前節は秋田、沼津、栃木の上位3チームが揃って勝利を収め、ハイレベルな優勝争いが続く明治安田生命J3リーグ。今節も3強の戦いに注目が集まる。
首位の秋田はアウェイでYS横浜と対戦。前節は盛岡に快勝を収め、再び勢いを増している。得点源の久富 賢が調子を上げているのも好材料で、今節も攻守に渡って安定した戦いを展開するだろう。一方、YS横浜は前節、鳥取を下してついに最下位から脱出した。ここ3試合負けがなく、着実に勝点を積み重ねている。得点を奪えるようになってきたのが好転の要因で、首位の秋田相手にも積極的なサッカーを示すはずだ。
2位の沼津は4位の富山との大一番を迎える。前節は2点のビハインドを跳ね返し、G大23に逆転勝利。守備に隙を見せたものの、リーグ最多得点を誇る攻撃力で相手をねじ伏せた。一方の富山は4試合勝利がなく、上位から引き離されつつある。リーグ2位の堅守は健在ながら、得点力不足が課題に。沼津の攻撃力が上回るのか、富山の守備が耐え凌ぎ、少ないチャンスをものにするのか。白熱の攻防が繰り広げられることは間違いない。
3位の栃木は7試合負けなしと、安定した戦いを続ける。前節はネイツ ペチュニクがハットトリックを達成し、鹿児島に大勝。堅守に加え、得点も奪えるようになってきており、今最も勢いのあるチームと言えるだろう。対戦相手のG大23は3連敗と再び勢いを失っている。3試合で12失点と守備に問題を抱えるなか、栃木の攻撃をいかに食い止められるかがポイントに。栃木の優位は揺るがないが、G大23も若さも前面に打ち出したサッカーで、上位撃破を実現したい。
2連勝で5位に浮上した長野は、アウェイでF東23と対戦。3試合連続無失点と堅守が際立つ一方、得点力も高まりつつある。悲願のJ2昇格に向け、このまま勢いに乗っていきたいところだ。F東23は2連敗と元気がない。2試合で8失点を喫する守備をいかに修正できるかがポイントとなるだろう。
6位の鹿児島はアウェイで琉球と対戦。前節は栃木に5失点の完敗。ショックの大きい敗戦から立て直せるがポイントとなるが、今節は藤本 憲明、上本 大海と攻守のキーマンが出場停止と苦しい陣容で臨むこととなる。代役の選手たちの奮起が何より求められるだろう。琉球はここ2試合負けがなく、復調の気配を示す。前節はリードを守り切れず引き分けに終わっただけに、終盤の戦いに注意を払いたいところだ。
1年でのJ2復帰を目指す北九州は、アウェイでC大23と対戦。前節は福島に0-1と敗戦しており、昇格のためにはこれ以上の取りこぼしは許されない。前節、不発に終わった攻撃陣が、意地を見せられるか。C大23は3戦負けなしながら、ここ2試合は引き分けと勝ち切ることができていない。無得点が続いているだけに、こちらも攻撃陣の奮起が何より求められる。
8試合負けなしを続ける藤枝は、ホームに盛岡を迎える。前節は終了間際のゴールで琉球と引き分けるなど、粘り強さも備わりつつある。現在は9位と中位に留まるが、今後の上位進出も期待できそうだ。対する盛岡は、7連敗と苦境に陥っている。ここ3試合はすべて3失点と守備の不安定さを露呈しているだけに、守備組織の再構築が好転のためのポイントとなるだろう。
福島はホームで鳥取と対戦。前節は北九州に競り勝ち、5試合ぶりの勝点3を手にした。その勢いを今節にも持ち込み、4月以来の連勝を目指す。鳥取は3連敗と復調の兆しを見出せていない。3試合で7失点を喫する不安定な守備をいかに修正できるかが、大きなテーマとなるだろう。
■各試合の見どころをチェック
藤枝vs盛岡
栃木vsG大23
琉球vs鹿児島
福島vs鳥取
YS横浜vs秋田
沼津vs富山
F東23vs長野
C大23vs北九州
※相模原は試合なし