ・日立柏サッカー場【柏】 ・町田市立陸上競技場【町田】 ・ニッパツ三ツ沢球技場【横浜FC】 ・Shonan BMW スタジアム平塚【湘南】 ・山梨中銀スタジアム【甲府】 ・松本平広域公園総合球技場(アルウィン)【松本】 ・富山県総合運動公園陸上競技場【富山】 ・ヤマハスタジアム(磐田)【磐田】 ・パロマ瑞穂スタジアム【名古屋】 ・とりぎんバードスタジアム【鳥取】 ・ニンジニアスタジアム【愛媛】 ・鹿児島県立鴨池陸上競技場【鹿児島】 |
・対象スタジアム名公表 ・屋根のカバー率不足への改善策もしくは構想の提出 [期限:2017年12月末] |
トイレの数と屋根のカバー率がいずれも不足 (5クラブ) |
・石川県西部緑地公園陸上競技場【金沢】 ・IAIスタジアム日本平【清水】 ・シティライトスタジアム【岡山】 ・エディオンスタジアム広島【広島】 ・Pikaraスタジアム【讃岐】 |
・対象スタジアム名公表 ・スタジアム環境の抜本的な改善に向けた以下の計画および報告の提出 ① 2017年7月から2017年12月までの活動報告 [期限:2017年12月末] ② 2018年活動計画 [期限:2017年12月末] ③ 2018年1月から2018年6月までの活動報告 [期限:2018年6月末] ・活動報告および活動計画に関連し、クラブライセンス事務局が個別文書を発信する可能性あり |
■判定に付帯する経営上の是正通達
Jリーグクラブライセンス判定に付帯して、クラブ経営上是正すべき点があるとFIBが判断したクラブに対し、是正措置を通達する。対象クラブによって内容は異なるが、2017年申請におけるFC琉球への通達概要は以下の通り。
対象クラブ | 概要 |
FC琉球 | ① 2017年度予算進捗をJリーグに定期的に報告すること ② 2018年度予算編成時にJリーグに事前に説明すること ③ ガバナンスの改善や内部統制の見直しを実施し、Jリーグに進捗状況を報告すること |
■Jリーグクラブライセンス審査概要
2017年日程 | 内容 |
12月31日 ~3月31日 |
クラブが2016年度決算着地見込および2017年度予算を提出(決算日期限) ※クラブの決算月は12月、1月、3月のいずれかのため、クラブにより期限が異なる |
1月31日 | クラブライセンス事務局がクラブに対し、2018シーズンのライセンス申請要領通知 |
3月31日 ~6月30日 |
クラブが2016年度の決算書・税務申告書など財務関係書類を提出 (決算日から90日以内) |
6月30日 | クラブライセンス申請書類すべての提出期限 |
5月13日 ~8月18日 |
クラブライセンス事務局・評価チームによるヒアリング調査 ・今期は28クラブに実施 ・経営上の課題等があると判断されるクラブについては、その確認と洗い出しを行う |
8月1日~30日 | クラブライセンス事務局・評価チームがFIBへの評価レポートを作成し、提出 一部のクラブに対し、FIBが直接ヒアリングを実施 |
8月31日 ~9月15日 |
FIBによる判定会議 FIB10名のうち9名が3班に分かれて判定 ・FIB第1班:16クラブの審査 ・FIB第2班:15クラブの審査 ・FIB第3班:16クラブの審査 |
9月21日 | FIB総議長1名が加わり、FIB10名全員でクラブライセンス判定を最終確認、決定 |
9月26日 | クラブライセンス判定の決定内容発表 |
※FIBおよびABとクラブライセンス事務局は定期的に会議を実施し、申請書類の内容の精査、指摘事項の洗い出しを行っている。